日記 2022/7/10 熱烈なSF愛と絵の話

最近絵を描くのにハマっていて無限に絵の話をしたいのだがどこでしたら良いのかわからん、わからんのでとりあえず日記で書く。
とか言いつつ記事を書き始めてから1ヶ月ほど放置してしまった。ので、とりあえず書ききって公開する次第です。

とりあえず絵アカウントですのでこっちもよろしければ見てやってください。

絵がすげぇ

絵がうまくなるための方法と実践した感想

上記記事でも書いた方法、具体的にはhide channelの動画をよく見てこの通り練習する、という方法によってかなり自分の描きたい絵が描けるようになった、という実感があります。

以前と比較して絵の上手さが大幅に上がったとは思いませんが、世間に公開しても良いかな、と思える絵が描ける割合が以前は打率3割くらいだったのが8〜9割くらいまで上がったという気がしており、すると描くのがめちゃくちゃ楽しい、ランナーズハイみたいな気分に陥りました。

こうなるともう、絵ってすげぇ、という気持ちでいっぱいになります。

余談ですが、イラストの描き方を教えてくれる系YouTuberには他にHyde Channel という非常に名前の似ている方がいるのですが、私が参考にしたのは "hide" さんの方です。 "hyde" さんの方もジャパネットたかたの高田社長みたいな喋り方とテンションで解説しててこれはこれで面白く解説もわかりやすいですが私はテンションについて行けないのであんまり見てません。

というわけで絵を見てくれ。このアカウントだ。

漫画描いた

1Pだけだけど。

これに「分かる人だけ分かればいい、と割り切った発想がよい。私はこの1ページで30分語れる」とコメントしてくれた方がいらっしゃいまして、すごく嬉しくなった。

そう、自画自賛なんですがこれみて30分くらい「わかる〜」と語れる人に向けて描きたいんですよね。

お笑いとかもそうなんだけど、結局、「分かる人だけ分かる」みたいなギャグが一番面白くないですか?だから究極は身内ネタで笑ってるのが面白い。だから、創作物ってすべて分かる人が限定されているほどエモいのでは?という仮説を持っており、それに従って色々作ってる。と思ってる。

一方で真逆の考えを持った人も世の中には多く、例えば身内ネタみたいなのをテレビで放送するな!とか怒る人も結構いる。一時期の「ガキの使い」なんかも身内感がすごくて始めてみた人は面白さが全然わからんだろなと思ってた。テレビだからアカンのかな、というとそういうわけでもなく、「マックは世界一売れてるから一番うまいに決まってるだろ」ということを言う人って結構いますよね。漫画、ドラマ、アニメ全部売れてるやつが面白いやつで、売れてない作品は面白くないやつだ、みたいな。

それはまあ人の感性なので正解は無いんですけど、私はどちらかというと前者で、むしろ売れてない作品のうち、自分にハマるものが最高だった経験のほうが圧倒的に多い気がしますね。もちろん売れてる作品で好きなものもたくさんありますが。

というわけで、その「身内ネタ」に相当する部分を語りたいので上記の1ページ漫画を解説します。

1コマ目。こういう「MASTER CAUTION」というアラートを表示するようなプッシュボタンは航空機に搭載されている。「とりあえずやべぇよ」という事を表示する警告灯であり、押すと警報音は止まるがアラートの原因となっている事象が解決されない限りはランプが消えることがない。緊急事態であることを通知したいがずっと鳴っているのはうざい、というあたりをいい感じに解決するデザインである。上掲漫画では押せるボタンであるということを示すために見切れているが下に「PUSH RESET」と書いてある。実際のこの類の警告灯にわざわざPUSH RESETと親切に書いているかと言うと、多分書いてないと思う。

こういう警告灯の表示がどうであるべきかは、それ自体の議論で一つの歴史がある。映画「アポロ13」などを見ると警告灯がたくさん並んでいるシーンが出てくる。ちなみにこれは実際の操作パネルを使用して撮影している。


image from Apollo 13 (1995)

こういった数多の情報を表示する詳細なパネルは近年のコクピットでは姿を消しつつあるように思われる。私はユーザインタフェースに対する学術的知識は持ち合わせていないが、しかし、たくさんの情報を表示したところで緊急時には根本となる原因をその表示から即座に推測することは困難であるから、多すぎる情報表示を抑制するという方向に進化したのだろうという予測は立てられる。
また、民間航空機ではフライトエンジニア(航空機関士)という役割がなくなり、フライトエンジニアがチェックしていたような多種のスイッチや表示器類のパネル(下記)


image from jiji.com

もなくなり、物理的な表示機器を配置するスペースが無い、という事情もあるのかもしれない。

最新のボーイング787ではグラスコクピット(表示計器の液晶画面化)が進み、ほとんどアナログ計器や警告灯表示ランプの類は存在しない。


image from jiji.com

しかしながら、「MASTER CAUTION」ランプだけはアナログ計器としてわかりやすいところに配置されている。確か、一番左の液晶画面の上に並んでいたはずだと思う。

私個人としてはこういった物理ボタンがコックピットから完全に消失することは将来にわたっても無いんじゃないかと思っている。どれだけ時代が進歩しても人間そのものが三次元空間に生きている限りは重要な指標を表示したり、使ったり確認する頻度の高い操作は専用の物理スイッチで提供されると思う。

別の例を考えてみる。原子炉の中央制御室でこの類の警報がどのように表示されているかというと、古い炉ではやはり警告灯ランプとアナログ計器が並ぶようなものになっている。
写真は福島第一原子力発電所1,2号機の中央操作室だ。


image from SankeiBiz

新しいタイプの炉ではどうなっているかというと、例えば以下は柏崎刈羽原子力発電所7号機の中央操作室である。


image from トキっ子くらぶ

古い炉に比べるとやはり液晶画面化が進んでいるのがよく分かるだろう。しかしながら、旧来の警告ランプは依然として存在する。写真上方にある白くて四角いものが並んでいるが、これがそうだ。

もちろん、手前側操作員の眼の前にある液晶画面内でも種々の警告は表示可能だ。手前にある液晶画面のうちのいくつかはたしか汎用機能表示画面とかいう名前で、警告一覧画面を表示すれば何時何分に何の警報が発報したのか、そしてそれが今警報継続中なのか、それとも収まったのか、などがタイムラインで閲覧できるようになっている。しかしそれでも何か事象が発生したら数多の警報で埋め尽くされてログが流れてしまったり情報が多すぎてわけが分からなくなったりすることはありうるので、アナログな警告ランプはやはり存在する。重要な情報は画面表示状態に関わらず、あるべき場所に常にあることが正しいデザインだと思う。また、こうした物理的なランプ表示がなされているもう一つの理由としては、液晶画面が使えない場合の予備ということも想定されてはいるだろう。

話を漫画に戻す。漫画中では宇宙船を描いている。宇宙船の表示パネルがどうあるべきか?についても私は専門知識を持ち合わせていないので想像で書いている。しかしながらここまでの議論を踏まえると航空機や原子力発電所の例が示すように、液晶画面が搭載されど時代が進めど、アナログな警告表示灯がなくなることはないと考え、MASTER CAUTIONとPROPULTION(推進) MALFANCTIONとAVIONICS(電子装備) MALFANCTIONの3つのランプを配置したというわけだ。

「異常」を示す単語としては、通常、この手の警告では warning, caution, alert といった英単語が使われることが多い。 malfunction(故障) は字数が多いので避けられるのではないだろうか。意味も「故障」と「警告」なのでそもそも異なるのではあるが。

ここをあえて malfunction と表示したのは私は 「2001年宇宙の旅」 が大好きだからである。当ブログの読者であれば3ヶ月に一回はこの名前がブログ記事に登場することも分かっていただけると思う。


image from 2001: space oddysey

COMPUTER MALFUNCTION の表示は宇宙船ディスカバリー号に搭載された人工知能 HAL 9000 反乱をまさに今開始し、冷凍冬眠中の博士の生命維持装置を停止させたところで表示する。この無慈悲な「コンピュータ故障」の表示がこの映画の大きな転換点を示していると私は思う。この後、博士らの心電図や脳波表示が徐々に反応しなくなり、表示は LIFE FUNCTIONS CRITICAL → LIFE FUNCTIONS TERMINATED となって冬眠中の博士が死亡したことを端的に示す。この映画が大好きなので私が異常を示す言葉でまず思い浮かんだのはMALFUNCTIONという単語だった。だからそれを使用したというわけだ。

続くセリフ 「メイン・バス・A 電圧喪失、メイン・バス・B 電圧降下中」というセリフは映画「アポロ13」で異常が発生した直後に船長であるジム・ラヴェル役のトム・ハンクスが読み上げるセリフである(今改めて見たらちょっと違っていたが)。私がこの映画を見たのは10歳くらいのときだったと思うが、もうしびれたね。このセリフとこのシーンは。感動するようなシーンではなくて船員とヒューストンのオペレーターを恐怖のどん底に突き落とすシーンなのだが、10歳の私にはものすごく刺激的でかっこよく思えた。

「メイン・バス」のAとBが何なのか私は今でもわからないが、おそらくは電源ラインが2系統あるということなのだろう。その2系統に別々に電気を提供する燃料電池があるが、燃料電池に酸素を供給するタンクが爆発して電流が絶たれたために電力の供給不足に陥り、電圧が低下したということだと思っている。このあたりはアポロ13号 奇跡の生還 という本に載っているかもしれない。この本は私も持っていたのだが、どこかに行ってしまった。

だから私にとって宇宙船とは故障が発生して船員が慌てふためくものであって、そういう「何か」を描きたいと子供の頃から考えていたのだった。

ただ、警告という観点では船員が本来あるべき電圧値を覚えていてその電圧が降下しているという判断をすることは明らかに情報量過剰であり、現代の電子化された制御システムならば不要な情報であるとは思う。ここでは単に演出のためにこのように描いた。よりリアリティのあるセリフにするならば「供給電圧低下警報が発報した」という感じの言葉になるはずだ。

続くセリフは「炉閉鎖した」「APU自動起動」「放熱板損傷プロシジャは実行済」である。「炉」や「APU」が具体的に何であるかは描いている私自身も決めていない。「APU」はauxiliary power unitの略でその名の通り、補助電源装置で航空機に搭載されるようなものと同等の役割を想定している。「炉」は原子炉か核融合炉か、ともかく何らかの物理的な反応によって熱を生じさせているものであって、その熱を電気に変換するということになる。

ただし「炉」を宇宙で運用するには困難が伴う。まず、発生した熱すべてを電気に変換することは現代の技術では不可能である。未来でも不可能だ。すべての熱を電気に変換できる装置が存在したら、それは熱力学第二法則に反する。であるから、熱から電気を取り出す機関があるとしたら、必ず排熱が発生する。

この排熱が宇宙では厄介だ。宇宙の温度はほぼ絶対零度であるとされており、映画「アポロ13」でも節電のためにヒーターを切った船内で船員が凍えてウィンナーが凍って固くなるというシーンがある。ならば要らない熱なんかどんどん宇宙に捨てればいいじゃないか…というとそういうわけにもいかない。

宇宙はほぼ分子が存在しない真空の空間であるので、対流や伝導によってほとんど放熱できない。逆に言えば、宇宙の温度がほとんど絶対零度(-273℃くらい)であるのに船員が「凍える」程度で済み氷漬けにならないのは放熱がほとんどできず、船内がせいぜい冷凍室程度の気温に保たれるからである。周りにほぼ絶対零度の空気がある状態(この状態ではほとんどの気体は液体や固体になるだろうが)でヒーターを切ったらすぐに氷漬けになるだろう。

そういうわけで「炉」なるものが存在して排熱が恒常的に発生したらそれはどうにかして放熱しなければならない。対流・伝導では放熱できないから、残るは放射のみとなる。放射とは何か?すべての物体はその物体の温度に応じて電磁波(主に赤外線)を放っている。電磁波を放った分、物体は冷めることになる。太陽の光が温かいのは太陽の熱が赤外線として地球まで届くからであって、炎でヤカンの水を沸騰させる(熱伝導)ことやコップの中のジュースが周囲の気温によって温められる(対流)のとは大きく異なる。

宇宙空間で放射をより効率的に行うためには、巨大な放熱板が必要だ。例えばISSに装着された放熱板は以下のようなものである。


image from JAXA

ISSの電源供給はもっぱら太陽光発電でおこなっており、これ自身は熱を発生させるものではない。だが、内部で動作する電子機器は熱を発生する。太陽光発電で作った電気エネルギーは内部で動作する電気・電子機器によって最終的にすべて消費されるが、するとすべてのエネルギーは最終的に熱になる。例えば太陽光発電で10kWの電源供給を行っていたとしたら船内は10kWのヒーターをつけているのとほぼ同等の熱が発生しているはずだ。

これで船内が暑くなれば放熱板を広げて熱を宇宙空間に放射し、船内が寒くなればヒーターを追加で起動するということになる。このときのヒーターの電源は太陽光パネルだったり蓄電池だったりするだろう。太陽光パネルから電源を採取しているならば、ヒーターの電源を投入した瞬間、発電量は増えるはずだ(もちろん、届いた光エネルギー×発電効率以上に電力を取り出せるわけではない)。

そういうわけで話がそれてきたが、漫画中の宇宙船にもその設定を組み込んだ。

最後のコマでは宇宙船の姿を描いている。翼を損傷しているのに「放熱板損傷」と言っているのはこれは翼ではなくて放熱板であるからだ。

ちなみに「2001年宇宙の旅」に登場する宇宙船ディスカバリー号も当初は大きな放熱板を搭載したデザインであったが、「宇宙船なのに翼がある」というツッコミを受けそうだから止めたという話を聞いたことがある。

漫画の方の宇宙船には翼だけではない、なぜ水平尾翼・垂直尾翼的なものまである。これはなぜか?というあたりの理由は考えていない。ただ、こういう姿を描いた理由はあって、それは単にかっこいいからである。宇宙船のデザインを考えた時、私なりの「かっこいい」というデザインは「スターウォーズ」に出てくるような宇宙船ではなく、翼が存在するデザインであった。(スターウォーズにも翼らしきものがある宇宙船は登場するが)

だからまずデザインありきで最後のコマは描いた。なにかこう、鈍重な輸送機のようなものを描きたかったからだ。このデザインに理由をつけるとなると、たとえばこれは再使用型宇宙往還機であって、地表から宇宙に行ってまた地表に戻ってくることが可能なので大気圏内を飛行することも考慮されていてこのようなデザインになったのだ(つまり放熱板と翼は一体である)、という設定を作ることも出来ると思う。

今後

こんな感じの漫画を描きたい。というか描いてる。けど進んでない。描き進めるごとに自分の画力のなさを感じて手が止まってしまう。なかなか難しい。

Factory on the Moon: 2100 という小説(まだ全然書いてない)の一部分を漫画で、大部分を小説で書こうと思っています。SFです。

遠い未来、今よりも技術レベルの進んだ別の星が舞台の話で、その星では国家概念が薄れて代わりにコングロマリットが自分らの軍隊を持ち幅を効かせています。エースコンバット3みたいな感じですね。そのコングロマリット間で小規模な武力衝突が起きているが戦争という感じでもない。

ほとんどの産業はロボット化・自動化が進んで生産効率が高まって労働力過剰となっており、ベーシックインカムがあってほとんどの市民が無職、働いている人は少ない。少子化が極度に進んでいる補正として一定数の人間を生物工学的に作り出したりしている。

そういう世界に高校生の地球人がなんやかんやあって紛れ込み、あまりにも常識の異なる世界で右往左往しながら昔付き合っていた彼女を探し回るという感じの話を予定しています。

今年中に小説は書き上げるつもりでしたが、もう無理そうです…。漫画であれ小説であれ、出来上がったら随時ブログにも書くので見てやってください。