【質問#134】娘の将来に対する思い

質問・悩み相談の回答です。

質問

こんにちは。いつも楽しくブログ拝見しています。
最近娘が生まれまして、だいぶ先の話ですが、娘の将来について妻と話していた際にモヤっとしたことがありました。
私は私自身が比較的放任主義な家庭で育ったので、娘にも経済的に許せる範囲であれば自由にやりたい事をやって欲しいと思っています。将来住む場所や結婚についても変わらず、好きな所に住んで好きなように生きて欲しいと思っています。そういった趣旨の話をすると妻は「父親は娘を手放したがらないものだ」「愛情が足りないのではないか?」という、いかにもな父親像を語ってきます。
親バカながら娘はとてもかわいいですが、いつか親元を離れる時までにしっかり育てねばという義務感こそあれど、絶対に手放したくないという気持ちは正直湧いてきません。
withpop様は非常に合理的な考えをお持ちで、いつも考え方を参考にさせていただいています。正しい答えは無いとは思いますが、withpop様はその辺どのように考えられているでしょうか。参考にご教示いただけると幸いです。

回答

娘にも経済的に許せる範囲であれば自由にやりたい事をやって欲しいと思っています。将来住む場所や結婚についても変わらず、好きな所に住んで好きなように生きて欲しいと思っています。

私も基本的にはそういう方針で子育てをしています。理由としては、「好きこそものの上手なれ」を重視しているからです。このブログでも何度か引用していますが、漫画「医龍」で「自分は人を切るのが面白いから外科医をしている。どの分野でもトップに立てるのは義務感や正義感ではなくて単純な好奇心で動いている人間だ」という主旨のセリフが出てきます。この考えに私は大体同意しており、私自身もどちらかというとそのような方針でやってきて生活しているという成功体験もあるがために、子供には縛りよりもとにかく自由を、という方針で考えてます。私自身がどちらかというとリベラル的な思想であることも関係しています。

ですから、例えば私の長女がYouTubeに投稿したい!!とか言ったときも、私はおう、やってみたらいいんじゃない?などとカメラを回したりしますが、嫁さん(学校関係者)は「教育委員会の方針でYouTube投稿は禁じられているはずだ」などと言います。私に言わせればそんなもん、教育委員会の方針がどうであれ法律を破ってるわけでもないし、教育委員会にて禁じられているからといって罰則が有るわけでもないし、そもそも教育委員会が何の権限があって家庭生活にまで口出しとるんじゃ、とりあえずやってみたらいいやんとしか思えないんですけど、嫁さんからしてみたらいや、規則は規則だから守るべきだという秩序だった考え方を好むようです。

ただ私の考え方が本当に正しいかと言うとそれも確証はないです。

たとえば日本でもそして世界的にも格差社会が広がっています。みんな大好きピケティ先生も

とりわけヨーロッパや日本では今、20世紀初頭のころと同じくらいにまで格差が広がっています。格差のレベルは、100年前の第1次世界大戦より以前の水準まで逆戻りしています。
格差論争 ピケティ教授が語る

と言ってます。ということは将来的には(もしかすると、現在でも既に)「自分はフツーに食える分だけ稼いで贅沢しなくても暮らしていけりゃいいよ」という中間的な収入層が抜け落ち、トップクラスに入れなければメシも満足に食うことが出来ないという社会が到来すると考えるのが、予防的な考え方としては妥当と言えると思います。まぁ、これからの貧困とはメシが食えないというよりはまた違ったものになるかも知れませんが、いずれにせよ貧困状態を「幸せ」と考える人は少ないでしょう。だから、子供をいわゆる「勝ち組」に押し込んでやることが子供の幸せ、と言えるかも知れません。

「勝ち組」に子供を押し込むには、ちゃんとした先生が居るちゃんとした教育機関でちゃんとした教育を受けさせる必要があります。人はそれを学歴と呼びます。であればそれを身に着けさせることが子供が幸せに暮らせる水準であるとも言えるわけです。中学受験は「父親の経済力と母親の狂気」という有名な言葉がありますが、そこまで行かなくても勉強はある程度させる必要はあるのだろうなと。幼少期に我慢するのが得意だった子供は将来的にもストレス耐性が高く学業成績も良かったというデータも見たことがあったりしますし。

このあたりの研究は、私は読んだことないですが以下

頭のでき―決めるのは遺伝か、環境か
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ダイヤモンド社
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などで詳しく説明されていると思います(買ったので後で読んでみます)。

あとは、エリックタークハイマー氏(Eric Turkheimer)の論文とかも読んでみると面白そうです。

最近は完全に自由と言うよりは、制限を強めているという感じかも知れません。小学生くらいになると子供はYouTubeでヒカキンのマインクラフト実況とかを延々と見続けるマシーンになるので、もう少し教育的なコンテンツであれば見る価値が有るかも知れないがそんなもんばかり見てたらバカになる、せめてマインクラフトを自分でやってレッドストーン回路の一つでもつくってみろと言っています(で、そうしています)。

ただ制限するにしても、頭ごなしにこれをやれ、あれをやれと命令したりするのは嫌なので自分で計画させるようにしてたりもします。

という感じで、私としては基本自由にやらせたいが、どのように教育していくべきかは勉強中であって試行錯誤しています。嫁さんとはその都度話し合って決めてるという状況です。

以上、とりとめもなく思いつくことを書きました。

ご質問の内容にフォーカスします。

親バカながら娘はとてもかわいいですが、いつか親元を離れる時までにしっかり育てねばという義務感こそあれど、絶対に手放したくないという気持ちは正直湧いてきません。
withpop様は非常に合理的な考えをお持ちで、いつも考え方を参考にさせていただいています。正しい答えは無いとは思いますが、withpop様はその辺どのように考えられているでしょうか。参考にご教示いただけると幸いです。

「その辺」が「絶対に手放したくないという気持ち」ということであれば、私は質問者の方と同じく、絶対に手放したくないという気持ちはないです。寂しくは思いますが。

「その辺」が育児方針ということであれば、前述したとおり、質問者の方とだいたい同じ?感じです。

「その辺」が「娘の将来について妻と話していた際にモヤっとしたこと」ということであれば、差し出がましいようですが、もっとお二人で話し合う必要性があるように感じます。

と言いますのは、

私は私自身が比較的放任主義な家庭で育ったので、娘にも経済的に許せる範囲であれば自由にやりたい事をやって欲しいと思っています。将来住む場所や結婚についても変わらず、好きな所に住んで好きなように生きて欲しいと思っています。そういった趣旨の話をすると妻は「父親は娘を手放したがらないものだ」「愛情が足りないのではないか?」という、いかにもな父親像を語ってきます。

という記載から察するに、お互いに「私はそのような家庭に育った」あるいは「そういう家庭が普通だ」という議論で終わってしまっている感じがするからです。

この議論を掘り下げるのはあんまり懸命とは言えません。なぜならば、これはどちらの生育歴がより正解に近かったかという議論にしかならず、それを進めると一方の生育歴(つまりは家族や親類)をdisことになって面倒くさいことになるからです。

なので、お互いが同意できる論拠を持ち出して最適な育て方は何かを議論してくのが良いと思いますね。

とは言うものの、「お互いが同意できる論拠」が何なのかもちょっと難しいところだと思います。子育てに関する書籍や情報の殆どは「偏差値40から東大に子供を入れた教育ママ」みたいな自伝やエッセイ的なものが多く、こういうものに論拠を求めるのは何ら科学的でなく単に「誰の言うことを信じるか」を論じてるだけになってしまいます。

じゃあ学術論文かということになるのですが、このような社会科学の分野は「それって疑似相関じゃないの?」みたいなデータが提示されているものも多く、素人が読んでその妥当性を判断するのもいささか厳しいところがあります。なので関連研究のメタアナリシス結果を素人向けに解説してくれてるみたいな本があれば一番いいんですけど、私は残念ながら知りません。せいぜい前掲の書籍が良さそう、というくらいでしょうか?

というわけで何だか全然参考にならなそうな回答になってしまいましたが、そんな感じです。子育ては試行錯誤でやってくしかないような感じもしますね。性格も千差万別ですし。