ハピネス姥捨山について
ハピネス姥捨山、という創作ユニットがあります。 あります、とか言われましても…という感じなんですが、まあ、あるんですわ。情報が散逸しているのでいったんこの記事にまとめたいと思う。
ハピネス姥捨山は私と 適さん が本を出すときの創作ユニット名であり、しかし、何処にも「ハピネス姥捨山」とは書かれておらず、なんなら我々自身もハピネス姥捨山とは何か?みたいなことをぼんやりとしか定義できていないがために非常に分かりにくい話になっている。イベントにおいても、それぞれのブースで作品を売ったりしており、かつ、今まで何を作ってきたのかもまとまっていない。ということで今まとめましょう。
・しあわせになるために/すみよさのアンチ
現時点で唯一 購入可能 な本です。在庫少数。お互いにネーム(漫画の下書きの下書きみたいなもの)を描いてから原稿を交換し仕上げるという、俗にネーム交換と呼ばれる手法で作った漫画のセットです。私は適さん原作のお嬢様学校に通う女子高生二人の受験と日常の話を、適さんは私が書いた妙に車が沢山出てくる話を描きました。
・ハピネス!九州コミティアコピ~本
九州コミティアで出したコピー本。コピー本がコピー本を自称している。近況とかイラストとか書きました。
・ハピネス!文学フリマセット
文学フリマで出したZINE。「豆腐」「タバコ」がテーマの漫画と「食べ物」がテーマのエッセイをお互いに描いたセット本です。適さんの本はハードカバーでクオリティが高い。封筒も色々こだわって作っていて手元に一冊置いておきたかったのだけど、残念ながら10冊限定で売り切れてしまった。作者すら持っていない本。
今後の予定
今度は9月のコミティア153でハピネス姥捨山 夏のホラー特集を出す予定です。イメージとしてはコンビニに売ってるペーパーバックみたいな製本の厚い漫画。
それ以降の予定は今のところないけれど、継続的に何か作品を作っていく予定です。出来れば、ちゃんと「ハピネス姥捨山というユニットで作った作品です」というのをアピールしたいと思っている。今の形態だととりあえず作って二人が両方のブースで別々に売っているので分かりにくい。
新メンバー
少し前から二人で議論していたのだけど、ハピネス姥捨山に新メンバーを加えたいという思いが漠然とある。
三人の方が「バランスがとれる」と適さんが言っていた。私もそれは同意だ。
でも多分、私が考えている理由は適さんとはちょっと違うんじゃないかと思う。私は全裸の既婚中年男性で適さんは若き女性でなので色々と二人で作品を出している、となるとちょっと色々と気を遣うところなどがある…。結構ストイックに創作に向き合って作品を出し続けているので堂々としてればいいんだけど、ね。そういう理由もあって3人だと対外的には詮索されない(実際にされるかどうかはさておき、されないだろうと気楽に思えるというのが大事)ので楽だな、と思う。
適さんは3人目は女がいい、と言っていた。女の方がバランスがとれる気がする、とのこと。
その日、適さんは疲れ果てていた。明日のコミティア152で発売する新刊の入稿期限が迫るギリギリの状態に加えて連日の深夜勤務で疲れ切ったいたからだ。適さんは落ち着いた調子で話していた。
「これは、限界状態の私の妄言だと思って聞いてもらいたいのですが……」
そう、次のような内容を話し始めた。
年上の女が良い。私はスケジュールを管理できないため、年上の女に管理してほしい。…そう、私は以前言いましたね。しかしながら、年下の女でも良いかなと思っています。女、女と概念的な話にはなってしまいますが。しかしやはりハピネス姥捨山の精神に共感してくれる女が良いでしょう。つまりは創作活動に対して一定程度はストイックに取り組める人物であるということです。具体的には、美術系の大学を卒業して一旦は就職したけれども、やはり創作活動は続けていたいから創作イベントにも出ているという女ですね。元気が良くて、それでいてちょっと生意気な年下の女です。
「よろしくお願いします!」「今回も頑張りましょう!」「気合い入れていきましょう!」って励ましてくれるんですけど、だんだん付き合いに慣れてきたら「また適さん原稿遅れてるんですか~?」「もー、いつもこんなにギリギリになるんだったら私が嘘ついて早い入稿日設定して伝えといた方がいいですか~?」みたいに言ってくれる女です。
それを聞いて私はやけに具体的だな…と思ったので「やけに具体的ですね」と述べました。あと、なんかそういうバンドって多いですよね…。いきものがかりとか。ああ、でもそれは女1男2か。女2で男1ってなんだ…。逆バンドスタイルですね。逆バンド。とも述べました。
しかしながら、女を見つけるのもまた大変でございましょう。と思ったのでそういう話をしました。女を見つけるってなんなんだ、という話でもございますが…。ただ、実際問題、こうしたちょっと生意気で創作にストイックな年下の女、を見つけてハピネス姥捨山の一員とするには、広く声をかけて仲間を見つけるという行為はふさわしくなく、一本釣りになりますでしょう。というお話ですね。
一定程度目的意識を持ってストイックにミッションを続けていくという関係性において広く声をかけるってなんか自分の経験上は上手くいかないことが多かったんですよ。それこそ私は高校生の頃から何度もネットのお友達と協力して「こういう企画をやりましょう」みたいなことを何度もやってきたんですが、大抵は船頭多くして船山に上るになるか、三日坊主同好会になるか、バチバチに喧嘩して空中分解するか、そういうことになりがちでした。
やっぱり複数人が協力して一つのことに取り組むって緻密な計画と、目指すべき方向性が共有できているかどうかってところが重要なんですよね。
ただ、現実的にはある程度人に声をかえて誰か引っかかるのを待つという定置網漁法が必要になることもあるのが難しいところです。広く声をかけた上で私と適さんがこの人にお願いします!と選ぶというオーディション方式をとるなら、採用の方法としては理想的ではあるんですが、まあ、外部から見れば「何様のつもりなんすか?」という何かのミーム画像っぽい感情になりがちなところはありますし、他人にそういう嫌な気持ちをさせてしまうことは我々の本意ではないのです。
だからまあ、一周回って、まずは我々と仲良くしてくれる人を見つける所からかな、へへへ……みたいな議論に落ち着いたように記憶しております。まあ、なんだかんだまずは一緒に創作物を作ろうぜ!というのはそれなりに工数がかかる作業でもありますから、まずは仲良くやれないとお話になりませんからね。
だから基本に忠実?に、仲良くしてくれてハピネス姥捨山の理念に共感してくれる人を…となるわけですな。
ただ、ハピネス姥捨山の理念もなんだかややこしく、
- 頑張って原稿を進めることは偉い
- ただし頑張っていることが必ずしも偉い訳ではない
- ストイックに創作をやる
みたいなややお堅い内容となっており、そもそもの「ハピネス姥捨山」というふざけた名前も相まって「ハピネスで姥捨山で、頑張ってるからって偉いと思うな、みたいな思想ってなんかやばい団体なのでは」みたいなあらぬ方向に想像が進んでしまいがちであり、まあその辺り難しいなと思う。
と、思いつつも、いったん上記のような経緯があったということは(適さんにも了承をとり)私がここに書いた。
私も漠然とこういうふうにしたい、という思いがあるわけではないのだけど、こういうことを考えてるんですよね~とブログに書いたら過去良い出会いが沢山あったため、ちょっと期待するところもある。
ちなみに私は具体的にこういう人が良いな~というのはあまり想像つかないんだけど、まあ…なんだろ…。やっぱ仲良くしてくれればいいかな~なんて…へへへ…そういうことを全裸で思っておりますな。