D850とSIGMAレンズのインプレ、作例など

ということで書いていきましょう。

今回乗せる作例はすべてJPG撮って出し。長辺1600pxにリサイズしています。現像はしてないです。

下記はSIGMA 50mm Art。絞りはF5.6。

まず合焦している細かい植物の葉に注目していただきたいのですが、さすがフルサイズ機というか、解像感が半端ないですね。今回、レンズもボディも変わっているので、過去使っていたカメラと比較した時にレンズの性能によるものが大きいのか、それともフルサイズセンサーであることによる解像度が大きくなったことが大きいのか、どちらとも判断がつきにくいのですが、とにかく解像感に関しては満足行く写真が取れるようになりました。

以前使っていたD7200 + SIGMA 17-70mm Cという組み合わせではどのようなシーンでもここまで解像感を再現するのは不可能でした。ちなみに、ここで言う解像感とは画像の高周波成分が潰れずによく表現されている、という感じの意味合いで使ってます。

よく、「空気感」という言葉が使われます。これを厳密に言うと、私は「高周波成分がしっかり残る」「低周波成分の階調(色調、ダイナミックレンジ)が十分なレンジ(深度)で表現されている」になると思ってます。厳密になってない?ごめんね。

ともかく、このD850 + SIGMA 50mm Aの組み合わせは「空気感」をよく表現していると思います。高解像度ディスプレイで見ると、写真によってはまるで実物がそこにあるかのように感じることさえありました。

D7200 + NIKON DX 35mm F2.8 の組み合わせでもこういった「空気感」を感じる写真を撮ることは出来ましたが、なんというかD850 + SIGMA 50mm Aの組み合わせだとその歩留まりが全然違います。これが一番の違いなのかな、と今のところは思っています。安い機種でも高い機種でも枚数を重ねれば、これぞという一枚は撮れる。でも歩留まりが全然違う。そこにみんなお金をかけるのかなと。その歩留まり、の正体はレンズやセンサ性能のみならず、画像処理エンジンやAF性能などなど色んなところが関係してくるんでしょうけど、まだはっきりとは分かってません・

あと、色味は緑色がとても発色良く表現されています。ピクチャーコントロールは「スタンダード」になっています。実物よりはかなり明るく彩度の高い緑になっています。実物よりも綺麗に写っていますね。写真を撮った時に、より美しく表現されるべきか、人間の目で見た感じに近い色合いで表現されるべきかは、どちらが良いとも言えません。それに、受け取ったセンサデータをどう加工するかというさじ加減でいかようにも出来る部分です。しかしながら、「スタンダード」にこういう表現を持ってきたということで、NIKONの中の人が写真とはどうあるべきと思っているかという点をうかがい知ることが出来るように思います。

今回は掲載しませんでしたが、その他の写真でもいずれも彩度が高くなる方向で表現されていたと感じます。

これもSIGMA 50mm Art。絞りはほぼ開放(F1.6)。

SIGMA 50mm Artは周辺減光も私が見る限りはほとんど感じないですし、中央部から周辺部に至るまでほぼ均一な特性になっているような印象を受けます(チャートはこちら)。

合焦している髪の毛は一本一本までくっきりと写しています。色合いに関しては、やはり緑色も肌色も実物よりも綺麗な色合いに見せようとしているような傾向を少し感じますが、記憶の中の光景と全然違うというわけではありません(前の写真は明らかに緑色の彩度が高くなっています)。この写真に関してはあんまり記憶の中の光景と変わらない印象を受けます。

ボケ味に関しては、中央部も周辺部も良いと思うのですがどうでしょうか。そもそもボケ「味」なるものを定義するのは難しいので個人の好みで語るしかないのですが…。

以前使っていたNIKON DX 35mm F2.8はボケ味が相当に柔らかく、時に見ていて酔う(気持ち悪くなる)ような感じでしたが、SIGMA 50mmに関してはもっと自然(?)な印象を受けます。

ちなみに写真左奥部で一部2線ボケに見えるような箇所がありますが、これはよく見るとわかりますが、単純に道端の雑草の花(たぶんハルジオン)が重なっているだけです。方向と重なり距離がランダムなのですぐわかります。

これもSIGMA 50mm Art、絞りF1.6。

ちょっと絞るとこれまた解像感がすごいです。石やシロツメクサの質感が失われずに、そのものがそこにあるように感じられます。

これもSIGMA 50mm Art。

ポートレートならやっぱりもうちょっと焦点距離の長い、80〜135mmのレンズの方が便利なんでしょうけど、周辺の画も一緒に写したいなら50mmの出番も結構多いかと思います。単純に画角で言えば50mmならば風景も物も人物も一通りあんまり困らず取れちゃうので、万能な画角であるような気がします。今のところ、標準ズームレンズよりも50mmで撮影している枚数の方が多いですね。

こっちはSIGMA 120-600mm C、テレ端。

公園に行ったらキジがいたので撮ってみましが。八王子すごい。

とりたてて凄い画質のレンズというわけではありませんが、あの大きさ、重量で120-600mmという画角をカバーしてテレ端でもこれだけ綺麗に映るのなら、まぁ一本くらいは持ってても損はないなという印象です。「一本くらい持ってても損はない」という感覚のレンズに12万円も出せるかどうか、は疑問符が着くところですが…。でもまぁフルサイズ買ってる人なんてみんな金銭感覚狂ってますから、やっぱ一本くらいあっても良い気がしますね。車で言えば、ちょっとオプションつけたら12万円なんて平気で超えますし、そんな感じです。

ちなみに、120-600mmは運動会でも大活躍でした。顔やゼッケンの名前を加工するのが面倒で今回は載せませんでしたが…。

子供の運動会や発表会の類は、行ってみるとわかりますが意外とそこまで被写体との距離があるわけでもないので、画角的には300mmくらいあれば十分過ぎる感じだったりします。そこに600mmを持ち込んで何が嬉しいかと言うと、撮影ポジションの自由度が格段に広がるという点が嬉しいです。

撮った事がある人ならわかりますが、運動会や発表会の類ではいい写真を撮るのはまず不可能に近いです(状況にもよりますが、私の経験上は無理です)。我が子をファインダーの中で探してブレずに撮るのが精一杯だと思います。なぜならば撮影ポジションが相当に制限されるからです。いい写真を撮れるのはカメラマンの腕章を付けて自由に会場を歩き回れる写真屋だけです。カメラやレンズ性能云々よりも、撮影ポジションの制約の方が強く効いてきます。

なので、撮影ポジションが限られている状況ならば、レンズの光学性能よりも高倍率望遠ズームであることのほうが重要かな、と個人的には思いました。

ちなみに、屋外なら手持ちでも600mmは扱えます。下手な鉄砲数うちゃ当たる作戦で何枚も取れば、1枚位はいい写真が撮れるはずです。

重さは…頑張って筋力を鍛えましょう。

これもSIGMA 50mm Art。なんか50mmばっかりだな…。こういう暗い写真が好きなので撮ってみました。

これもSIGMA 50mm Art。

これはSIGMA 24-70mm F2.8 Art、ワイド端です。

これも暗い写真シリーズ。緑色がまた強い感があります。もし現像するとしたら、私ならばもっとコントラスト甘め、彩度低めに調整すると思います。

買ってからわかったのですが、SIGMA 24-70mm F2.8 Artはとても特殊なレンズだと思っています。性能データはこちら。

まずこのレンズで目を引くのは開放/ワイド端で顕著に見られる周辺減光です。ちなみに上の写真は右上が特に暗いですが、流石にここまで暗くならないので何かでケラレたのだと思います(多分レンズフードがしっかりはまってなかったのかも)。また、確か何かの記事でボケ味を追求するためにあえて収差や歪みを残したと見たのですが、こういった特性が納得できるか否かという点は考える必要がありますね。

私は事前に作例を見てこの周辺減光を気に入ったので購入したのですが、「標準ズーム」という、よく使う画角のレンズであるということを踏まえれば中々難しい選択にも思えます。

ただ純正レンズに比べればずっと安い値段で買えますし、コンパクトであるというのも考えるとさらに判断は難しくなります。

こちらも24-70mm、ワイド端、開放。たぶん、一番周辺減光が大きく出るポイントです。

この狙ったかのような周辺減光がトイレンズやオールドレンズも好きな私は何か似たようなものを感じさせ、気に入っています。色味はやっぱりこれも大げさな感はありますね。爽快感を感じる気持ちの良い色合いではありますが、記憶の中のイメージとはそれなりに異なっています。まぁカメラ内のピクチャーコントロールではこの辺も相当いじれますし、RAW現像前提の使い方ならばそんなに気にする点ではないと思いますが。そもそも、この周辺減光も本当に大きめなのかどうか私自身よくわかっていません。非純正レンズは撮って出しのJPEGでは補正もかからないはずなので。ただ、この表現には味があると思っているので、私ならばRAW現像する際も周辺光量の補正はしないと思います。

その他の24-70mmの作例(外部サイト)は以下です。

SIGMA 24-70mm F2.8 DG OS HSM | Art インプレッション

↑公式です。この作例に最も心を動かされて購入に至りました。

SIGMA 24-70mm F2.8 DG OS HSM | Art PHOTO YODOBASHI

↑「画に説得力を添えるコンパクトな大口径標準ズーム」と評しておられますが、まさにそれにふさわしいレンズと思います。

以降はすべて50mmです。ダイナミックレンジを見るため明暗差の激しい写真を選んでみました。

上の写真はスポット測光で撮影しています。ここまで明暗差が激しいとさすがに背景は塗りつぶされてしまいます。肉眼ではどちらもよく見えているのですが。まぁこれはどんなカメラでも多分こんな写りでしょう。私が思うに、デジタルカメラのダイナミックレンジの狭さは創作的表現を与えるための良いツールです。創作というのは面白いもので、何か制限を与えると表現に豊かさが生まれることが多々あります。

この上の写真は、アクティブDライティングを最も強い設定にしています(その他の写真はオフ)。階段を抜けた先の空に夏っぽい積雲が見えたので、それを一緒に写したかったのですがダメでした。HDRも試してみれば良かったですね。

と、いう感じでした。

次は機材自体の紹介をしたいと思います。