1年ちょいのフリーランス生活が終わった振り返り

終わりました。

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節目の記事なのですが、アルコールを交えつつお伝えします。よろしくおねがいします。

状況

まだ入社手続きが済んでないですが、root42株式会社に入社しました。

※ 念の為書いておきますが、この記事を問わずこのブログに書いてある内容や私がネット上で発言した内容は所属会社と何も関係ないです。

経緯

このあたりで去年からの内容をもう一度振り返りたいと思います。当初、このブログでroot42株式会社様の名前を書くことで万が一にも何か迷惑をかけてはいけないと思っていたのですが、「名前を出してもいいですよ」と何ヶ月か前くらいに了承を得たので、書いてみます。

過去の記事と重複するところが多いと思いますが、ご容赦下さい。

2017年5月くらい?に会社を辞めました。その後すぐにroot42の仕事をSES契約でやっていました。

これは余談ですが、SES契約はTwitterの一部で、SES契約大嫌い絶対殺すマンを観察することができるのですが、SES契約を利用した偽装請負とか現場丸投げの人売りスタイルの商売が悪いのであって、SES契約それ自体は別に悪じゃないので、SES絶対許さないみたいな論調で語られるとちょっと違和感を感じます。

そもそも私とroot42の出会いはこの記事

転職したいので誰か雇ってください(もしくは仕事承ります)

でした。これを見て頂いたroot42社長より連絡をいただきました。また、同時に5社くらい?から連絡をいただきました。これは本当に嬉しかったです。

その中でroot42に決めた理由は

  • SES契約でもいいと言われた(その場合は無期限での契約とのことだった。食いっぱぐれが無いので楽)
  • 週4日勤務でも良いと言われた
  • 基本リモートで良いと言われた
  • Docurain / MOD99というプロダクトが自分の今までの経験で苦労してたところを解決する良い製品と思った
  • Docurainは当時まだコアエンジンしかなく、サービスとして立ち上げていくところから関われるという魅力があった

というあたりです。

特に最後の点が重要で、私は一つの道を極めると言うよりも器用貧乏的な感じなので、初期の段階で少ない人数で沢山のことを回していかなければならないという点は私に向いているのかな、と思いました。よく、0から1を作り出すのが得意な人と1から100を作り出すのが得意な人がいると言われますが、私は間違いなく前者です。

Docurainについて

DocurainはExcelファイルをテンプレートとする帳票エンジンです。

帳票開発ってやったことありますか?やらないほうが幸せです。

大体の帳票エンジンはまずデザイナが難解で習得に時間がかかりますし、ちょっと複雑なことをしようとするとコードを書かなければなりません。私が過去やった経験からすると、帳票のレンダリングプロセスの途中で発生するイベントをフックしてデータを動的に整形する…なんてことをごちゃごちゃしていました。

下手にコードで書けるようになっているとなんでもできてしまうので、中にはレンダリングプロセスの中でSQL文を乱発して取ったデータを整形して…みたいなことをしている人もいて、それ今後どうやって保守していくの…?みたいな気持ちになることも多かったです。

そもそも、帳票なんて運用していくと「ここをちょっと変えてよ」みたいな要望が頻発することは目に見えていて、その都度コードをいじり、使いにくいことこの上ないエディタで罫線を一本ずつ移動させ、コンパイルを行い、確認して…なんてのは地獄でしかないです。

だからもう、Excelで帳票をデザインしちゃって、POIとかでデータを流し込めば?という結論に普通のプログラマであればたどり着くと思います。私もそういう発想で帳票を作ったことは何度もありますし、前いた会社の社内にはそういう「オレオレ帳票エンジン」みたいなのがいくつもありました。

でもPOIを使ってもデータの繰り返し処理が入ったり、シェイプの制御を行ったりする段になるととたんに大変になるんですよね。あとはPDFで欲しいとか言われるとまた一手間かかる。それにPOI自体もなかかな苦痛ですし、それ以上にExcelの仕様自体がかなり複雑で、普通にExcel使っていると裏で自動でやってくれてる処理というのは数多あって、それをPOIでやるとまた手間がかかる…なんて感じで、これも決定的な打開策にはならないんです。

その考えるだけで面倒な部分を製品として十分に使える機能を盛り込んで開発されたのがDocurainです。

そういう背景があったので、自分が悩んでいた問題の一つを解決してWebサービスとしていちから実装できるというのは私にとってはかなり魅力でした。

最初はコアエンジンができててリクエストを受け付けるガワだけ作るんだから、簡単だよねーと思っていたのですが、いざAWSを触るところから始め、Continuous Deploymentの仕組みとかTerraform書いたりとかゼロダウンタイプデプロイの仕組みとかオートスケールの仕組みとかDockerとかなんやかんやとやっている間に1年が経とうとしています。この一年は完全にインフラ屋としての働きが要求されることが多かったです。

ビジネスとしては大きなお客さんも付きました。Docurain関係をメインとする営業さんが増えたのですが、その働きっぷりを見るにプロの営業はすごいな…(語彙力)と口を開けてるばかりです。今後もまだまだ機能拡張等々があるので、しばらくはDocurainにつきっきりになるでしょう。

お金の話

フリーランスとして一番みんなが気になるのはお金の話ではないでしょうか。お金の話というのはつまり収入の話でそれはつまり仕事をとってくる話と等しいわけです。が、ここは私はroot42より継続的に仕事をもらっていたため、それで生活費で苦労することはなく、仕事が途切れる心配はなかったです。つまりroot42という会社におんぶ抱っこで全部世話してもらっていたわけで、私にこの点で「フリーランスとは」と語れるものは皆無です。

でもただ一つだけ言えるのは、「お客さんが居ない状態で会社辞めたらだめ」ということですね。まぁ当然ですが。

リモート勤務の話

最初は週2回出社だったのが週1回出社になり、最終的に社員が増えて私の席がなくなったので完全リモート勤務になりました。数ヶ月単位で会社に行っていません。

元々、コミュニケーションはSlackでやっていたので直接顔を合わせる業務上の必要性は薄かったのですが、これは社長の在宅勤務の経験から「週1回くらいは外に出たほうが良いだろう」という判断でこうなったのでした。今、完全リモート勤務になってその理由が何となくわかったような気がします。

毎日毎日、家族としか顔を合わせないと、なんかこう、世間から完全に隔離されてるような感覚に陥りますね。結構メンタルをやられます。
何度かブログで書いてますが、私の場合ストレスが溜まると肩こりや顔面の痙攣、目や耳の異常といった形の身体症状に出て感情面は一切不変という感じになります。家に出ないで仕事をし続けるとこういう状態に陥りやすいです。まぁ、私の場合はほんとに外に出ない(せいぜいスーパーへの買い物くらい。外食もしない)ので、特殊なケースかもしれませんけど。

子育てとリモートの相性は抜群によく、かなり子育てはしやすいです。何があっても大体対応できます。しかしながら、夫婦で片方がリモートという状態だと、その片方に面倒が集中しやすいので、そこは夫婦間で話し合っておく必要がありそうです。

税務の話

税理士をつけたほうが良いよ、といろんな方面から言われましたが、結局つけませんでした。もし今後フリーランスを続けるにしてもつけないと思います。

昔からこういう役所手続きはDIYでやってたので、そこまで苦だとは感じませんでした。特に私の場合は取引先が少数ですし、仕入れも何もなく、経費で落とせそうなものは経費で落とす(グレーゾーンは家事按分する)というくらいだったので、大してやることもなかったです。MFクラウドで済ませました。

今後も色々と雑収入がある(額的には雑、だが事業収入として申告する)ので青色申告は続けるつもりです。

ちなみに、今後も副業はして良いと言われていますが、時間的に無理だと思います。私が余暇になにかをやって得た雑収入を申告するくらいでしょう。

root42以外の仕事の話

色々お話をお話を頂きましたが、恐縮ながらお断りすることが多かったです。

そもそもroot42と契約した段階で週4日勤務という契約だったのですが、この残り1日は自分の事業のために使うと決めて辞めたのです。なので実質、他の仕事をする余裕はありませんでした。なので、お断りすることが多かったという感じですね。

あと、これは書くのが非常に恐縮なのですが、しかし書かせていただきますと、~20万円くらいの仕事は正直受けるのがしんどいです。簡単な静的HTMLサイトを作って数万円、というお話をよく頂くのですが、請負だと瑕疵担保責任が生じますし、そうでなくても予算数万円という案件では仕様もフワフワしていることが多く、そのあたりから生じる後戻り等々を含めると~20万くらいの予算だとちょっとしんどいという認識です。

それでも~20万円という予算感の相場が世間で通ってしまうのはおそらく、とりあえずの生活費に苦労しない立場の人がお小遣い稼ぎ程度の感覚で安く請け負ってるからではないかと思うのですが、こういうのはどうも製造業や飲食の世界なんかでもよく見られる現象のようで、働き盛り&中流階級からすると勘弁してほしいという感じであります。ぶっちゃけ。

自分の事業

では自分の事業はなんなのかというと、まず一つは自動車の比較サイトですね。自動車のあらゆる情報を集積して「このサイトさえ見れば何でもわかる」というサイトを作るのがまず目標でした。それでユーザーを集めたら、有料サービスか何かを導入する、みたいなのを想定していました。

が、途中で色々考えが変わってきてこれはボツになりました。価格.comおじさんの話をちょっとまえにしたのですが、車のスペックや評価指標を集めて提供するというのは、自分が嫌いな価格.comおじさんと同じ思想なんじゃないかと思ったためです。

スペックは重要ではない、というわけではないですが、私も年を取ったのか、最近はデザイナや開発者の熱意が感じられるような商品を好むようになりました。本当に純粋に「好き」だという気持ちで作られたんだなというのがわかる製品です。シンプルに俺にはこういうポリシーがあって、こういうことがやりたいんだ!俺の作品を見ろ!!!みたいな感情が感じ取れる道具を長く使って行きたい。車であれ、家具であれ、工具であれ。という気持ちが本来重要なんじゃないかな、と思うようになりました。

そういうわけで、このままのコンセプトでは楽しめないなと思い、楽しめないとモチベーションが沸かないから一旦リセットしよう。という流れになったのでした。

で、最近もう一つやりたいことがあって、それはFactory on the moonというやつです。これは絵やCGを多数散りばめた小説、という形で作る計画でいます。最初は無料サンプルで、途中から有償の電子書籍で提供し、最終的にもし人気が出たらクラウドファンディングで金を集めて漫画化したいななどと夢想しています。

Factory on the moonは完全に私の趣味です。小さい頃から漫画を書きたいとずっと思っていて、実際いくつか作ったりもしました。が、一番の問題は漫画ってめちゃくちゃ制作に時間がかかることなんですよ。

大学生の時、「うちで連載しませんか」と言われたことがあって少し悩んだんですけど、「仕事は堅実な職業について、絵は趣味でやろう」と思ったんです。でも、結局趣味で絵はできなかったですね。なぜならば時間が食われるから。タイムイーター。

でもそういうわけで、私にとってはITも漫画を書くのも両方共人生でやりたいことだったので、漫画を描かずに死んだら絶対後悔するな…と思い、今回本気で取り組もうという気持ちに至った次第です。

Factory on the moonを完成させたなら後悔なく死ねると思う。その後で、Autodaysでできなかったこと、つまり、信念がこもった商品を紹介するというサイトを作れたら万々歳という方向で今は動いています。まずはFactory on the moonですね。

器用貧乏の生存戦略

ちょっと話がだいぶ逸れました。私の話じゃなくてフリーランスの話に戻りたいと思います。

フリーランスとして生涯生きていくにはちょっと特殊なスキルや立ち位置が必要なんじゃないかと思っています。つまり、一人で仕事をできることって高が知れていて、通常はある程度の規模のチームとして動かないと大したことはできないのだろうなと。

一人でフリーランスとしてやっていくには、長い付き合いのある会社にお世話になっていて実質的にチームとして動いているか、そうでなければなにか特定の分野で秀でた知識があり、(または/かつ)その分野で名前が売れているという場合なのかなぁという気がします。

つまり、なにか秀でたところはないけど全般的に何でもできるよ、というタイプ(私のような)人は少人数で働くのも限界があるということです。その数少ない適したポストが、Docurainのようにベンチャーの規模のスタートアップ、ということになると思うのですが、そういうのが頻繁に出てくるわけでもないですし、仕事的にはどちらかと言うとハイリスクハイリターン的な部類に入るでしょうから、いつまでもそういう場所に身をおくのはしんどいと思うのです。

であれば、チームとして働く環境を早いうちに整えて置くのも大事だな、と思っています。今回、入社を決めたのもそういう理由もありました。

フリーランスで高収入とか、フリーランスでラクラク在宅勤務、みたいな言って最近よく見る(広告とかで)気がするのですが、フリーランスってやっぱり万人に進められるものではないし、それなりに計画的にやっていかないと積むような気がしますね。

その他の思い出

絵を描いた

お金をもらって絵を描きました。お金もらったのは初めてでした。

システム導入が爆速に? 「超高速開発」の出番ってどこですか?

「一度開発して10年塩漬け」は過去の話に アジャイルを加速させる「超高速開発」

これは私の実力でなく完全にコネ(しかもこれもroot42社長より)でもらった仕事です。まぁコネも実力のうち、みたいな感じで…。何枚か描いたのですが、1~2枚くらい?ボツになりました。このあたり、編集部の判断で色々変わったみたいでこういう仕事の流れを見るのも新鮮で面白かったです。

イベント出展

Docurainの宣伝でいくつかのイベントに出展しました。ホワイトボードに私が絵を描いて立てておき、それをTwitterにも載せたのですが、「これTwitterで見ましたよ!」と言ってくれた人が居てなんか嬉しかった。SNSって本当に広まるんだなーという小並感。

写真を撮る

これはまだ実現していないのですが、某社にDocurainのインタビューしに行く際にカメラマンとして同行する予定です。カメラマンとしての実績は絵と同じく皆無なのですが、仕事でこんなことができるとは思ってなかったので楽しみにしています。

まとめ

root42に完全におんぶ抱っこ。

まぁでも元を正すと最初からフリーランスになろうと明確な意思があったわけではないです。リモートで働けて、面白い仕事ができるなら何でも良かった、と思います。最も、「リモートで良くて面白い仕事」がそもそも少数で貴重という側面はありますし、某メーカーに勤めていて大した実績も無い私を好条件で契約してくれのは感謝しか無いです。

あと、そのきっかけとなったこのブログはやっぱりやっててよかったなぁと思います。もし万が一、なにかヘマをしてroot42をクビになったとしてもすぐに仕事は見つかるだろうな、という謎の自信も付きました。

最近は「プログラマの給料って安いし激務だし最悪」みたいな論もよく目にするのですが、少なくとも私の周りのプログラマはみんな良い給料もらってるっぽいし、私自身もまぁ好きなものを買えて子供二人を育てられるくらいの収入はあるので、プログラマとして働いていることに何ら後悔はないですね。

今後はおんぶ抱っこを継続しつつ、どうにかFactory on the moonの方を進めていきたいと思っていますね。

なんかフリーランスの話を書こうとしつつ、いつもどおり自分の話になってしまいましたが、まぁそんな感じで今後共よろしくおねがいします。