職場の愚痴

職場での愚痴を書いてみる。

愚痴書いても気分悪くなるだけだと思うのだけど、面白かったという意見が多かったので書いてみる。なるべく面白おかしく書くのでよろしくお願いします。ばれないようにフェイク・誇張を入れています。

ちなみにこのブログは弊社社員1名にもばれていますが、見なかったことにしてください。ご容赦願います。

社長ダークサイド

社長が任期制になっている。どの社長も就任直後は非常に優しい。「前社長の圧政に苦しんでいた従業員を開放する」という菩薩みたいな感じの運営方針を打ち立てる。しかしながら、任期終盤になってくると「XX社長は社の歴史上初めてこういうものを導入した/何某という実績を上げた」みたいなパンチのある何かが欲しくて無茶苦茶を言ってくるのが常である。私はこの現象を「ダークサイドにおちた」と表現している。

社長がありもしない実績をあげろ、あげろ、あげろ、報告しろ、報告しろ、報告しろと具体的な戦略目標も示さずがなり続けるので中間管理職は疲弊、社長が過去打ち出した方針を超拡大解釈して「あの事業は社長の方針に沿って利益を上げたということにしよう」などと、社長の望む筋書きを示す。そのプレゼンたるやすさまじい内容で、「いかに社長の方針によって我が部が好成績に恵まれたか」を「嘘」になってしまうギリギリのラインを攻めて美辞麗句を使いまくり報告しているのである。これが毎期繰り広げられており、一種の伝統芸能に近いと私は感じている。

で、中間管理職がそうして伝統芸能に日々勤しむので本来中間管理職がやるべき業務はおざなりになり、結果そのしわ寄せは下へ下へと向かう。かくしてトップの無能、中間管理職の伝統芸能の結果組織が機能しなくなると思いきや、実は組織が完璧に機能しパフォーマンスを発揮するケースがある。一部の大変に優秀な課長や係長クラスの人間が独自に横のつながりのコネクションを持っていて、非常にデカい案件を受注して売り上げに貢献したりするのだ。するとここぞとばかりに「この成果は社長のおかげということにしよう!」と伝統芸能がまたはじまる。

おそらく現在の中間管理職も昔は優秀な課長、係長だったはずで、上部組織に出世すればするほど無意味な伝統芸能に興じることを残念に感じているはずだ。だから、そういう人たちが取締役、社長という段になったときに「これまでの圧政から解放したい」と思うのは一種の罪滅ぼしなのではないか。しかしながら結局人間ってのは見栄っ張りだし、大体が社長などという面倒くさくてつまらない役割をやりたがるのは目立ちたがりであるので、やっぱり最後にはダークサイドに陥って「圧政から解放した俺の方針によって従業員も会社もみんなハッピーになった」という筋書きが無いと怒り始めるのだろう。私の1歳になった次女も、ずっと握りしめているコップを取り上げると怒ってテーブルや親を叩き始めるが、まあ怒りのレベルとしては「気に入らないから怒る」という点で一致しているから同程度のものを感ずる。

ルールのためのルール

組織が大きければいろんな人がいる。中にはバカや悪巧みする人もいる。そこまで行かなくても、個々人のやり方がバラバラなので組織としてあまりよろしくないことがあったりする。そういうものに対処するために、組織ではルールを制定する。何か組織運営の妨げになるものがあって、組織が統制したほうが良い場合にはルールを制定してそれを守りましょう、というのが普通の考えだと思う。

しかしながら私のところに限らず大きい組織とはそういう傾向があるのだろうが、ルールを守るためにルールが出来る、手段が目的化している、ルールを守るのが何よりも大切(そのルールが制定された背景を一切考慮しない)な原理主義者が居る、などなどがあり困る。幾つか例を出す。

怪我防止

靴を履こうと思ったら足がもつれて転び、骨折した人がいた。そのため、「靴を履くときは靴を揃えて周囲に危険なものが何もない事を確認してから靴を履くこと」という馬鹿馬鹿しいルールができた。あとは、電話をしながらゲートに社員証をかざしたところ足がもつれて後ろから接近してきた人と衝突、頭をゲートにぶつけて額を切る怪我をした人がいた。このため、「何か作業をしながらゲートに社員証をかざしてはいけない」という馬鹿馬鹿しいルールができた。

なぜこのような馬鹿馬鹿しいルールが出来たのかというと、全ての通勤途上における怪我や事故は不安全な行為によって引き起こされ、かつ、そのような不安全な行為はルールで縛ることによって解決可能であるということを本気で信じている人がいるらしく、必ず怪我をしたらだれかがそれを分析してルールにする。

たとえばプレス機を使った作業で危険な作業手順があるからそれを正す、などならまだしも、通勤といった個々人でバラバラで毎日同じことが起こらないような作業に対してルールを制定して何の意味があるのか私はさっぱりわからない。

そして彼らが一番勘違いしているのは、人間の記憶力はコンピュータに比べれば非常に弱いということである。こんなバカバカしいルールは私だったら10個も覚えてられない。11個目が制定された瞬間、過去の何かのルールは忘れてしまう(というか忘れていいものだと認知しているから忘れる)。

そういえばこないだ、「顧客と飲みに行ってホテルに帰る途中、階段を踏み外して転んだ」という報告があり、「飲みに行くな」「飲んだら階段を上るな」みたいなルールがついにできるのかな、とわくわくしていたが、さすがにルールは作れないのかその後続報が無い。

勤務時間

いわゆる「過労死ライン」なる言葉が認知され始めたころの話である。「過労死ライン」とは、労働監査局が死に至った各種疾病が発生した原因が業務にあるか否かを線引きするために誰が使い始めたのか、裁判でそういう判例があったのかよくわからないが「1か月80時間」という数字が良くささやかれている。私はこの過労死ラインなる基準自体がバカバカしいと思っているので調べる気力もないが。知ってたら教えて。

で、わが社でも「過労死ライン」を超える残業はアカンのではないか、と議論が発生、過労死ラインを超える残業は行ってはならない、80時間を超える残業をさせた課は罰則を与える(具体的にはボーナス査定に響く課評価を減ずる)というお達しがなされた。いや、正確にはお達しは来てないのかもしれないが、そうとしか受け取れない遠回しな表現であったのかもしれない。

色々意見があると思うが、私は月80時間の残業には耐えられない。死んでしまう。一度、94時間の残業をしたことがあるが、まぶたが常時痙攣する、腕が上がらなくなる、左眼が開けられない、手の親指の付け根が非常に痛むなどの症状があらわれ、「これ続けたら死ぬな」と確信した。

にもかかわらずわが社では「80時間を超えてから勝負」みたいに言っている人がたくさんいる。概してそういう人たちの目はキラキラしていて疲れをあまり感じさせていない。その理由は、おそらく彼らは集中して仕事していないからだろう。考えても見てほしい。月80時間も残業してたらたぶん、少なくとも毎日夜10時ころまでは仕事をしているはずだ。たぶん、一日14時間くらいの労働である。1日14時間も集中力が続くだろうか?そんな人が居るわけがないと私は思う。

もっとはっきり言ってしまえば、わが社は残業代をフル支給するのでそれを目当てに残業しているだけだと私は確信している(もちろん、そのような人だけではないと信じたいが)。だって、パソコンでAmazon見てたりするんだもん。業務でAmazon使う機会があるんですかねえ?

ともかく、それで会社は80時間以上の残業はアカンよ、とお達しを出したわけだが、これも私は気に入らない。なぜならばこれは言い換えれば「過労死ラインぎりぎりまで働いても良いよ(というか働け)」という事に他ならないからである。もっと突っ込んで言えば、「過労死ラインとなるラインぎりぎりまでは残業代稼いでも良いよ」ということになる。

その結果、案の定79時間とか78時間とかのギリギリラインをせめて残業をするやつが増加、お達しを出した総務部は激おこぷんぷん丸となった。

しかしながら総務部も過労死ラインの下でラインを引く根拠が見つからなかったのか、もしくは基準を改めたところでギリギリのラインをせめる奴が出てきて意味が無いと悟ったのか、「60時間以上残業したら次の月は絶対有給休暇を取れ」というルールを決めた。

その結果、有給消化率が向上し総務部はホクホク顔で「ほら、数字でこんなに如実に成果が表れてる!!」などとプレゼンしているらしいが、これも馬鹿なんじゃないかと思う。「休暇を強制的に取りなさい」と命令した結果、「有給消化率が向上した!すごいだろう!」と成果を強調する。バカなのだろうか。ガソリンスタンドでガソリン満タンで、とお願いして給油が終わり、燃料計を見て「ほら!!満タンになってる!!どうだ凄いだろう!!」ってはしゃいでるようなもんですからね。何言ってんだコイツ、って感じなんですよ。

しかしながらたぶん、件の社長も馬鹿なので「うーむ、こうして数字で有給消化率が上がったのを見せられると、これまでできなかったことを総務部は着実に実行している。実行力のある部署だ。ボーナスあげちゃう」などという結論に陥りがちなので、私はもうため息しか出ない。運転手が「ガソリンが満タンになったよ!」などとはしゃぎ、後部座席右側に座る社長が「うーむ、こうして数字として見せつけられると能力の高さを評価しないわけにはいかない。どれ、お小遣いをやろう。これで旨いもんでも食ってくれ」などとポケットマネーを渡す姿を私は後部座席左側から観察しており、それに気付いた社長が、「どうした、withpop君。君も目に見える具体的な成果を上げなくてはな」と言われるようなものである。「はぁ」としか言えねえ。

でも電通みたいな会社があるなか、うちなんかはまだマシだろうと思われる人もいるかと思うが、私に言わせればこんなレベルの低いところで満足してほしくないのである。

女性管理職登用

これもまた新聞か何かで偉いポストにある誰かが「日本は女性の社会進出が遅れている」などという記事を見て安易に感化されたのだろうと思うが、一時期あからさまに女性社員が出世したときがあった。背景を伺うとやはりそういうお達しがあったということであった。トップから「各部最低X名の女性社員を昇進させること」などという指令だったそうな。その結果、誰か分からないが「わが社の管理職への女性登用率は世間がX%であるのに対してそれからX割増のZ%なんですよ」などとアッピールしたいアホが居るからだろう。

本末転倒である。

そもそもわが社で女性管理職がなぜ増えないかという背景を考えてみるとよろしい。すると、育児休業や育児に伴う短時間勤務などを女性が中心に利用するという背景があり、結果、長らく会社に貢献する男性社員との差が開いてしまうという背景が見えてくる。また、育児が本格化するに伴い会社を辞めて専業主婦/パートになる社員も多く、それを鑑みるに管理者側もあまり女性社員を積極的に労働力として当てにしておらず、結果として評価が低くなってしまうということもありそうだ。

ならば、子育て世代であっても働きやすい制度を整えないとアカンのではないか。具体的には、申請を出せば子供が小学校卒業までの間は月の勤務時間が規定に満たなくてもペナルティを課さないとか、リモートで働けるための制度を整えるとか、会社を辞めなくてもいいよう短時間勤務の枠を広げるとか、そういう行為を経て、女性社員にもっと仕事をさせ、結果、仕事や組織の中でより成果を上げてもらい、正々堂々と昇進するのが皆にとって幸せなのではないか。そうあるべきではないのか。

それをば、なんですか?世間よりも良い会社であるということを見せたいがために数字を操作するというのは。ちょっと従業員を馬鹿にしすぎでないですかね。

いつだったか、新入社員に「なんかこの操作をすると、NullPointerExceptionが出るんだよねぇ。多分既存のバグだから調べてくれない」と言って1時間くらい経った頃、「ヌルポが出なくなりました!」と言うのでコードを見てみるとコールスタックのかなり上の方でtry{ some(); } catch(Exception e) {}などと書き足していたことがあり頭を抱えたが、それと同じものを感じる。

フリーソフトは使ってはいけない

会社に入ったころ、Apache HTTP Serverくらいのレベルで有名な、ほぼデファクトスタンダードのライブラリを使ったところ大変怒られたという経験があった。私は全然理由が分からず問うたところ、その人は大きなため息を付き、「あのねえ。フリーソフトだからっていって業務で使って良い訳じゃないでしょ」と言われた。私は、「フリーソフトって言うか、Apacheライセンスなんですけど。商用利用可なんですけど」と反論したが、どうも要領を得ない。そして長らく議論してようやく彼の考えを理解できた。

どうも、彼の頭の中は1990年代で停止しているようだった。このころ、インターネット上で配布されるソフトウェアは「フリーソフト」と「シェアウェア」に分かれていた。「シェアウェア」とは、機能が限定されたアプリケーションを配布し、「試用期間が過ぎたらお金を払ってね」「気に入ったら買ってね」などというビジネスを行うソフトウェアだった。シェアウェアは今でも存在するが、より金を稼ぐのに容易な方法が増えたのでその数は激減した。

そのころは素人が作ったソフトのライセンスは素人が考えていることも多く、「フリーソフト」と銘打っているソフトのほとんどが「私的利用の範囲内でのみ無償利用を認めます」と決まり文句のように記しているのであった。このころの慣習をもってして、「あのねえ。フリーソフトだからっていって業務で使って良い訳じゃないでしょ」と言っているらしい。

ぼええ?というか2010年台に入ってなお、あなたはソフトウェア開発技術者でありながらオープンソースライセンスの基礎知識も無いんですかあ?ああ、びっくりした。こんなにバカだとは思ってなかったから。ああびっくりした。…とは、言わなかったものの、でも遠回しにそういうことを言った。それが伝わったかどうかは知らない。結局、新入社員と言うこともあって強く出れなかった私は彼を説得することができなかった。その後、彼が業務でRedHatを使っていた際、「あれれ?フリーソフトは使ってはいけないのでは?」と嬉々と質問したところ、彼は自信満々に「これは正当な対価を払っているから良いのだ」と言っていた。

聞いた時は意味不明だったので、ああそうなんですか~。としか言えなかったが、あとでよくよく考えてみたら、あれはRedHatのサブスクリプション契約(技術サポートやアップデートを得るための契約)か、RedHatが入ったサーバを買ったとかいう事なのでは…という気がする。この人にライセンスとは何かを説明するのは無理だな、と思った。

それから数年が経ち、異動もあったのでその人の事とは疎遠になってしまったのだが、こないだ「OSS資産の積極導入による生産性の向上」みたいな発表をしていて吹き出しそうになった。