【質問#173】給料の不満で転職するのは止めたほうがいいか

質問・悩み相談の回答です。

質問

いつもブログ読んでいます。

社会人二年目になります。去年の夏ごろ新卒で入ったメーカーを退職し、ソフトウェア開発会社へ転職しました。
全くの未経験で入社しましたが、かなり手厚く教えていただけていてそれに関してはとても満足しています。
ですが前職が基本給20万、ボーナス年間4.4か月分に対して、
今の会社が基本給15万、ボーナス無しとかなり年収が下がり、
去年車を購入、奨学金の返済等があり かなりきつい状態です。土日祝休みですがほぼアルバイトをしています。
前職では職場の人間関係や業務のストレスで退職をしました。
前職の上司には次の仕事は絶対どんなことがあっても続けなさい頑張りなさい、と退職時に助言をいただいたのにもかかわらず、
今年もこの職場で昇給無しであれば生活が成り立ちません……
今現在給料以外の不満はありませんが、転職を考えています。
甘えた考えだとは思いますが、給料の不満で転職するのはやめたほうがいいでしょうか。

回答

甘えた考えだとは思いますが、給料の不満で転職するのはやめたほうがいいでしょうか。

この一文だけに回答するならば、給料の不満で転職するのは一向に構わないと思います。ほとんどの人間は第一に生活に必要な金を得るためにサラリーマンをやってるのであって、その第一目的を達成するのにより条件の良い企業に転職することは全く正当な行為でかつ、労働者がより高給を支払ってくれる職場を追い求めることによって健全な自由競争が保たれるとも思います。

しかしながらこのご質問の中で一番引っかかる箇所は、

前職の上司には次の仕事は絶対どんなことがあっても続けなさい頑張りなさい、と退職時に助言をいただいた

こちらです。

なぜこのような言葉が出てきたのか?それは、「この程度で音を上げていては勤まる仕事は世間にそうない」とか、「辞めるという決断に至るまでが早すぎる」とか、「もうちょっと堪え性を身につけるべきだ」といった評価が裏にあったのだと推察されます。

しかしながらその一方で、質問者様は「職場の人間関係や業務のストレスで退職をしました」と書かれているので、上司の感覚がマヒしており、本当に常人には耐え難い苦痛があったのかもしれません。そこは想像するしかありません。ただご自身でも次回の転職について「甘いでしょうか」という問いかけがあることも踏まえると、やはり前職での退職の判断というのも甘かったのかなという判断に傾きます。

いずれにせよボーナスなし、基本給15万円という給与水準は単純計算で年収180万円、どんなに手当や残業代を含んだとしても年収300万円には至らないでしょうから、失礼ではありますが低水準という他無いとおもいます。

今年もこの職場で昇給無しであれば生活が成り立ちません……

とも書かれていますが、定期的な昇給を考えてくれる会社であれば未経験と言えどもうちょっと給料を出してくれる気がします。「丁寧に教えてくれるところは満足している」とのことですが、そもそも労働においては生活に必要な収入を得ることが第一目的なのでそれを達成できてないのは最低要件を満たしてないとすら言っていいと個人的には思います。生活するために働いているのであって、丁寧に教えてもらいたいから働いているわけではないのです。丁寧に教えてくれることが重要ならば教育機関に通うとか、働きながら勉強するにしても生活費・収入のサポート(もしくは教育を終えるまでの生活費にできる資産)があることを前提にすべきです。そういうことも踏まえると、転職そのものには基本的には賛成です。

しかしながら転職の前に、今すぐにでも現在の生活状況を改善すべきとも思います。

土日祝休みですがほぼアルバイトをしています

これはもはや生活が崩壊していると言ってしまってよいと思います。「いや、辛いが何とかなっている」と思われるかも知れませんが、もしそうでしたら感覚が麻痺しています。例えば労基法では週40時間が基準ですが、これはそれなりの意味があってこの数字になっているのです。働き詰めの状態はご自身の健康や未来のキャリアに確実に悪影響となります。本業によって得られる収入では足りない分をアルバイトによって補填するのは「現状維持する」以上の効果はありません。そもそもこうならないように手を打っておくべきだったと思いますが、過ぎたところなのでそれを言ってもなんの解決にもなりません。

以下は書いても意味がないのですが、しかしどうしても気になるので書かせていただきます。

まず、なぜ車を購入したのかが分かりません。転職されたのが去年の夏ごろ、車を購入したのも去年とのことなので時期的に転職前後に購入したものと思われますが、そのときに生活の負担になりそうだな、という見積もりは事前にできなかったのでしょうか。どうしても購入しなければならない事情があったならば、前職を我慢して続けるか、もしくは車のローンを払い続けながら生活できる程度、十分な給与を支払うところに転職すべきであったと思います。(車を現金一括で購入したおかげで貯金が尽き、今お金が無いという話であったとしても同様です)

次に基本給15万円というのは奨学金や車のローンがあろうとなかろうと低水準であって生活は苦しくなるだろう事は予測できていたと思うのですが、何か事情があったのでしょうか。採用の時点で支払い賃金に対して虚偽の説明があった、などのどうしようもない事情があったならば仕方ありませんが。(まさかとは思いますが、報酬を確認せず転職先を決めたわけではないですよね)

この辺りの背景を考えると、どうしても計画が甘かったのではないかという想像をしてしまいます。ともかく、今更どうにもできないので「次は失敗しないよう計画的に」と言うほかありません。

では、今どうすべきか。

まず、多くの奨学金制度は返済猶予があるはずなのですぐにそれを利用しましょう。例えばJASSOでは給与所得者の場合年収300万円以下の場合が対象なので、今回のご質問のケースにも合致するはずです。

車に関しては詳しく書かれていませんが「負担になっている」との事なので恐らくはローンがあるのでしょう。であればこれも手放すべきと思います。車がなくては生活できない地域であるということならば、可能な限り安い車に切り替えてローンを払わなくて良いようにするとか、収入が安定するまでは安い原付バイクを運用するとかいう代替手段を検討したほうが良いでしょう。たとえローンが無かったとしても現金化することが出来る貴重な資産ですから、無理に所有しておかず売却するタイミングを冷静に考えたほうが良いと思います。また、年収200万円前後であれば支出に占める自動車保険の割合も無視できない程度でしょうし。

以上2点は特に障壁もなく行動すればその分生活が楽になるのですぐにやるべきと思います。

その上で、もう少しまともな給料を払ってくれる会社に転職したほうが良いと思います。

しかしながらこの転職活動もおそらく楽ではないでしょう。「人間関係や業務のストレスでの退職」「転職後1年かそこそこで給与が不満だから転職」という理由はたとえどうしようもならない事情があったとしても、人事担当にプラスの印象を与えるのは不可能です。半分創作でもいいからもうちょっと前向きな理由を何かひねり出してください。

そして「ソフトウェア開発会社は未経験で入社した」とのことなので、最初の2年勤めたメーカーとは業務内容が異なって居たのでしょう。であれば、それぞれの職種でキャリアは2年、1年前後ということになります。せめて3年位のキャリアがあれば転職しやすいですが。

そのようなことを考えると転職したほうが良いとは言えどそうやすやすと事が運ぶとは思えないのですが、根本処置としてはそれしかありません。年収200万円前後という状況下で人間が文化的で幸せな生活をするのははっきりと不可能であって、もっとまともな会社に転職することが不可欠です。アルバイトをし続けて生活費の足しを稼ぎ続けるのも「現状維持」だけであって事態が好転する要素が無く、いつか限界が来ます。そのために車はできれば売却し、奨学金返済は猶予してもらい、使える制度はすべて使いましょう。その上でなんとかしてまともな会社に転職してください。