これ良い! HUION Kamvas Pro 24 2.5Kを買ったのでレビュー

ちなみにつないでいるパソコンはこっちです。

お絵描き配信など創作用PCの選定 - Lenovo ThinkCentre M75q Tiny Gen2

届いた時、でか!!!!って思いました。

イメージつかめるかわかんないと思うけど文庫本を置いてみました。

Amazonで買いましたが、この箱が別のダンボールに包まれていて梱包は比較的しっかりしていると思います。ただ、内箱も既に擦れてあったり一回開けたかのような折り目が箱に付いていました。一度開封されたのか?という疑問が生じますが、何となくですが開封されたというわけではなく、中国品質だとこんなもんなんだと思います。日本製品を買うと外箱まで綺麗に折り目なし、傷なしみたいな状態で届くのが当たり前ですが、それって実製品とは関係ない過剰品質とも言えるので個人的にはあんまり気にならなかったです。ちなみに保証は1年。できれば2年くらい付けて欲しいなと思いますが。

Wacom製品と比べてHUIONやXP-Penのタブレットがいけてるな、と思うのはこういうスタンドがちゃんと付属しているところですね。WacomのCintiqはスタンドが別売りだったと思います(製品によっては3段階くらいに調整できる簡易的なスタンドが付属する)。しかも最上位モデル用のスタンドだと3万円くらいしたような…。

ここらへんも日本製品ではあんまり見かけないポイントですね。スタンドのラッチ機構がカバーなどなく丸出しです。これも実使用上は問題ないのですが、日本製品だとこういうのもちゃんとカバー付けますね。取り付けると見れなくなる(触れなくなる)部分なのでむき出しではなくなります。ラッチはおそらくアルミでできていて剛性もあっていい感じでした。ちなみにスタンドについてはXP-Penの方が高品質らしいです。

VESAマウントでスタンドを装着します。

最近の中華製品は、こういうVESAマウントとか当たり前に使うようなものをちゃんと付けてるし、絶対必要になるもの(スタンドとか手袋とか)を同梱してくれるのも好感度高いです。ものによっては左手デバイス込みで安くセット販売してたりしますし。ユーザーにとって嬉しいところをちゃんと抑えてる感があって良いですね。

一方でちょっと謎なのはこの接続端子。ピンぼけですみません。USB-TypeBで接続、そしてRGB入力(D-Sub 15pin)対応。なんかちょっと古臭いですね。別にこれらが困ることはないですが。HDMIもDPも付いてるので十分なんですけど、USB
ハブでも付属していてほしかったな。XP-Penの方は付いてたはず。電源アダプタもソケット/プラグがなんか頼りなく、完全に刺さらないのも気になります。使っていたら接触不良になりそうな予感。結束バンドでまとめて本体に固定しておくとか、なにか対策してたほうが良いかもしれません。まあ、接続に関してはどの液晶タブレットも微妙で、接続端子が変な位置・角度にないだけマシと言っていいとは思います。

セットアップしました。X100Fで撮った写真はなんかどの写真もピントが甘いですね…。

デスクに置いた感想は、とにかくでかい!!この大きさ、伝わりますかね。上にあるのも24インチモニターです。表示部分は同一サイズなのですが、本体サイズが一回り、いや、二回りくらいデカイ感じで圧迫感を受けます。

猫よりもでかいです。

セットアップ

公式からドライバをダウンロードしてきてインストールすれば、そのままClipStudio上で難なく使えました。補正しなくても位置はバッチリ合ってます。事前調査した感じだと、ClipStudioでは設定をちょっといじる必要があるみたいなことが書かれていましたが、何も要らなかったです。

絵を描いてみた

twitchで配信しながら絵を描いてみました。

良いですねこれ!本当に素晴らしいです。今後暇があればちょくちょく配信してみようと思うので、よかったら見てやってください。こちらから

やっぱり絵を描く上でデカさは正義ですね。ちゃんと腕を使って描けます。腕を使って描けるので線が滑らかに引けます。

ただ、いくつか描いていて気になったこともあります。

まず、手ブレ補正が効きすぎな感じがすること。ClipStudioで描いてますが、手ブレ補正をゼロにしても若干手ブレ補正が効いてしまっている感じがします。もうすこし雑な線を書きたいのにどうしても滑らかな線になってしまうというか。追従性は悪いわけではないのですが、ちょっと戸惑いました。もしかしたらドライバ側で若干の補正をかけているのかもしれません(ただし設定項目はない)。これは一般的には良いこととして評価すべきことだと思います。滑らかな線は非常に書きやすくなりました。ただ、私はちょっと雑な線、ごちゃごちゃした絵柄を好むのでもうちょっと雑に描きたいんだけどなーと思っても思うように描けませんでした。

ClipStudioのブラシによっても変わる感じがする(筆圧をゼロに合わせた上で)ので、もしかしたらClipStudioの設定が原因なのかもしれません。

あとはペンのボタンがうまく動作しませんでした。ペンにあるボタンの一つにEキーを割り当てて押している間だけ消しゴムが動作するように設定していますが、これがたまに消しゴムになったあとブラシに戻らなくなります。どうもペンからEキーのreleaseイベントが飛ばなくなる場合があるような印象を受けます。もうちょっと設定を調整すればどうにかなるのかもしれませんが、この類の操作は左手デバイスに集約するということで解決可能なので最悪解決しなくてもいいかなーと考えてます。

ペン

下がWacomのペン、上がHUIONのペンです。比べるとやはりWacomの方が高級感があります。HUIONのペンはスイッチの感触が特に良くないです。ただ、比べればそう、というだけの話であって作業に支障があるわけでは全く無いです。外観もWacomの方は塗装されてるからなのか、圧倒的に良いです。HUIONのペンの仕上げは比べるとプラスチック感が漂ってきて安っぽいです。しかし繰り返しになりますが、作業する上で支障があるわけではなく、単純に握って絵を描くという行為をするだけなら差はほとんど無いと思います。

ペンで一番大きな違いはHUIONのペンは反対側に消しゴムが無いということですね。これはXP-Penでも同じです。無くてもまぁいいかな…というところを積極的に削ってコストダウンしているのでしょう。

これびっくりしたんですけど、書き味はとても良いです。ややきめ細かい紙に固めの鉛筆で書いている、というような感じの抵抗でしょうか。好みがあるので単純に良い・悪いというのは無いと思いますが、私はすごく気に入りました。

色味

私は色弱なのでそんなに色については語れないんですが、普通な感じです。すごく精細なわけでもなく、当たり前の発色です。絵を描く用途ですから変に色調をいじって発色を良くされても困りますが…。こだわる人はソフトウェアキャリブレーションするでしょうし。

ディスプレイそのものはアンチグレア加工です。かつ、適度な摩擦を生じさせるためにほんの少しだけザラザラしたような加工がガラス表面になされています。ここもXP-Penと異なるところで、XP-Penはガラスの上にザラザラした感じのフィルムを貼ることで実現しています。もし使い古して摩耗などが生じた場合はXP-Penなら交換できます。一方でHUIONはガラス自体に加工がされているので交換無しで長寿命ということになるでしょうか。

解像度とサイズ

普段24インチ4Kディスプレイを見ているためか、やはりもうちょっと解像度が欲しいなと思います。これもしつこいですが作業に支障があるわけではないです。しかし欲を言えば4K解像度がほしいですね…。4Kパネルを搭載したバージョンになるとだいたい+5万円アップで15万円くらいになります。HUIONは4K解像度で16インチの液晶タブレットもラインナップしており、両者の製品価格は一緒なんですよね。

だからサイズを取るか解像度を取るかという話になるのですが、私ははっきりと解像度よりもサイズの方が重要じゃないかと感じました。サイズが大きいほうが腕で描けるので綺麗な線が引けますし、ワークスペースのUI領域をふんだんに使っても絵を描く領域が十分残されます。これは作業効率重要だと思います。どんなペイントソフトもUIを一時的に消すUIモードみたいなのはありますが、キーをいちいち押す手間すら私は面倒なので…。

解像度に関しては集中して絵を描いていると気にならなくなってくるので、その点でもサイズの方が重要かな〜と思います。あとは置き場所の机の大きさとかですかね。製品の外形はびっくりするほど大きいので、ちゃんと調べて設置できるかどうか測っておいたほうが良いです。

XP-Pen Artist 24 Pro とどっちが良いんだ

HUION Kamvas Pro 24はXP-Pen Artist 24 Proとほとんどスペックが同じなのでどちらを買うべきか悩む人は多いでしょう。両者の差異を詳しくまとめている記事を見つけましたので紹介します。英語ですが…

Huion Kamvas Pro 24 vs Xp Pen Artist 24 Pro comparison: Which is Better?

一言でまとめるならば両者の最も大きな差異は「ダイヤル式のショートカットキーが必要かどうか」に集約されるそうです。ダイヤル式のキーで拡大縮小、回転操作をしたいのならばArtist 24 Pro, そうでなければより優れた画面を有するKamvas Pro 24, とまとめられています。

Artist 24 Proについては私は秋葉原のツクモに展示があるので触ってきました。なのでどちらも触ったことになりますが、甲乙付け難いですね…。店舗で触ったArtist 24 Proは調整がおかしくなっているのかペン先とカーソルが中央部でも5mmくらいズレており、筆圧も急に強く感知される部分があったりと妙な動作だったのでよくわからなかったんですよね。使っている人からはそういう問題を聞かないのでおそらくハードウェアの問題ではなくて設定の問題だと思うのですが。そういうわけで両方とも触っているものの、やはり判断は難しいです。

ちなみに上掲の記事でKamvas Pro 24の方が画面が良い、と書かれているのはフルラミネーションディスプレイのことを指しているのだと思われます。パネルとガラス部分を圧着しているので隙間がなく、屈折率が均一になるので色が正しく見えてペン先と画面の差も小さい…という話ですが、正直なところ、これ本当にフルラミネーションディスプレイか?と思う程度には感動は薄いです。

まとめると、どちらの製品にすべきか?というのは本当に決め手が無いです。

その上さらに悩ましいのがXP-Pen Artist 24というProが付いていないバージョンがありまして、これはショートカットキーが省かれたモデルとなっています。そしてスペックが若干異なっており、Proが付いていないほうは位置精度が若干落ち、色域は広がるみたいです。

Amazonでの価格を書くと、

XP-Pen Artist 24 79800円 (記事執筆時点で1万円オフクーポン)
XP-Pen Artist 24 Pro 99800円 (記事執筆時点で1.5万円オフクーポン)
HUION Kambas Pro 24 (2.5K) 99999円 (記事執筆時点で1万円オフクーポン)

となっています。基本性能はどれも殆ど変わらず、どれを購入してもおそらく後悔しないのではないかと思います。私はショートカットキーは多分あまり使わないので一番安いArtist 24が一番よかったのではないかと結構悩みました。が、フルラミネーションディスプレイがやっぱり気になってしまったんですよね。結果、あんまり感動はなかったですが…。使い続けると違いが分かるのかもしれませんが、その程度です。

なので基本性能以外のところで選ぶのが良いのではないでしょうか。

  • USB-Cで接続したい→XP-Pen
  • フルラミネーションディスプレイを使いたい→HUION
  • ショートカットキーは不要でできるだけコンパクトなのが欲しい→XP-Pen Artist 24
  • ちょっとでも安いのが欲しい→XP-Pen Artist 24

みたいな感じでしょうか…。

感じません。配信で3時間ほど絵を描き続けましたが、熱くなかったです。WacomのCintiq 13HDはかなり熱を持つタブレットで長時間の使用だと低温やけどになるんじゃないかというくらいでしたが、HUIONは全く大丈夫でした。大きいタブレットの方が放熱で有利という事情があるのかもしれません。

Wacomとくらべてどう?

私がこれまで使っていたのはCintiq 13HDというちょっと昔の液タブです。筆圧レベルは2048段階でした。(HUIONはじめ今どきのタブレットはどれも8192レベルです)

購入したのは確かもう10年近く前だと思いますが、さすがにこの時期の製品と比べますと間違いなく今回買ったHUIONの方が高性能で使いやすいです。追従性、視差、精度、ジッターの少なさ、いずれもはっきりとHUIONの方が良いです。明らかにHUIONの方が狙った線を描けると思います。

私はWacom歴が長く、大学生の時に板タブ(favo)を買ってから今までずっとWacom製品を信用して使っていましたので、HUIONとかXP-Penは正直なところ品質や性能の面で問題があるんじゃないかと疑う所がありました。実際、以前の製品では問題がいくつかあったような話も聞くのですが、現状での基本性能はWacomに並んでいるんじゃないかという気がします(Wacomの最新製品を使ってないので判断できませんが)。

iPadと比べてどう?

iPad/初代Apple Pencilも私は使っています(正式名称がわからない…。多分2019年の10.3インチのモデルです)が、iPadみたいな端末と液タブってそもそもジャンルが違うと思っていて、比較するのも難しいです。

当たり前ですが作業効率は圧倒的に液タブの方が良いです。スワイプ、ピンチを使うことが前提のUIになっているiPadのお絵かきソフトよりは左手デバイス+右手スイッチ付きペンの方が集中できますし早いですよね。ただ、明確に出来ることに差があるわけではないのでやろうと思えばiPadで全部出来ます。私はやろうと思わないのでできませんが。これは育ちがPCだったかモバイルだったかで違う気もします。スマホとかタブレットが小さい頃から存在した世代って小さい画面で指で絵を描いたりするんですよね。ああいうことが出来るかどうか、かな。

究極的に言えば何が違うかって言ったら当然ですが大きさが違うということになります。24インチのiPadは存在しないので、持ち歩くならiPadだし据え置きでデカイ画面ならば液タブ、みたいな。そんな感想です。

というか買え

すごいです!久しぶりに感動した製品でした。描くのが楽しくなります。液タブを買おうかどうか迷ってる人がいたら絶対に買ったほうが良いです。これは間違いなく良い製品です。おすすめできます。

何よりもデカイ画面に自由に描くという体験は素晴らしく豊かですね。腕を動かして自由に好みの線を引いていく。とても気持ちが良いです。今まで大画面液タブはWacom一択しか選択肢がなく、それは素人が買うには躊躇する値段でした。それを手が届くところの値段まで持ってきてくれて、しかも高品質高性能な製品であって、ほんとHUION(とXP-Pen)に感謝の気持ちが生まれます。

実物を展示しているお店が殆どないので試せないのが悩ましいところですが、WacomのCintiq 24やSurface Studioあたりならば置いている家電量販店も多いので、見かけたらぜっひ巨大な液タブを触ってみてください。信じられないほど自由な気分になれます。それが今、一般庶民の手の届く価格になったということだと思います。