【質問#202】選択一人っ子について

質問・悩み相談の回答です。

質問

こんにちは。
年齢や技術分野が近いこともあり、いつも興味深く拝見しております。

割と悩むことのない人生を送ってきたのですが、
最近大きな悩みが出てきたので人生相談をお願いいたします。

内容としては「選択一人っ子にしようと考えているが、どうにもすっきり決められない」ということです。

我が家は今、4歳になる子供が一人いて、夫婦二人と子供の三人家族です。
この三人という人数が難しく、特にこの構成の場合は子供一人が弱い立場になってしまうため、家族を一人増やしたいと考えています。

ここで現在二つの選択肢を考えています。
・二人目の子供を作る
・犬を飼う

子供について、私達夫婦はどちらも兄弟が居るため、兄弟が居ると良いところは把握しています。
しかしまた妊娠から始めてざっくり20年、もう一人分の責任を背負う覚悟がありません。
夫も、やっと安定し始めた生活を崩してまで二人目を作る必要はないのでは、との意見です。
趣味の多い夫婦ですし、子供が一人の今でも随分我慢してきたように感じています。

一方で、犬に関しても私が実家で飼っていた経験があるため、飼った時にどうなるかという想像は大体できています。
近所に良いブリーダーさんも見つけ、先日お伺いしたところ、犬という動物と子供の相性も良さそうでした。
犬は会話できませんが、自身の経験からも家族の一員と考えるには充分と思います。

我が家にとっては犬を飼う方が合っていると思うのですが、どうにもすっきりとしません。

子供を産めるのに産まない事、地元のママ友さん達は一人っ子の方が少ない事、子供の立場であれば兄弟が居た方が良いと思う事。
色々絡み合って、何となく腹落ちしないというか、決めきれないというか。

最終的には自分たちで結論を出しますし、悩んで当然のことだと思います。
ただ「選択一人っ子」について、withpopさんとしてはどのように考えるのかお伺いしたく、ご相談いたしました。
何か一言いただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。

回答

結論から申しますと、一人っ子および犬を飼う、で良いのではと個人的には思います。

これまで沢山のご質問に目を通してきましたが、悩みには

  • どうしたら良いか全然分からない
  • ある程度見通しは立っているが意見を聞きたい
  • 私はこう思うが意見が欲しい
  • 私の結論はこうだが、背中を押してほしい

という感じで、ご本人の中でどの程度結論が固まっているかという視点で「全然分からない」から「背中を押してほしい」まで散らばっているように思います。

そして、今回のご質問はどちらかというと「背中を押してほしい」という文面に思えました。

子供を産めるのに産まない事、地元のママ友さん達は一人っ子の方が少ない事、子供の立場であれば兄弟が居た方が良いと思う事。
色々絡み合って、何となく腹落ちしないというか、決めきれないというか。

特にこの辺りの文面はご夫婦の気持ちや考え方がどうかというよりは、社会など外面に意識が向いていると思います。これは質問をする相手によって大きく答えが変わるところだとは思いますが、少なくとも私は社会よりもご家族の中での結論を優先すべきであると思います。どんな人間でも一人~数人で出来ることにはかなり限りがあります。リーナス・トーヴァルズも「私は他の人の功績をさも自分が行ったかのように振る舞うのが上手い」という趣旨の発言をしていますね。

余談ですが私はいつも「自分の両手両足の届く範囲で幸せであればそれで良い」と思うことにしています。「世間ではこうだから」とマジョリティに続くよりも自分が幸せだと思う価値観を重視したほうが結果満足度が高かったという経験が多々あるという背景もあったりします。

また、「子供を産めるのに産まない事」という言葉からは、背景に少子高齢化社会に対する不安や、子供は多い方が社会のためになるというお考えがあるのかもしれません。その考え自体は正しいことではありますが、同時に「子供を産みたいが育てるのには手間も資金も責任も必要なので及び腰になる」もまた合理的で正しい考えです。家族の視点で見た時と国家の視点で見た時に、どちらの考え方も正しいはずですが相反する結論が導かれるわけです。

おそらくそのような葛藤も少なからずお感じになられていることとおもいますが、政治の力というのは個人の視点で見た「合理的」な考えを打ち砕き、種々の資金投入や教育インフラの整備を経て「産んでも良いかな」と思う人が増える状況を整えるためのものだと私は思います。それは国家にしかできない事業です。決して、「お国のために無理してでも育てよう」という人を増やすことが目的ではありません。ですから少子高齢化社会であっても一人っ子を選択するという決断は常に尊重されるべきものと思います。

子供について、私達夫婦はどちらも兄弟が居るため、兄弟が居ると良いところは把握しています。

個人的には兄弟が居たほうが良いかどうかについても、一概にどちらとも言えないような気がします。同年代の人間とのふれあいを通じた人生経験や教育というのは学校その他でも学べますし、思春期に入れば兄弟同士の関わり合いも減りますし、大人になってからも兄弟がいてよかったと思えるのは冠婚葬祭くらいのときでは…と私などは思ってしまいます。一人っ子であるならば教育資金や親の愛情は独り占めできるわけで、悪い点ばかりでもないわけですし。

夫も、やっと安定し始めた生活を崩してまで二人目を作る必要はないのでは、との意見です。
趣味の多い夫婦ですし、子供が一人の今でも随分我慢してきたように感じています。

ここも非常に重視したいところです。このブログでも度々引用しているのですが、漫画「ウシジマくん」で主人公の闇金業を営むウシジマくんは「世の中金はすべてじゃねえが、すべてに金は必要だ」と言っています。これはお金の性質を非常によく表現していると思います。現実問題として我々が文化的で幸せな生活を営んでいく上では金が必要なのです。困ったことの9割くらいは金で解決できますし、金があれば幸福度が上がる娯楽も増えます。

また、家族の幸せというのは家族個々人の幸せの総和であるように私は思います。たとえ一人だったり大人のみだったり子供のみだったりが楽しめる娯楽をしていてもなんとなく家族は全体が幸せに感じるように私は思います。それを踏まえると「親の娯楽や趣味を優先させる」ことが常に悪だとは私は思えません。

犬は会話できませんが、自身の経験からも家族の一員と考えるには充分と思います。

これは全くその通りで、高度な知能をもった動物は家族の一員となります。うちにも猫がいますが、犬猫くらいになると人間との意思疎通が可能なんですよね。ペットロスという心理反応があるのもペットを家族の一員とみなしているからに違いないと思います。犬猫などのペットを飼うことは子供の教育にとってプラスの影響を及ぼしますし、家族の幸福度を向上させると思います。

というわけで、冒頭で説明したとおり私は一人っ子および犬を飼う、が良いように思います。まとめますと、その理由としては

  • 文面全体より一人っ子および犬を飼うという選択をすることを望まれているように見える
  • 一人っ子で具体的な問題があると思えない
  • 生活の安定性を優先させて家族の幸福度を向上させるため
  • ためらう理由として挙げられている事柄は少なくとも私は気にする必要が無いと考えている

というあたりです。

ただし、以上はご質問中に書かれていることから判断する限り、です。子供は何時でも授かる訳ではないので、後になってやはり子供が欲しいとなったときに時既に遅しとなってしまう可能性はゼロではありません。人間の心は代わりやすいので未来永劫、今の決断に後悔が無いかどうかというのは分かりません。第二子が欲しいと思う気持ちは

特にこの構成の場合は子供一人が弱い立場になってしまうため、家族を一人増やしたい

とのみ語られているため、その他に子供がほしいという強い理由があるのかどうかというあたりが少し気になりました。

以上はご質問者様を想定した回答でした。

「選択一人っ子」について、withpopさんとしてはどのように考えるのかお伺いしたく

こちらに関して純粋に文章通り私の考えを書きますと、「ノープランが一番良い」と思っています。

これは何度か私のブログに書いているのですが(たとえばこの記事)、私が大学1年生のときに教養の単位で取っていた哲学の授業の先生は「子供には男であってほしいとか女であってほしいとか、こういう子供に育ってほしいだとか、期待しないほうが良い。期待すると期待通りにならなかった時に親に不満が生じて子供の自由を奪ってしまいがちだ」という趣旨のことを半年間かけて講義するような内容でした。なんか大学ってすげえ自由なところだなと嬉しくなった記憶があります。

私はそれにある程度納得したので、子供になるべく期待をしないようにしてきました。それでもプログラマに育てたいとか思ってしまいますが。

もちろん、この考えが唯一無二で正しくて皆こう考えるべきだとは思っていません。私にとってはそれが一番しっくり来るという感じでした。私自身、この教えを厳密に守ってるわけでもありません。それでも、今回のご質問のようなものをきっかけとしてふと思い出す程度には印象深い話であったなーと思います。まあこれは単なる余談でして、ご質問に対する私の考えとしては「一人っ子+犬が一番良いのでは」という結論には変わりありません。

あと、子供関連の過去記事を漁っていたらこんな記事も見つけました。これは本記事とは関係あるようで全く関係ないのですが、主にPV増を狙ってリンクを貼っておきます。

第二子生まれます


と、ここまでが当初の回答でした。このご質問を頂いた時に「不明点があれば以下まで連絡下さい」と連絡先も書いてあったため、

  1. 種々の悩みは一旦棚上げして自分の気持ちを最優先して考えてみた時に、もう一人子供が欲しいと思いますか?
  2. もし1.がYESだった場合、その気持ちは犬を飼うことで代替できますか?

この二点を質問してみました。すると、

1.Yesです。
お金、体力、その他諸々の制約がなければもう一人子供が欲しいです。

2.Noだと思います。
結局のところ犬は犬、人は人なので。

正直な事を言えば、子供も複数欲しいし犬も飼いたい、欲を言えば猫も飼ってみたい、そして趣味もしたいです。
猫に関しては単なる欲望で、現実問題無理なのですが。
でも現実として全て叶えるのは無理なので、じゃあ諦めるならどれにするか、と考えている部分もあります。

とのことでした。う~んなるほど。「私は長年の経験から分かる、これは背中を押してもらいたいパターンだ」などと冒頭に書きましたが盛大に外してしまいました。まあそうですよね、なので悩んでおられるわけですよね。

まず私が思ったのは、

正直な事を言えば、子供も複数欲しいし犬も飼いたい、欲を言えば猫も飼ってみたい、そして趣味もしたいです。

多分、私は自分の配偶者にこれを言われたならば頑張って何とかしようとしますが、自分がこう思ったら何かを簡単に妥協してしまうだろうなと思います。自分が我慢するのは簡単ですが他人に我慢させるのは中々苦痛だったりするんですよね。まあそれだけなんですが…。

で、質問に戻りますと今回のご質問は第二子を産むか、犬を飼うかという2択ではなくて、どちらかというと第二子を産むか、産まないかの二択であるように思いました。そして、産まないという選択をした場合(選択一人っ子の場合)には犬を飼うということになるわけですね。

一人っ子にするか二人きょうだいにするか。この決断は質問者様ご自身の思いの強さや価値観にも依存するので第三者から考えるのは非常に難しいですが、いくつかの観点で参考になりそうなことを書いてみます。

意思決定マトリクスを使う

感情の割合が大きい問題に対していきなり理系的なアプローチで恐縮ですが、汎用的に使えて(一応)定量的に判断ができる意思決定手法として意思決定マトリクスがあります。一応、本ブログでも車を買うときの車種検討などで使ったりしました。

CX-5は20S PROACTIVE FF + レーダークルーズが良い

方法としては縦軸方向に選択肢を列挙し、横軸方向に評価指標とウェイトを書いていきます。で、評価点を記入していきウェイトを掛け合わせスコアを算出します。たたき台として、私が同じ立場だったらと想像してマトリクスを作ってみました。

一人っ子か二人かマトリクス

私がやってみたところ、一人っ子+犬という結論になりました。評価項目を追加・削除したりウェイトや評価点を変えて色々いじってみてください。この方法の良いところは前述したとおり、一応数字が出てくるという所です。それがどの程度正しいかはさておき、数字があるのとないのとでは決断にもてる自信が変わってくると思うのですがいかがでしょうか。「技術分野が近い」と書いておられるのでIT系だと思いますが、何となくわかっていただけるような気がします。

お金に換算してみる

こう書くと叩かれそうですが、子供を育てるにはお金がかかるわけで、そのかかったお金の対価として得た子供という評価の方法もあると思います。子供を育てる費用については当ブログでも以前試算しましたが、大学まですべて公立校に通わせた場合に1300万円ほど、私立に通わせたりすると+αという感じでした。こちらもいかにspreadsheetを公開していますので、ご覧になって数値をいじくるとより正確な値が出ると思います。

子供を育てる本当の費用(再掲)

というわけで、その1300万円(※試算例)の対価として家族四人であることは見合うかどうか、という比較もできるでしょう。家族3人+1300万円で生きていくのと家族4人で生きていくのとどちらが幸せか。

念のためこの文章をご覧になっている方に言いますが、私は人間の命がお金に換算可能だとか、子供がお金を出して購入する親の所有物だとか、趣味と育児(や子供が居ることやその数)がトレードオフの関係で比較可能だと言っているわけではないのでそこはご注意ください。

未来の自分と交信する

なんか意味不明な感じですが、私が昔から要所要所でやってきた方法です。

どういうことかというと布団に入って目をつぶって未来の自分と会話を始めるのです。時空を超える電波みたいな何かで。今の自分の決断をどう思うか未来の自分に意見をうかがうのです。ということを考えます。なんとか会話をしようと試みるのです。

実際はそうやって未来の自分がどうなっているかを想像して、まだ考えの及んでいない要素が無いか、もしくは自分の深層心理を掘り起こして自分が本当に重視しているのはどこなのか、などを探っていきます。そのプロセスとして、布団に入って未来の自分と会話を試みる、という考えを巡らせてみます。

未来の自分は果たして一人っ子で育てたのか、それとも二人だったのか。なんだかんだで3人になってしまったのか。その結果、幸せだったのかどうか。そういうことに思いを巡らせてみると何かわかるかもしれません。

私だったらどう思うか

上の方で「第二子生まれます」という記事を紹介しました。その記事を読み返してみて、今は家族4人ですが3人だったころを思い出して自分だったら二人目が欲しいと思うかどうか、を想像してみました。

多分、無理してでも二人きょうだいにしたと思います。第一にそれはうちの嫁さんが望んでいたからでした。もし望んでいなかったならば、一人っ子だった可能性はあります。これも前述したとおり、あまり希望を持たないことがポリシーだったために、二人目が欲しいということもあまり考えないようにしようと思っていたからです。

ただ、一人っ子で家族三人でずっと過ごしてきても、家族四人でずっと過ごしてきても、どちらも違った幸せがあっただろうなとは思います。多分、今よりも頻繁に旅行に行き、姉妹喧嘩は発生せず家の中は静かで、親もイライラすることは少なかったでしょう。多分、夫婦仲もなんとなく今よりも良かったように思います(今が悪いわけではありませんが)。

一方で4人家族は騒がしく、育児もきつくはありますが慣れもあります。今、家族4人なので生まれ変わってもう一度人生を過ごすにしても家族は4人で過ごすだろうなと思います。

ただ、これは私が四人家族の生活を知ってるからそう思うのに過ぎないのであって、結局の所子供が一人のほうが幸せか、二人のほうが幸せかというのは比較できないような気もします。幸せの大きさは子供の数と比例する訳ではないでしょうし、前述したとおりそれぞれに違った幸せがあるとも思います。

と、いうわけで参考になりそうなこと(しかし抽象的なこと)をつらつらと書いてみました。ご質問中にも書かれてあります通り、やはり最終的にはご自身(ご家族)の意思が重要と思いますが、何か意思決定の参考になりましたら幸いです。