コミティアの感想とか雑感とか
コミティアってなんやねんという所から説明すると、コミティアとは
コミティアとはプロ・アマを問わないマンガ描きたちが自主出版した本を発表・販売する展示即売会です。 そこは、枠にはまらない自由で新鮮な個性を持つ作家が腕を試す自己表現の舞台であり、既製品に飽き足らない読者にとってまだ見ぬ、そして求めていたマンガを発見できる宝探しの山でもあります。 コミティアについて
だそうです。
要するに自作の漫画を売れるフリーマーケットのようなもので、「漫画」と言っているが実際は小説、イラスト集、グッズなども多い。
初めてイベントに参加したのがコミティア142でそこからコミティア146に参加してちょうど4回経過したので4周年ということになる。コミティアは年4回開催である。
この一年はとにかく創作活動にプライベートの時間を費やした一年となった。結果、5冊の本を1年で売った。一般的な本と比べてかなり短いサイクルで売っているのは確かだが、同人誌(というか個人制作の本)としてこれが多いのかどうかは世間の標準がわからないのでやっぱりよくわからない。
コミティア146では新刊「絵と文 Drawings and Writings 1」を売った。毎回、私は本を作るたびに「今回の本は今までで最高」などとボジョレーヌーボーのようなことを言っているのだが、今回の本は本当に好きで、やはり絵が多い本というのは小説と比べると気楽に読めて良いなと思う。
いつもはコミティアなどイベントに出た後は同じイベントに出た人たちと飲みに行くのだが、今回は行かなかった。同様に、いつもバイクで行くことが多いのだが今回はバイクで行かなかった。なんというか、やはり疲れてしまっているから。その疲れた中でもやっぱり自分がやってきた創作って本当に素敵だなと思う。自画自賛である。でも、本当に良いと思うんだ。
イベントに出る前は「この本、20冊は売れるやろ」と思って多めに持っていくんだけど、たいてい想定の数は売れない。想定の半数以下くらいではないか。つまり現実の倍くらいの理想があるとも言える。別に売上を上げることがメインの目的ではないものの、理系なので売上の傾向を掴んで最大化するということは無意識に考えてしまう。数字と工学に魅せられた人間はきっと同じことをするだろう。今はExcelに売上をまとめて分析したりなどをしている。
特にこういったイベントだと利益の話は嫌がられる傾向にあるように思うが、正しく税申告をして著作権法その他の法律に何ら問題のない商品を取り扱うならば本来は何の問題もないはずだ。ただ、嫌な印象を持つ人が多いという事実は認識しているので、あまりおおっぴらには言わないようにしている。事実を正確に捉えて無用な争いを避ける。ということ。
売り場はこのようになっている。会議用の長机の半分が自分の持ち場なのでかなり狭い。今回は店番をお願いして椅子二脚を用意したが長机半分の横幅に対して椅子二脚はつらい。座ったり立ったりするだけで近隣の方々にもかなり気を使う。今後は「一応座れる」という程度の小さい椅子を持っていこうと思う。
今回はよく「人に会う」イベントだったなと思う。印象的だった方々を思い出として書きたい。
まず、店番をお願いしていた方。「夢日記 まどろみのパレット」という本を作った時にも参加して頂き、装丁のほとんどすべてを作った上に作品も投稿していただいた。紙の本はまだ渡していなかったので渡せて良かったと思う。イベント参加中もご飯を買ってきてくれたり店番してもらったりかなり助かった。前回参加したコミティア145でもお願いしたのだが、会場が暑いという情報を得て機転を効かせて扇風機を持ってきてくれたりと何かと助かっている。扇風機に関してはこれがなかったら熱中症になっていたのではないかと思うくらいに会場が暑かったので助かった。(実際、4人が熱中症症状で救護措置を受けていたらしい)
続いて、COMITIAの打ち上げでよく一緒に飲む方。この方の合同誌に参加したのがこうした活動を始めるきっかけとなった。今回も打ち上げにお誘い頂いたのに断ってしまって申し訳ない。この方のブースにはもう一方、その合同誌に一緒に参加して相互フォローになっている方と初めて対面してご挨拶させていただいた。ネット上の存在だった人と直接会うという経験はネットの世界がバーチャルではなく現実そのものであり、公の場であることを定期的に再認識させてくれるのでとても良いと思う。
次に、Twitterで長らく相互フォローだった方。かなり以前から私のブログ等を見ていただいており、似顔絵を描かせていただいたりしたこともあった。長年お互いのことを知っているものの、会うのは今回が初めてであった。遠方にお住まいで、かつコミティアの会場である東京ビッグサイトは都心からのアクセスもあまり良好とは言えず(特に東京駅周辺からのアクセスが悪く、東京駅とビッグサイトは6kmくらいしか離れていないにも関わらず電車では30〜40分もかかる)、入場料(主催者発行の本を買う)もかかるところ、わざわざ来ていただいて本当にありがたい限りであった。
もう一方、Twitterで相互フォローだった方。この方の描く絵が大好きで以前からフォローして絵を拝見させていただいていたのだが、今回ブースに来ていただいて(本も買っていただいて)感激した。差し入れもたくさん頂いて有り難かったです。絵から想像していた通りの素敵な方でした。差し入れは本当に有り難く、私はイベント開催の日は特に食事を抜いてしまう傾向があるので助かっています。余談ですが、以前文学フリマ東京というイベントで同じく差し入れのカロリーメイトを他の出店者の方から頂き、バリボリ自席で食べていたのですが、お互い見える位置に配置されていたのでカロリーメイトを貰ってすぐバリボリ食べていたのを見られていました。恥ずかしいね。
続いて、同じくCOMITIAによく参加する方。漫画を描くスピードが異様に早く新刊をよく出しているのですが、今回に関しては「本当に間に合わないと思う」と以前おっしゃっていたので厳しいかな…と思っていた折、「見ててください!!!!本物の新刊を!!!!」と開催当日の朝に新刊を印刷している写真をSNSに投稿されていて本当にすげぇなと思いました。こういった創作に対する姿勢は本当に尊敬します。私の新刊も買っていただいたのですが、なんだか大変恐縮でした。自分は常にお金をもらう価値があると自分で信じているから値段を本に付けて売っているのですが、行動がすごい人を見ると恐縮します。
次に、前回のコミティアで私の本を「すごく好き」と二冊買っていただいた方。今回も新しいのを2冊買って頂けました。ありがとうございます。前回、「表紙を見て内容も少し見て、すごく好きだなって刺さった。また会えるときがあったら必ず来ます」と言って頂いて、本当にまた会えたら素敵だなと思っていたら今回も来てくれました。これは本当に嬉しいこと…。この方とは特にSNSでつながっているとかいう訳ではないので、なお素敵だなと思います。今回買って頂いた二冊も楽しんで頂けたらとても嬉しいな…と思います。
赤松健を見かけました。氏の作品で私が最も印象深いのは「A・Iが止まらない」で、読んでいた当時MS-DOSやPC-98シリーズといった古いPCを弄くっていたのでとても楽しく読めました。人工知能を作ってたら雷がPCに落ちてAIが女の子になって出てくるという話です。一緒に写真撮って欲しかったけど田舎者ムーヴすぎて恥ずかしいので出来ませんでした。
鬼頭莫宏も見かけました。私のブースからギリギリ見える位置にありました。ずっと長蛇の列が途切れず、有名な人なのだろうなとは思っていたのですが、店番を頼んでいた方から「あの人が鬼頭さんらしいよ」と聞いて、それで初めて知りました。最初から最後までずっとサイン?かなにかを描かれていて、訪れた方一人ひとりに丁寧にご対応されているように見えました。コミティアが終了しても列がまだ残っていて、それでもずっと最初と同じように対応されておられて素敵だなと思いました。
最後、とある漫画家さんです。この方の絵が大好きで以前からTwitterのアカウントをフォローしてずっと絵を見ていたり、通販で本を買ったりしていたのですが、今回コミティアに来るということなので必ず行こう…と思っていた折、コミティアの数日前になぜか私の告知ツイートをリツイートして下さり、嬉しくてなんかこう、アレでした。その後ブースに行って買ったあと、「私このアカウントの人です…。リツイートしてくださってめちゃくちゃ有り難かったです…」と中年男性の顔でへらへらしながら伝えたところ、「後でお伺いしますね!!」と言われて緊張して倒れそうになりました。その後、本当に来て新刊を買ってくださり、その時は私は席に居なかったのでその後また買った新刊を持って挨拶に来てくださり、え?二回も来てくださったんですか?しかも新刊買って頂けたんですか?と思うとなんかもう汗が止まらなくて、もうほんと凄かったです。寿命が3年位は縮んだ。いや、伸びたのかな?よくわからない。何を話したかもう緊張であまり覚えてないのですが、私の記憶が確かならば「以前からTwitter上でたまに見かけていた」「いい意味で変わった絵を描く人だなと思っていた」とおっしゃっていたと思います。あわわわわ…。でももしかしたら私の脳が都合いいように言葉を解釈してるかも知れません。
なんだかんだでコミティアは終了まで居ました。夕日が差し込んでいてきれいだった。
次のコミティアの参加は148(5月あたり)になります。2月のコミティアは出ません。