【質問#199】文章を書くのに参考にしているもの

質問・悩み相談の回答です。

質問

お世話になります。

私は日々の楽しみも少なく、お友達もいないので人とのつながりを増やすべく最近ツイッターとブログを始めました。
書くネタがないのは私の問題としていったん置いておきますが、今回相談したいことは語彙力が乏しく、面白おかしく文章を書けないことです。

以前からwithpop様の記事や悩み相談を読んでいましたが、非常に表現豊かで引き込まれる文章が多いと感じていました。
中でも特にお気に入りなのが【質問#193】カメラで娘を綺麗に撮りたい の質問者様の文章です(withpop様の記事でないのは大変恐縮ですが…)。
「しかし不思議なことに手元には政府から支給された謎の10万円があるではないですか。
元は自分が払った税金らしいのですが、天から降って湧いた10万円、それでカメラを始めたいと考えています」
「予算10万として、なんかこう、カッチョのよろしい感じに写真が撮れるカメラとレンズの組み合わせ?
などを教えていただけないでしょうか」
ここら辺が私のツボにハマっていまして、「カッチョのよろしい感じ」は私も使いたいくらい好きです。
さすがにここまではかなりのセンスが無ければ到達できない領域であろうと思いますので諦めますが、せめて必要なタイミングで必要な熟語や慣用句がポッと出てくる程度の語彙力は身に着けたいと思っています。

実はプレゼン用の資料や、報告書の作成は他人から見てもそこそこの評価をされていたため、ブログもちょっと自信があったのですが、ユーモアを交えた文章を書くことがこれほど難しいこととは思いませんでした。
報告書は「相手に伝える」ことが目的ですが、ブログは「ブログそのもの」が目的なんですよね。
エンタメとしての文章を書こうとすると表現力のほうが重要になってくるため、そんなもの持ち合わせていない私が書くとただの息苦しい、堅苦しい、形式ばったような構成にしかなりません…
車で例えるとポリシーを消し去り「こうすれば相手に刺さる」を地で行くトヨタ車のような感じでしょうか…

withpop様はブログを書く上で語彙力、表現力を広げるために何かしていることはありますでしょうか?
よろしくお願いいたします。

回答

うーん、簡潔に言うと好きな文章を見て真似することが手っ取り早いと思っています。私もそうしています。

皆さん、創作的な活動をする上で真似するという行為を必要以上に避けてしまっているのではないかと思うことが私には多々あります。パクリは良くないですが、何かほかのものに影響を受けるのは普通のことです。全ての創作物、それはアートと呼ばれるものに限らず、プレゼン用の資料や、報告書の類であっても真似をしたり影響を受けたりした先行の創作物があったはずです。どうでしょう?プレゼン用の資料や、報告書の類はある日突然上手く書けるようになったのではなく、過去色んな資料を見てきた経験が生きているのではないでしょうか。それを真似とか影響を受けたとかとは言わないと思いますが、それは言葉の定義の問題であって、過去の経験に基づく知見だろうと、真似だろうと、影響だろうと、程度の差はあるかもしれませんがやっていることは同じです。

人間は先駆者を真似たり考えをベースにすることで技能や知識を受け継ぎ、発展させてきました。それを軽視しても遠回りするだけだと思います。もちろん、著作権を侵害しないことは最低条件ですが。

というわけで話がいきなり逸れましたが、好きな文章があるならばそれを真似ると良いでしょう。自分がなぜそれを楽しい、面白いと思ったのかをよく分析してみて下さい。そしたら、そこに散りばめられた要素からいつか似たような創作物を構築できるようになるはずです。それは紛れもなくオリジナルで、自分の文章になります。

私に関しては、

などを参考にしています。上に配置したものほど強い影響を受けています。

一番影響を受けたのは町田康氏の著作ですね。間違いないです。私は高校生の頃まで本を全然読まずに育ちましたが、町田康氏の著作に出会ってからは「活字ってこんなに自由でいいのか」と何か救われた気がしました。それまでは学校で先生たちに提出して評価されるつまらない作文の延長が活字なんだと思っていましたが、町田康氏の著作はそれとは真逆で完全に自由で読者を笑かしにかかってくるのでした。その経験が衝撃的で、どんな言葉遣いに影響を受けているかなどはそんなに明確に表現できないのですが、私の文章の至るところに形を変えて浮き出てきていると思います。多分、見比べてもわからないと思いますし、私自身も普段から町田康氏の文章を意識して書いているわけではないですが(こうした事実こそが、影響を受けていながらもオリジナルと言い張れるポイントです)。

学術論文に関しては、もともと論理的・科学的な文章を好ましいと思っていたので自然と参考にするようになっています。

中高生の時期に友人たちと使っていた言葉遣いは、ギャグを書こうとすると自然にこれが出てきてしまうという感じです。多分私が一番人を笑わせようとしていた時期が高校生のときでした。大学に入ってからはそれを失い、学術論文に汚染されていきました。

「行け!稲中卓球部」及び「僕といっしょ」は私が一番好きなギャグ漫画です。「僕といっしょ」の方がより好きかな。ああ、「グリーンヒル」も好きですね。ともかく、そのあたりの古谷実氏の著作からもかなり影響を受けています。私が文章を書いていてたとえ話や具体的なシーンを例示する時は、古谷実氏の絵柄のキャラクターが脳内で再生されています。

テーマパーク4096というサイトは開設初期(99年ごろ)くらいから見ていたのですが、今検索してまだ現存することに驚きました。すごい。このサイトのコラムは「丁寧な言葉遣いでありながら笑える文章」が多数散りばめられています。笑える文章というと、何かと人は流行りのコピペとかミームとかラフな言葉遣いなどに頼りがちですが、この作者さんはそれらには全く頼らず一貫した丁寧な言葉遣いでギャグを生み出すんですよね。これこそがギャグの本質であって表面に頼るなと言われたような気がしました。ここは非常におすすめです。

というわけで、「真似をしてはどうか」と書いたものの、よく考えると「書くことに囚われず、楽しい文章を読むことや楽しい経験をすること自体が重要」とも言えるような気がしますね。まあ、以上は私が面白い文章を書けるという前提に立っているという恐ろしい事実が隠れているのですが…。

patoさんも笑える文章を生み出す天才ですね。というか、この時期(2000年台)のテキストサイトは面白い文章を書ける猛者が多く、大いに参考にした記憶があります。特に記憶に残っているのはこのお二人ですね。patoさんに関しては書かれた文章のいくつかがコピペになって未だにたまに貼られているのを見かけます。

ネット上で見かけたコピペなんかもごく稀に使いますが、数年後に見返しても面白い文章を書きたいと思っているので、その基準で使えそうな文言しか使いません。「数年後に見ても面白い」を重視しているのはテーマパーク4096の影響ですね。

実はプレゼン用の資料や、報告書の作成は他人から見てもそこそこの評価をされていたため、ブログもちょっと自信があったのですが、ユーモアを交えた文章を書くことがこれほど難しいこととは思いませんでした。
報告書は「相手に伝える」ことが目的ですが、ブログは「ブログそのもの」が目的なんですよね。
エンタメとしての文章を書こうとすると表現力のほうが重要になってくるため、そんなもの持ち合わせていない私が書くとただの息苦しい、堅苦しい、形式ばったような構成にしかなりません…

ブログの内容にもよりますが、扱っているテーマが何らかの情報発信であれば、そのようなスキルも必須になると思います。半分は出来ているのですから、もう半分の習得も早いはずです(偉そうな物言いで恐縮ですが)。
一方で、日常的な日記、エッセイの類であれば基本面白くないことを面白く伝えることが重要になるので、よりユーモアの比重が高まるでしょう。

withpop様はブログを書く上で語彙力、表現力を広げるために何かしていることはありますでしょうか?

上記に書いたとおりですが、その他には普段から人を笑わそう、ギャグを考えようとしています。面白くない人が面白い文章を書けるわけがないと思ってるんですよね。

まあ、偉そうなことを言っている割に全然出来てませんが…。この記事も一切ギャグが無いですが…。