【質問#103】今、ハウスメーカー選びで悩んでます。

質問・悩み相談の回答です。

質問

はじめまして、自分は京都にすんでいるんですが一戸建ての家を建てるにあたって木造・鉄骨もふくめ何がいいのか、情報が多すぎて何を信じたらいいのかわかりません。
一条工務店さんの全館24時間床暖がとても気に入ったんですが、他社(今検討中なのがパナホームさんとあ積水ホームさん)に言わせると必要ないや、なぜ他社でしないのか・・・必要ないという言い方。Q値にしても意味がないといわれました。確かに一条さんもネットでみるとネズミ騒動があったり、デザインのよくないところなどの批判もありますが正直なところどうしたらいいかがわかりません、アドバイスあればよろしくお願いします。

回答

質問文全体でご本人の希望が語られていないのが気になりました。何事も大抵はそうですが、アドバイスをするときは個人の希望をよく伺う必要があります。「どうすればよいですか?」「何が良いですか?」という質問をされる方という人は沢山います。しかし、家であれ車であれ家電製品であれ、なにか複数の選択肢があるときに、何が一番良いかを決めることはほとんどの場合不可能です。しかし、条件や希望を聞き、それに合致する選択肢を絞り込んだり、場合によってはその中の最適な一つを提案するということは可能です。

ですから、今回の件に関しても、まずはご希望をお聞きしたいところです。「何が良いか」を知るよりも、「どういう家が欲しいのか」という具体像をイメージしたり、箇条書きで書きだしてみたりということが大事だと思います。全ての人にとって100点の家はありません。もしあらゆる人が100点をつける家があるならば、みなそれを選ぶので住宅メーカーは一つになるはずです。

まずは自分の要望をはっきりさせましょう。すると、工法の違いもQ値も住宅設備も、それが自分にとってプラスなのかマイナスなのかという基準で考えることができます。そうすれば、営業トークの一つ一つにも惑わされず済みます。

究極的に言えば、「こういう家が欲しい」という具体的な要望を全てならべ、「出来ます」と言ったハウスメーカーの中で一番低い見積もりを回答してきた会社がベストなはずです。それで出来上がった家に自分が100点を付けたならば、その家は100点なのです。関係ない人が家を見に来て「50点だね、この家は」って言ったってそれは何の価値も意味もない情報です(困ったことにこういうアホは特にネット上でよく湧いています)。あまり人の意見に流されたりせず、自分が100点を付けれる家を建てるということを第一に考えましょう。

以下、個別に回答いたします。

木造・鉄骨も含め何がいいのか、情報が多すぎて何を信じたらいいのかわかりません。

「何を信じたらよいかわからない」というのは裏を返すと、「世の中には本当の情報と嘘の情報が紛れ込んでいる」という事になるかと思いますが、ちゃんとした大手のハウスメーカーがパンフレットにやWebサイトに書いていることであれば、誇張はあるかもしれませんが嘘はまず無いでしょう(営業の中には嘘をついたりするひとも居るかもしれませんが)。

工法に関しても、どれが一番良いと言い切ることは不可能で、各々の要望に応じて適切な工法というのがあります。

大ざっぱに言って鉄骨造はコストが高く、断熱性の面で不利というデメリットはありますが、3階以上の建築物に向き、遮音性が高く、工期が短く、また間取りの自由度も高い(屋上を利用したり、大きく張り出した2階部屋を作ったりできる)という利点があります。木造は鉄骨に比べると大体逆のメリット・デメリットを持っています。ただ、ここに述べたのはあくまでもそういう傾向があるということです。木造の中でも在来工法だと増改築しやすいメリットがあったり、同じ木造でもツーバイは在来工法ほど大きな増改築はできないとか、色々細かいメリット・デメリットがあります。

たとえば私は間取りにはさほどこだわらないですし、コストパフォーマンスを重視しているため、鉄骨造には魅力を感じず、結果木造の家を選びました。しかし、屋上を積極的に利用したいだとか、土地の形がいびつで駐車場を確保した上に居住部分をも犠牲にしたくないので間取りにこだわりたいなんて人では鉄骨造の方が合っているでしょう。

繰り返しになりますが、まずはご自身の希望を具体的にするところからだと思います。それが出来ればあとは選択だけです。

一条工務店さんの全館24時間床暖がとても気に入ったんですが、

気に入ったのであれば、その気持ちは重視すべきと思います。

他社に(今検討中なのがパナホームさんとか積水ホームさん)に言わせると必要ないや、なぜ他社でしないのか・・・必要ないという言い方。

他社の営業さんは自分のところで契約してほしいので、当然他社の優位点は批判するでしょう(このような営業の仕方は個人的には嫌いですが)。ですから逆に言えば、一条工務店の全館床暖房は「冬場暖かい家で過ごす」という点では他のメーカーよりも優位に立っているということです。

繰り返しになりますが、全館床暖房が必要かどうかは世間や営業が決めることでは無く、これから家を建てる本人が決めることです。俺は絶対寒い家には住みたくない!暖かい家に住むぞ!!と思っている人であれば、全館床暖房を選ぶことを私はお勧めします。しかし、別に暖かさを重視しない、それよりももっとお金をかけたいところがある、というのであれば私は全館床暖房はお勧めしません(全館床暖房は何だかんだでコストがかかるからです)。これも繰り返しになりますが、全館床暖房がとても気に入り、そこにコストをかけてよいと思ったのであれば、誰に何を言われようとそこを重視すべきと思います。「床暖は必要ない」と言われて真冬に寒い思いをして「やっぱり全館床暖房は必要だった…」と後悔した時に「全館床暖房なんて要らない」と言った営業さんは責任取ってくれません。

ただ、色々コストやその他の家も見た結果、「確かに全館床暖房は要らないかな」と心変わりしたのであれば、その結論でも良いと思います。再三の繰り返しになりますが、重要なのは自分が決断を下すという点です。ほかの人の意見を聞いて建てる家を決めてしまっては、ほかの人にとって良い家に住むことになってしまいます。

ちなみに、「なぜ他社でしないのか」と言った営業さんが何を言おうとしているのかすこし気になりました。私が一条を選んだのは、そもそも全館床暖房をそこそこの価格(オプションになってプラス数百万とかにならないレベル)で提供するメーカーが一条くらいしかなかったからです。大手となると一条ほぼ一択という状況は今も変わってないのではないでしょうか。

また、これも余談ですが、今ネットで検索してみると床暖房については色々と誤解を招くような書き方だったり、間違いが書かれていたりします。このあたりは正しい情報を伝えねばと思いましたので、近日中に床暖房の情報を伝える記事を書きます。

Q値にしても意味がないと言われました

私も全く同じことをへーベルハウスの営業さんに言われたことがあります。定められた式に基づいて導出した物理量自体には当然意味もクソもありません。しかし、断熱性という性能を比較して語る上では必須と言ってよい値です。それを比較して分かることは、Q値を導出する手続きに則って計算した場合における断熱性の違いです。そこまで含めて評価して初めて意味が生じます。断熱性を重視して家を探している人にとってはその行為は意味がありますが、断熱性を売りにしていないメーカーの営業さんにとっては無意味で当然なので、それをわざわざ口に出して言わなくても良いよ、って感じに私は思います。

しかしそういうことを言うと怒り始める営業とかも多いんですよね。住宅、不動産関係の営業ってガンガン押しまくって契約取れればこっちのもん、みたいな人が多くて嫌です(個人的感想)。

ネットで見るとネズミ騒動があったり

これに関しては世間では既知だった問題に対処しなかったということであるので一条工務店に落ち度があるかな、と思います。ただ、対策は容易ですし(入れないようにする網を設置するだけ)、これから建築される家は対処されるのであまり考えなくても良いかな、という気がします。それよりもむしろ、こういうことがあった場合に重視すべきは問題発覚後の対応でしょう。どんなメーカーであれ、住みはじめると何かしら問題は出てきます。その時に対応を渋られるのか、気持ちよくすぐにフォローしてくれるのか、というあたりは(建築者のブログ等から)よく見ておくと良いかもしれません。まあ、担当者本人の問題なのか、会社方針の問題なのかというところは見極めが難しかったりもしますので、あくまでも参考程度ですけど。

ちなみにわが家ではネズミやコウモリが入り込んだ形跡(糞が落ちている)は見られず、もし入り込んだ形跡があれば無償で入り込めないよう対応するという連絡を貰っています。

デザインのよくないところなどの批判もありますが

私は一条のデザインは少なくともオシャレではないと思います。しかし、どちらかというと家がオシャレかどうかは外構工事、住宅設備や置いている家具・家電やそのレイアウト等に強く依存すると思うのでそこまでハウスメーカーに依存する部分ではないかなと思います。ただ、風呂とキッチンが選べないのは痛いとおもいますが。私の場合は、もう十数年したらユニットバスもシステムキッチンも破壊して好きなメーカーの設備を入れるからいいや、と割り切ってます。

正直なところどうしたらいいかわかりません、アドバイスあればよろしくお願いします。

  • まずは自分が建てたい家をイメージし、それに求めるものを書きだしましょう
  • 営業さんの話やネットで収集する情報は、「自分の家にとって良いかどうか、マッチするかどうか」という点で評価しましょう

というあたりです。ご自身の建てたい家の姿がより具体的になった際には、再度質問して頂ければより具体的な回答も可能になります。

以上、参考になりましたら幸いです。