【質問#158】転職・就活のやりかたについて

質問・悩み相談の回答です。

質問

【質問#156】の質問主です。回答いただきありがとうございました。薄々感じてはいましたがやはり何でも完璧にこなせる人というのはほとんどいないのですね。仕事に対してあまり思い詰めすぎないよう努力してみます。

仕事へのモチベーション回復には転職すべきとのことで、私自身もそう思っていたのですが心配事があります。
実は学生時代の就活での失敗理由が未だいまいち掴めていないのです。私が所属していたのは物理、化学、電気、プログラミング等総合的に学び、環境やエネルギー問題の解決へ応用する学科で、よく言えば何でも屋、悪く言えば器用貧乏といったところでしょうか。同じ学科の仲間では電気設備系が三割くらい、次いで建築、電子機器メーカー等が多かったです。
私は当時は車に興味を持っていたこともあって機械系メーカーばかり受けていましたが全落ち、半ば強引に鉄金属系へ入社という形でした。結果、多少は機械の知識が必要な部署に配属になりましたが、一から学び直す現実を知って心が折れたか、望まない入社に納得がいかずやる気がでないかで自分でも信じられないくらい学ぶ意欲が薄れている現状です。どちらにせよかなり独りよがりな就活だったのかなと反省しています。
そして今悩んでるのが「じゃあ転職するとしたら何の会社受ければいいの?」ということです。大学入学当初から現在にかけて興味のある分野もズレてきているし、学科の特色もあって情報系ならITやプログラミングといった土台もありません。やりたいことと持っているスキルにギャップがあり、しかもそのスキルも幅広すぎて活かす場を絞り込むことができないので頭を抱えています。
ない頭を必死に捻って前回の反省を活かしつつ興味の持てる分野を考えてみたところ、環境測定系、繊維系メーカーが頭に浮かびました。
前者は学科で勉強した内容との合致と研究で分光計関係を扱っていて測定の知識をもっと身に付けたいため、
後者は研究内容から機能性化学に興味を持ったこと、私が旅行趣味で化繊生地の鞄や小物入れのDIYをしたく仕事での知識を趣味にも活かしたいためです。
しかし、これらもただやってみたいという気持ちだけで、実際にその仕事をやっていける説得力は去年の就活と同じく無いように思うのです。
第二新卒として転職・就活をする際、企業を選ぶ基準というのはどのようにすればよいのでしょうか?

その他転職に関する不安材料もあり、こちらも踏まえて回答いただけると幸いです。
・雑談は好きだがかなりの口下手で自分の考えを即興で上手く伝えるのが苦手
・就活とは別の原因で3年前くらいから軽い発声障害を患っていたこと(音声治療でだいぶ良くはなったが状況によっては一時的に再発する)
・環境のせいにはしたくないがビジネスマナー皆無な社員しかいないので私もその辺の常識に自信がない上、入社当初からほとんど放任だったために仕事内容の知識も危うく、真面目に働いていたのか疑われそう

重ねての相談になりますがよろしくお願い致します。

回答

まず、これは質問者様以外の読者の方に対して誤解の無いようお伝えしたいのですが、

仕事へのモチベーション回復には転職すべきとのこと

この点は、質問者様が新卒の就活に失敗し本来希望していた業界では働けなかったことがモチベーションが高まらない大きな理由であると感じたためで、一般論としてモチベーションを高めるための第一のオプションが転職であると言いたいわけではないのでご注意ください。詳しくは前回の投稿をお読みください。

そして、後述しますが今回のご質問内容を見て逆に転職はしないほうが良いのではと思い直しました。

以下、ご質問に回答していきますが、結論を簡潔に言うと「新卒就活のときも現在も、あまり自分のやりたいことが定まっていないのが最大の問題ではないか」と思いました。

まず、学生時代の新卒就活について回答します。

私が所属していたのは物理、化学、電気、プログラミング等総合的に学び、環境やエネルギー問題の解決へ応用する学科で、よく言えば何でも屋、悪く言えば器用貧乏といったところでしょうか。同じ学科の仲間では電気設備系が三割くらい、次いで建築、電子機器メーカー等が多かったです。
私は当時は車に興味を持っていたこともあって機械系メーカーばかり受けていました

まずここで違和感を受けました。物理、化学、電気、プログラミング、環境、エネルギーの中に機械は存在しませんが、なぜ機械系の業界を受けようとしたのでしょうか。勉強していたことと違うことをやるのは問題はないですが、採用担当はもちろん業務領域と似通った専攻科を卒業とした人を取りたいので、相応の理由があるはずと思います。例えば計算機科学の大学を出て自動車エンジンの設計技術者になりたいと志すのはべつにその人の勝手なのですが、採用する側からすると「なぜ専攻と違うことをやろうと思ったのか」「専攻が違う人を雇ってうちで活躍できるのか」という疑問が当然生まれますよね。ではなぜ専攻科と違うことをやろうと思ったのか、そのあたりを上手く受け答えできていたのかな、というのは少し疑問に思いました。

もっとも、「書いてないだけで大学では機械系も勉強した」ということであれば特に問題ないですが。

ただ、いずれにしても「なぜその仕事がしたくて、この会社を応募したのか」は考えずとも喋れるようでなければ、それは自分が本当にその業界で働きたいとは思っていない兆候と言えます。本当に車の事が好きで、そして車の中でも電装なり機械なりデザインなり生産管理なり運動制御なり数多の技術が必要とされますがその中でも特に機械系のことをやりたいと思ってたら、そこである程度はやりたいことを語れて然るべきだと思います。めちゃくちゃ熱い熱意を持ってる必要は必ずしも無いと思いますが、面接でそうであるという風を装える程度に語れる程度の熱意は必要だと思います。

そういう気持ちが、

私は当時は車に興味を持っていたこともあって機械系メーカーばかり受けていました

という文章からは読み取れませんでした。書いてないだけ、と言われればそうなのかも知れませんが、もうすこし突っ込むと強く志望しているのは結局自動車業界だったのか、機械系だったのかという点もふわふわしていると感じました。機械系がやりたいと思っているならば、いろんなことをやる学科ではなくて機械系の学科で勉強しているべきで、やはり専攻と違うことをやっているのは何故かという話になります。

ちなみに私も電気電子情報と広い分野を勉強する学科を卒業していますが、受ける会社に応じて都合の良いことだけを喋ってました。(もちろん嘘は言っていないですし誠実に答えましたが)

よく言えば何でも屋、悪く言えば器用貧乏といったところでしょうか

同じ学科の仲間では電気設備系が三割くらい、次いで建築、電子機器メーカー等が多かったです

この二つの記述からは、「私の学科・大学で入れるような会社に入る」というような、何か消極的な背景が見え隠れするように感じます。

かなり独りよがりな就活だったのかなと反省しています

独りよがりではないように思います。というか、「独りよがり」とは何を差しているのかが私には分かりませんでした。具体的には、質問者様がどうしたいのか、どうでありたいのか、絶対叶えたい最低限のラインはどこで、可能ならば達成したい目標は何で、最終的にどこに落ち着くのが理想なのかという姿が分かりませんでした。たとえば、「自分は工業デザインをやりたいがデザインの勉強は一切してない。しかしできる自信はある。パッションだけは誰にも負けない。ブライトフルな俺を見てくれ」などと言い、応募要件すら満たしてない面接を受けまくった、とかならそれは「独りよがり」と言えるの知れません。しかし質問者様の文章からは、ご自身が何を良しとしていたのかがそもそもわからないです。

ですから、その「やりたいことが無い」「何を良しとするのか分からない」などと、質問者様がやりたかったことが曖昧なまま就活を続けたのが最大の問題ではないかと思いました。「何となくこれ」「強いて言えば興味があるのはこれ」で働く職場を選ぶと「何か思ったのとは違う」というようになるのは当たり前です。

続いて、現在の問題に関して回答していきます。

そして今悩んでるのが「じゃあ転職するとしたら何の会社受ければいいの?」ということです。

これに関しては前述の通り、そもそも新卒就活の時からどの業界の何の会社で働きたいかという意思が希薄だったように思います。大げさに言えば、あなたがどのように人生を過ごしたいかという欲求が感じられないということです。そして、「じゃあ転職するとしたら何の会社受ければいいの?」という問いは誰に聞いても「そんなん知ったこっちゃない」って答えが帰ってくるでしょう。そもそも自分の人生を大きく左右する決断を他人に問うてるというのが私には信じられません。もしそれで私が「あなたの専攻は幅広いので、プラント設計とかどうですか?電気電子機械情報エネルギー全部役に立ちますよ」と言ったら「よっしゃ!プラント設計に転職するで!」ってなりますか?ならないでしょ。

質問者様も本気で誰かに問うてるのではなく、そういう気持ちであるという表現だというのは重々承知していますが、それにしてもこのような言葉が出てくるのはあまりにも自分の人生についてのビジョンが無いのではないかと思います。これは事業計画書みたいな小難しいことではなく、何歳までに年収はいくら位ほしい、何歳くらいまでに結婚したい、最終的に定年するときまでにこういうことをやっていたいという簡単な理想像というレベルです。

大学入学当初から現在にかけて興味のある分野もズレてきているし、学科の特色もあって情報系ならITやプログラミングといった土台もありません。

例えば「数学科に入ったが自分が本当にやりたいのは歌舞伎だった」というのは問題がありますが、もともと工学全般を勉強する大学で勉強していて、ズレた先もきっと工学の範疇ではあるんですよね?であれば特に問題ないと言うか、むしろ工学全般を勉強できる学科で勉強していてよかったという話になると思うのですがどうでしょう。また、「学科の特色もあって情報系ならITやプログラミングといった土台もありません」というのは何を言いたいのかちょっとよくわかりませんでした。

やりたいことと持っているスキルにギャップがあり、しかもそのスキルも幅広すぎて活かす場を絞り込むことができないので頭を抱えています。

よく読んでほしいのですが、「やりたいことと持っているスキルにギャップがある」のではなくて、「自分が持っているスキルでできる事の中にやりたいものがない」とお考えであるように見えます。
もし両者は同じことでは?と思ったら、それは考え方がどこか間違っていると思います。両者は大きく違います。

普通は、アイドルになりたいとかいう目標があり、それに対して現状の自分に可愛さとかダンス能力とか歌唱能力とかトーク力とかが無いからそれを身に着けようと努力します。動機が無いと人間は努力しないです。ですから、努力できる人は野球がうまくなりたいとかアイドルになりたいとか将棋で食っていきたいとかいう強い動機があります。

逆に動機が無いならば人は努力をしません。しても意味無いからです。たまに毎日走ってたらそのうちマラソン大会に出るようになったみたいな人がいますが、それはきっかけが無意識だったというだけで、途中で「マラソン大会への出場」という動機が発生しているので動機が無いまま何かを達成したということではないです。何かを達成したり、努力し続けるには動機とか、対象が好きだという気持ちなどが必要です。

ない頭を必死に捻って前回の反省を活かしつつ興味の持てる分野を考えてみたところ、環境測定系、繊維系メーカーが頭に浮かびました。

この「ない頭」は謙遜ではなくて卑屈だと私は感じてしまうのですが、とりあえずそれは置いときます。

前者は学科で勉強した内容との合致と研究で分光計関係を扱っていて測定の知識をもっと身に付けたいため、
後者は研究内容から機能性化学に興味を持ったこと、私が旅行趣味で化繊生地の鞄や小物入れのDIYをしたく仕事での知識を趣味にも活かしたいためです。

このあたりの文章からも「私が今持っているスキルで働ける業界のうち、興味が持てる所」という消去法的な行動指針を感じます。ならば、再びこのような選び方で働く業界を選ぶとまた同じように「やはり興味がもてない」「本当は違うことがしたい」と悩む羽目になると思います。

現代の殆どの仕事は専門的なスキルを要求します。ということは、どの業界にいようともそれまで培った経験と知識と技術が要求されるということです。ですから、早めに自分が骨を埋める分野を決めたほうが有利です。これは99%くらいの人は納得してくれると思います。そう思いませんか?どんな業界でも、長年の知識と経験を身につけるのはそうでない場合よりも強いですよね?であるならば、「大学で勉強していた知識をもっと深めたい」「機能性化学に興味を持った」「旅行趣味で化繊生地の鞄や小物入れのDIYをしたい」というのは人生をどの土俵で戦うのかを決定するに非常に弱い動機と思いませんか?私は弱いと思います。

別の言い方をすると、「大学で勉強していた知識をもっと深めたい」「機能性化学に興味を持った」「旅行趣味で化繊生地の鞄や小物入れのDIYをしたい」という動機で転職した先で、なんか思ってたのと違った自体が発生した時に、また嫌な気持ちになりませんか?仕事へのモチベーションが沸かないとかいう事態になりませんか?私はなるように思います。

もちろん、これは「早めに自分が骨を埋める分野を決めたほうが有利」という仮定が正しいとしたうえでの合理的な行動指針がこうだという話であって、いつまでも自分が戦う土俵を決めず、いろんな職業を転々としても特に問題は無いと思います。事実、そうして最終的に成功した人も居ます。私はどうやったらそういうことができるのか分からないので、そういう生き方をしたいという人へのアドバイスはできませんが。ただ、自分の働ける業界じゃないと転職を繰り返すのは心身ともに、かつ経済的にもしんどい生き方だとは思います。

しかし、これらもただやってみたいという気持ちだけで、実際にその仕事をやっていける説得力は去年の就活と同じく無いように思うのです。

まったくその通りだと思います。

転職は皆が思ってるほどには高コストではないと思っていますが、「ちょっとやってみたいから試してみようかな」というキッザニアとか学園祭の出店みたいなノリでいけるほど低コストなわけでもないです。

第二新卒として転職・就活をする際、企業を選ぶ基準というのはどのようにすればよいのでしょうか?

「第二新卒として転職・就活をする際、企業を選ぶ基準」というのは最終的にAかBかという少数の選択肢まで絞り込んだが結論が出ないときに強いて挙げればこうだ、と調整すべきテクニックの話であると思いますし、そして果たして「第二新卒だからこう」みたいなノウハウがあるとも私は思えません。就活エージェント的な人たちはそういうことを言うのかも知れませんが、彼らは採用のことを知ってはいても採用する人本人ではないですし、採用を担当している人が第二新卒という属性に対してどう思うかなんて一般化しようがないので考える意味も無いと個人的には思います。一般化しようがないというのは、「まだ若いから採用したい」と思う人も居れば、「すぐ辞めるような人は要らない」と思う人も居るかも知れないということです。どちらが正解かというのは無いので。

絶対無いと思いますが、「第二新卒として転職・就活をする際、企業を選ぶ基準」という体系立ったノウハウが存在したとしても、それは「それに従えば希望の業界に入社してハッピーな社会人生活を送れる」というものではないはずです。要するに悩むにしても、悩むポイントはここではないということです。

・雑談は好きだがかなりの口下手で自分の考えを即興で上手く伝えるのが苦手

専門的な知識を問うてるのではなくて、応募者の考えを聞いているならば単に自分の考えを話せば良いと思います。「考え」ですから、正解も不正解もありません。もし、「即興で自分の考えを伝えられない」と思った経験がおありならば、そもそも「考え」が無かったのではと思ってしまいます。

・就活とは別の原因で3年前くらいから軽い発声障害を患っていたこと(音声治療でだいぶ良くはなったが状況によっては一時的に再発する)

私は発声障害については詳しくないので分かりませんが、それが面接でなるべく出ないよう工夫するしかないと思います。例えばストレスがかかると発症しやすいということであれば、落ちても良いと思ってる会社を適当に受けて面接等の練習をして慣れておくとかですね。障害を持ってる事自体は聞かれたら答えればいいだけで、自分から話す必要はないと思います。

大丈夫だと思いますが一応書いておくと、障害を持っていることを自分から話して相手からの配慮を期待するのは止めたほうが良いと思います。社会がどうあるべきかは置いといて、現実的にはそういうことをしても殆ど利益は得られないばかりか不利益を被る可能性が上がります。

ちなみに私は色弱で、古いおっさんの中で「色分けされたカラーコードやケーブルがわからないからエンジニアにはなれない」とか言う人をなんどか見聞きしたことはあります。面接で「あなたは色弱ですか?」と聞かれて「違います」と言うのは嘘で不誠実ですが、「聞かれなかったので色弱だとは言わなかった」は何の問題も無いですし、不誠実でも不道徳でもないと思います。

・環境のせいにはしたくないがビジネスマナー皆無な社員しかいないので私もその辺の常識に自信がない上、入社当初からほとんど放任だったために仕事内容の知識も危うく、真面目に働いていたのか疑われそう

よく考えてみてください。働いてみて、本当にビジネスマナーなんて必要でしたか?

これは常々疑問なのですが、正直どの業界・業種・職種でもめちゃくちゃ丁寧で完璧なビジネスマナーを持ってる人なんて見たことが無かったですよ。ビジネスマナー講師が食ってくために「社会人としての常識のビジネスマナー」のレベルを釣り上げてるだけだと思います。「ビジネスマナー皆無な社員しかいない」のは、それで仕事が回ってるからです。つまりビジネスマナーなんて求められていないことの証です。最低でも、「ビジネスマナー講師の類が言ってるビジネスマナーのレベルは現場には求められていない」くらいまでは言っていいでしょう。

私も一応10年くらい社会人をやってますが、ビジネスマナーとして挙げられることが多いこと、例えば尊敬語・謙譲語・丁寧語を完璧に使い分け、エレベーターだのソファだのタクシーだのの乗り方にこだわる人なんて見たことがないです。一方で、失礼な態度を取って相手を不快にする人は山ほど居ます。ここは強調したいのですが、「ビジネスマナーができていれば失礼な態度にならない」なんてことは絶対にありませんからね。実際、めちゃ失礼なビジネスマナー講師を山ほど見てきましたし、よりフランクな口調で顧客と良い関係を結んでいく営業の人も数多見てきました。現実的にはビジネスマナーよりも相手を敬う気持ち・相手を不快にさせない配慮の方がとっても重要だと私は思います。

どんな職場に行っても「お前はビジネスマナーがなってない」なんて怒られてるひとは見たことが無かったですが、これも同じく「ビジネスマナー」なんて求められてない証にほかなりません。繰り返しますが。もっとも、いいやそれでは駄目だ、ビジネスマナーを高めるべきだ、と主張する人は沢山居るでしょう。でもそれは単なる現状変更勢力なのです。現状を変更するには相応の理由が必要で、相手に自分たちが正しいと認めさせる必要がありますが、どうぞ頑張ってくださいって感じです。絶対ムリだから。

仕事内容の知識も危うく

これに関しては別の業界に行くならそこまで問題にされることは無いと思います。

というわけで一言でまとめますと、冒頭に書いた通り「自分のやりたいことが定まっていないのが最大の問題」だと思っていて、とにかくとにかく何がやりたいかを見つけることが重要というのが私の意見です。なぜそれが必要かというと、「長きに渡って労働し続けるには対象がそれなりに好きである必要がある」からです。多少の障壁や理想とのミスマッチがあってもまあいっかと思えるほどに情熱をもって打ち込める何かを見つけてください。

が、理想を言えばそれは学生時代にやっておくべきことだったとも思います。過ぎてしまったことはもうどうしようもないですが。

そして、冒頭で触れましたが、前回の質問で私はこう書きました。

好きな事ならば熱心に取り組めるが、就活に失敗した結果、望んだ仕事に就けないということであればやる気が出なくて当然です。会社にとっても質問者様自身にとっても不幸なので、転職も考慮に入れたほうがいいでしょう。その際、親類や友達で「3年は我慢しろ」「新卒カードを捨ててすぐに転職するのはきっついぞ」とか有難い講釈を垂れてくる人がいるかもしれませんが、シカトしましょう。

このような判断に至った理由は、

学生時代にやっていたボランティアや研究等ではこんなことはなく、むしろ熱心に取り組めていたと思うのですが、アルバイト等の仕事に関連するものとなると途端に逃げ腰になってしまいます。

と書かれていたからです。この、「学生時代にやっていたボランティアや研究等では熱心に取り組めていた」という分野は一体なんだったのでしょうか。そこで熱心に取り組めた理由は何だったのでしょうか。どんなことに楽しみを見つけ、何に熱中したのでしょうか。その辺りを思い返してみると、自分の熱中できる何かを見つけることができるかも知れません。

そして今回の質問からは、自分がどのように人生を過ごしていきたいのかという気持ちがそもそも希薄です。このような状態で転職をしてもまた同じ悩みにぶち当たる可能性が高いので、自分がどうしたいのか確固たる結論を出せるまではとりあえず今の仕事を続けたほうが良いのではないかと考え直しました。また、仕事というのは糞つまらない作業から楽しみを見つけ出すスキルも非常に重要になるのでそれを鍛えるつもりで現職の仕事に取り組んでみるというのも良いと思います。

以上で回答は終わりで以下は余談です。

今の質問者様の文言からは、

「自分ができることの中から仕事を見つけなければならない」
「自分の身の丈にあった会社を選ぶ必要がある」
「面接試験に合格すれば働ける」
「面接にはテクニックがあり、それをよく知ることが重要」
「間違った選択をしなければ正解にたどり着ける」

というような思想が見え隠れします。いずれの考えも誤りではなく、むしろ正しいと思える考えです。そして、正しいのでこれらの考えに囚われてしまいます。これらをまとめて名前を付けるとすれば、「制約条件」になるだろうと私は思います。制約条件はよく理解しておく必要がありますが、制約条件は文字通り制約条件です。それを掘り下げたところで好きな気持ちや目的や理想が生まれるというものでもないです。人生、長きに渡って労働し続けるには対象がそれなりに好きである必要があるのです。好きなことをたくさん見つけたあとで、制約条件によってそれを絞り込むのが常識的なアプローチだと個人的には思います。

そしてありきたりな言葉ではありますが、平成以降の世代はおそらくそういう風に周囲の大人から教え込まれてきたんじゃないかと思います。というか私はそうでした(平成ではないですが昭和最後の世代です)。夢を持ち理想を追求することはどちらかと言えば悪いこと、通う大学や付き合う友人の選択に失敗しないようにして、学歴の身の丈にあった極大のネームバリューの企業に勤めれば安泰、みたいなね。失敗したらどうなるかって?わかっとるやろ?みたいなね。とにかく制約条件を強調し、それを満たす中で好きなものを選びなさいと言われても自由な発想なんかできっこありません。ブレーンストーミングでアイディアを出すことを優先させ、実現可能性を初期の段階では議論しないというのはまさにそういうことなんです。

最近は「現状のままの能力で異世界に転生したらすごい人物になっちゃった」みたいな、ありのままの私をそのまま受け入れて、あわよくば私を無償で幸せにして欲しいみたいな考えが透けて見える創作物が流行ってるみたいですが、そうなるのも頷けます。つまり皆そうだったら良いなと思ってるってことでしょう?閉塞感に満ち、どう行動しようと選ばれた上級国民以外は底辺な生活をするしか無い。だから上級国民になれなかったら人生やり直すしか無いと。あるいは、今の私の現状のままで受け入れた上で私を幸せにしてくれ、みたいな。そういう白馬の王子様を待つ乙女みたいな考えを大人が夢想するわけなんですよ。単にそういう趣味なら良いんですが、これが売れてるっていう現代は結構な地獄だと私は思いますよ。

で、それはある程度同情しますが、しかし、しゃーないやろ、気持ちを切り替えていけとしか言いようがないです。Twitterを見てると社会が悪い、育てられた環境が悪い、政治が悪いなどと漫画に出てくるキャラクターそのものみたいなセリフを吐いてぐちぐち言ってる人を山ほど見ますが、んなこと言ったってどうしようも無いです。駄目だ、失敗したとわかった時点で、さっさと方向転換して新しいことを始めるしかないんです。