【質問#218】なぜ大人になると虫が嫌いになるのか?

質問・悩み相談の回答です。

質問

こんにちは。

虫。好きですか?

小さい頃はトンボやセミを捕まえたり、カブトムシやクワガタ、それらの幼虫も捕まえて飼育してみたり、カエル捕まえたりしました。
成長とともに、そういう遊びは徐々にしなくなり、身近な虫といえばハエ、蚊ばかり。幸いゴキブリはあまり関わることありませんでした。

結婚して子どもが生まれ、子どもが虫取りをしていますが、まー、触りたくないですね。
先日ミヤマクワガタのオスが玄関先にいたのですが、恐る恐る捕まえました。小さな頃は、平気だったのですが。

同様に大人になると虫が嫌いになる人は多いようで、ネットを調べると、虫についての(悪い)知識が身につくから。好奇心がなくなったから。周りの人々が気持ち悪がっているから。自分(人間)と性質の違うものを本能的に嫌う。などなどの理由が挙げられていましたが、いまいち腑に落ちないですね。

虫についての(悪い)知識が身についたからという点は害虫ならわかりますが、トンボやクワガタは当てはまらないですし、好奇心の有無が触れるか触れないかの決定的な理由にはならない気もします。

周りの人々が嫌がっているから。自分(人間)と性質の違うものを本能的に嫌う。この二つはなんとなく影響しているかもしれませんが…でも犬や猫は人間と性質違うのに可愛がられていますよね。まあ犬猫は哺乳類という点で虫よりは人間に近いですが。可愛らしさが大切?蝶なんかはキレイですけど触りたくはないです。
じいさんばあさんは虫平気ですよね。うちの死んだばあさんは、園芸が趣味でしたが、害虫を指で捻り潰して駆除していましたなぁ。

じいさんばあさん世代は大人になっても虫が平気なのに、今の大人世代は虫が苦手。

ここにヒントがありそうですね。よろしくおねがいします。

回答

長らく質問を色々放置してしまい申し訳ないですが回答してみます。(質問を頂いたのは去年8月です)

よくわからないのでググったところ、以下のような研究が出てきました。

なぜ現代人には虫嫌いが多いのか? ―進化心理学に基づいた新仮説の提案と検証―

都市化によって、①虫を見る場所が室内に移ったこと、②虫の種類を区別できなくなったことが、虫嫌いの強さと嫌う種数を増やす原因であることが分かりました

だそうです。

リスクマネジメント上、人間の生活空間である室内で虫を見たほうがより嫌悪感が増すそうです。直感的にもそうですよね。カブトムシが木にくっついていたら平気ですが、家の中に居たら嫌だなぁと個人的にも思います。虫が媒介する感染症リスクや毒物を注射する虫などを避けたいという気持ちが根底にあるのでしょう。表面には出てこないかもしれませんが。

また、虫を見る機会が少なくなったので分類能力が衰え、危険な虫なのかどうかという判断ができなくなったために

病原体に対する反応を考えた場合、偽陽性のコスト(=感染症のリスクはないのに対象を避けてしまう)よりも、偽陰性のコスト(=感染症のリスクが高いのに対象を避けずに感染してしまう)の方が圧倒的に高いので、少しでも感染症のリスクがあるものを避ける傾向があると考えられます

だそうです。

なるほどなーと思いました。

以上を踏まえてもう一度質問文を読んでみたいと思います。

小さい頃はトンボやセミを捕まえたり、カブトムシやクワガタ、それらの幼虫も捕まえて飼育してみたり、カエル捕まえたりしました。
成長とともに、そういう遊びは徐々にしなくなり、身近な虫といえばハエ、蚊ばかり。幸いゴキブリはあまり関わることありませんでした。

私もそのような感じです。ハエ、蚊くらいですかね、見かけるのは。ゴキブリはごくまれに発見しますが、今の家に住んでから7年で2〜3回くらいでしょうか。ゴキブリは嫌いです。

結婚して子どもが生まれ、子どもが虫取りをしていますが、まー、触りたくないですね。
先日ミヤマクワガタのオスが玄関先にいたのですが、恐る恐る捕まえました。小さな頃は、平気だったのですが。

私も触りたく無いですね。クワガタやカブトムシも触りたくないです。子供の頃は普通に手に乗せたりしていましたが。

同様に大人になると虫が嫌いになる人は多いようで、ネットを調べると、虫についての(悪い)知識が身につくから。好奇心がなくなったから。周りの人々が気持ち悪がっているから。自分(人間)と性質の違うものを本能的に嫌う。などなどの理由が挙げられていましたが、いまいち腑に落ちないですね。

前掲しました論文と合わせて考えますと、

  1. 都市化によって自然と触れ合う機会が少なくなる
  2. あるいは就職などによって都市部へ引っ越す
  3. 以上によって虫に触れる機会が少なくなるので判別能力が衰える
  4. 異質で見かけないものは本能的に偽陽性である方向へ判断を傾ける
  5. 嫌悪感が生ずる

という流れで嫌いになったのかもしれませんね。

虫についての(悪い)知識が身についたからという点は害虫ならわかりますが、トンボやクワガタは当てはまらないですし、好奇心の有無が触れるか触れないかの決定的な理由にはならない気もします。

前掲の論文の話では明らかにそれと区別できるトンボやクワガタを触ることも嫌になってしまう現象は一見すると説明出来ないような気がしますが、そもそも虫を見かける機会が少なくなったので人間のオブジェクト認識処理のプロセス上、「虫」と分類されることが少なく、そして虫と分類されたならば偽陽性と判定したほうが低コストで済むので、虫なら何でも嫌いになる、という流れなのかもしれませんね。

周りの人々が嫌がっているから。自分(人間)と性質の違うものを本能的に嫌う。この二つはなんとなく影響しているかもしれませんが…でも犬や猫は人間と性質違うのに可愛がられていますよね。まあ犬猫は哺乳類という点で虫よりは人間に近いですが。可愛らしさが大切?蝶なんかはキレイですけど触りたくはないです。

犬猫がなぜ人間の姿からは大きく異なるのに嫌悪感が無いのか?は、これもやはり見る頻度に関連してるのかもしれませんね。犬は飼っていなくても散歩しているひとはよく見かけますし、犬猫はテレビやSNS、ネット記事、CM、映像作品などでもよく登場する定番ペットなので。少なくともカブトムシやトンボよりはよく目にするのでOK、なのかもしれません。あとは人類と一緒に居た期間が長いので、もしかしたら犬猫を好意的に感じるような脳内物質を算出する遺伝子がより活発に動くようになったとかいう背景もあるのかもしれませんね。当てずっぽうですが。

じいさんばあさんは虫平気ですよね。うちの死んだばあさんは、園芸が趣味でしたが、害虫を指で捻り潰して駆除していましたなぁ。

都市化によって虫の分類能力が衰えたという話であれば、高齢者も同様に虫が嫌いになるはずだ、という気がしますね。ここは正直よく判りません。高齢者は昔からの習慣で園芸や自家栽培、あるいは農作業を続ける傾向があるがために虫と出会う機会が多く、したがって虫の分類能力が衰えない、という推測は一応可能だとは思いますが…。でも確かに高齢者で虫嫌いな人って見たことが無いですね。

というかそもそも、私なんかは高齢者の生態をよく知らないです。じじばばと出会って喋る事が皆無に等しいですね。カブトムシと出会う頻度よりも高齢者と話す頻度の方が少ない気がします。だからあの人たちが虫嫌いであるかどうかもさっぱりわからないですね。よく考えたら。

ちなみにうちのキッズたち(女)は虫が大嫌いで、アリとか数ミリくらいのサイズの羽虫とかでも大声を出して逃げ回り、泣く時もあります。外で遊ぶのも好まず、極端に虫に触れる機会が少ないので、偽陽性に判断を傾けているということなんでしょうかね。

女子だから嫌いなのでは?と思われる方も居ると思いますが、田舎で育った私の妹はでっかいヒキガエルを持ち上げたり毛虫を見つけると踏み潰したりということをしてました。あと近所でよく外で遊んでいる小学生女子はカマキリをつまんで振り回したりしています。そのあたりを観察すると、やはり単に虫と触れる機会の頻度が大きく関わってくるのかな?などと考えています。