子供を育てる本当の費用(再掲)

最近以下の記事へのアクセスが多いのですが、記事の要点がわかりづらい構成になっていたので、まとめ直しました。

子供を育てるのに本当に3000万円もかかるのか試算してみる

概要

ネットで「子育てにかかる総費用は3000万円」という話が定期的に出る。これの根拠はAIUが試算した1結果のよう。


image from allabout

しかしながらこの試算は2001年当時のものであり、それを流用して現代の費用を論考するのは微妙と思った。かつ、AIUは保険会社なのでポジショントークもあり盛った数字になっているのではないかと疑った。なので入手できる最近の資料から独自に試算してみた。

独自に試算した結果

こちらのスプレッドシートにまとめました。

子供の教育費用試算

子供を育てるのに必要な総費用はすべて公立校で大学まで入れた場合で1300万円程度、すべて私立校で大学まで入れた場合で3000万円程度だった。

ただ、筆者の金銭感覚でテキトーに決めた生活費の試算もあるし、利用している生活実態のデータも平均値です。平均値と分散というのをよく理解しないと間違った結論になる可能性を重々ご承知ください。あくまでも参考程度です。

大学入学時点までに必要な貯金額

教育費用の山場は当然ですが大学入学〜卒業までにあります。この間に必要な資金をどのように用意すればよいかを大学在学中のキャッシュフローに着目して算出する式も書いてみました。シート中の説明に従って数値を入力していけば「不足している」もしくは「十分です」と表示されます。

幾つかのパターンを計算してみると、奨学金を受け取る前提ならば負担はかなり小さいです。ただ、どうせなら早期に計画して貯蓄を始め、できれば投資して複利効果を狙いたいところですね。シート上では年利0%と初期値では設定しています(つまり運用を行わない想定)が、必要であれば任意の数に設定してください。

試算に用いた数字

想定FAQ

これに習い事や塾費用とか給食費とか実費で購入する勉強道具とかは含まれてるの?

平均的な額が含まれてます。

〇〇教育の無償化や補助は考慮されてる?

参考にしたデータは幼稚園〜高校までの場合:平成28年、大学時代のデータは2009年に発表されたデータですので、そこから判断してください。ここ数年で導入された補助等は考慮されてないはずです。

食費や被服費、通信費などは?

政府統計などから推測できるものはそのようにしましたが、一部私の金銭感覚で適当に入力している所があります。セルに説明を書いてるので読んで下さい。

「公立」「私立」って…?かかる費用は学校に応じてピンキリですけど?

個々の家庭の計画に応じて値を調整してください。

ここ(食費、被服費など)の値は安すぎじゃないか or 高すぎじゃないか

個々の家庭に応じて感覚は異なるので調整してください。

こんな高いはずがない! or こんなに安いはずがない!

個々の家庭や計画に応じて項目を追加削除するなり値を増減するなりして再計算してください。そのためのスプレッドシートです。

AIUとの比較

AIUの試算で特に私がおかしい、盛ってるな、と感じたのは以下の通り。

  • お小遣い。お小遣いの平均額で信頼に足るデータが見当たらなかったのでわからないが、子供一人あたり469万円というのは個人的な感覚では明らかに多すぎる。仮に10歳から18歳までお小遣いを毎月もらっていたとすると月額は4.88万円にもなる。世間の親はそんなに子供に小遣いやってんの?
  • 私的所有代。私的所有代とはどうも自転車や机など、子ども自身が所有して使う耐久消費財的な何かに支払う費用を意味しているっぽい(原典が読めないので詳しくは不明)が、88万円も使うだろうか?
  • 被服費、医療費、食費も個人的な感覚ではずいぶん高いなと思う。たとえば食費は月に均すと2.65万円。子供の時は大人ほど食べないし、家族で暮らしてる限りはスケールメリットが出るし、個人的な感覚ではちょっと多すぎな気が。大学で一人暮らししていたときの感覚では食費だけで2.65万円もあれば結構楽できる、という感じ
  • 大学時代のJASSOの試算とAIUの試算は金額だけを見るとそこまで大きな乖離があるわけでもないように見える。でもAIUの試算は生活費を除いているがJASSOは含まれているという点を含めて考えるとAIUの試算はちょっと高い気がする

まとめ

シートを弄って貰えれば解ると思いますが、奨学金をもらう想定ならテキトーに生活してても大体なんとかなるようです。

まぁ早期に計画してれば金のかかる大学にさえ行かなければ、子供が生まれてから月に2〜3万も貯金してればなんとかなりそうな感もありますね。継続は力なり。

ネットでは奨学金は無償化すべきだとか、正しくは教育ローンと呼ぶべきだとかいう論をよく目にしますが、個人的にはまぁタダになるならそれが良いと思うものの、大学時代に遊び呆けていた人たちもたくさん見てきたわけで、それが良いのかなぁどうなんかなぁと思うところもちょっとあります。
私自身は奨学金がないと大学に行けなかったタイプの人なので、JASSO(日本学生支援機構)には感謝の念しかありません。返済義務があろうとなかろうと、利子付きだろうとなかろうと、金貸してくれるだけで十分有り難いと思ってます。