【質問#69】「日本人は無意識のレベルで差別が根付いている」を読んで思ったこと

質問・悩み相談の回答です。

質問

以前にも、悩み相談で一条工務店の家のことを質問させていただいた者です。
その後も楽しく拝見させていただいております。
さて、本日も貴ブログを「なんか新しい記事はあるかな~」なんて軽いノリで開いてみたところ、表題の記事を見つけました。
偶然にも、今日のニュース欄に「日本の男女間差別、世界111位に後退(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161026-00000014-asahi-soci)」なんて記事がでておりました。
前々から個人的に感じていたのですが、日本人と欧米諸国では「差別」に対する意識(特に「無意識なものも含む男女間の差別」に対する意識)が、そもそも違いすぎるんじゃないか?と思います。
特に、日常生活で常日頃接することの多い「男女間」の問題について、「なんでよその国にそんなことランク付けされなきゃならんのじゃ!」と強く思います。海外では、例えば女性を食事に誘った場合に、お会計を全額こちらが出そうとすると怒られる場合もあると聞きます。「社会的に一定の地位があり、自分の実力で収入を得ている女性に対しての偏見や差別」と捉えられるそうです。
こちらが善意(まぁだいたいの場合下心込みだと思いますが)で奢ろうとした相手がそのように主張してくるような文化圏であれば、男女間における差別についての上記のランク付け基準での判断もまだ理解できますが、こと日本においてはどうでしょうか?
例えば職場に気になる女の子がいて、仲良くなりたいと思い食事に誘ったところ快く了解を得られた。で、いざ食事に行き楽しいひと時を過ごしいざお会計…となった時に、男としては、もとい日本生まれ日本育ちの男性である自分としては、相手に少しでもいいところを見せたいという心理状態も手伝って、「今日は俺が誘ったんだし、ご馳走するよ」とか、女性がトイレに立っているスキを見計らって会計を済ませておく、みたいなことって一般的だと思うのですが。相手の女性にしたって、一度は「え~、半分出すよ~」とか言いつつ財布に手をかけ(る素振りをみせ)、でもこちらが「いいよいいよ(そんなに強く言ってない)」とでも言った瞬間に「え~ホントに~ありがと(ハート)じゃあ甘えちゃおっかな(ハート)」みたいなセリフを遠慮なく吐いてくるわけですよ。もっとタチが悪い場合、最初から払う気がないような人すら見かけます。
つまり何が言いたいのかというと、確かに日本では(海外基準で見た)男女間の差別は存在するけど、この話の中で言うと差別される側の女性にしたって、その立場を甘んじて受け入れてるじゃん!ていうかそれくらい当然だと思ってんじゃん!と感じるのです。
一方で、雇用の問題やらでは「男女間の格差がある!」と声高に叫んだり、通勤電車内のチカン問題については女性専用車なんてものが存在しているわけです…結局は自分たちに都合よく「男女差別」という言葉を使い分けているようにしか見えないのです。
で、結局のところ私が何を言いたいのかと申しますと、①もともと日本には男尊女卑という考え方?があったわけで、いくら国際社会に加わっているからといって何もかもが諸外国(特に欧米基準)に急に合わせられるわけじゃないし無理に合わせる必要もなし②日本のことを知らない、または日本に対して偏った知識しかないような外国の基準で作られたランキングを、いちいち気にしすぎ!それよりも、「日本はこれこれこうだからこういう風習がある」みたいなことをもっと積極的に発信していくべき!ということです。
すみません、ただの愚痴になってしまいましたが、要は男女間の問題にせよ捕鯨問題にせよ食事のマナーにせよ日本には日本の、よその国にはその国ごとの習わしやマナーがあるわけなので、それをもっと尊重すべきだと思った次第でございます。
日本人だって別に女性を粗末に扱っているわけではないですし、ことあるごとに「海外では~」とか「欧米諸国では~」とか言ってる人たちは、みそ汁も音を立てずに飲むんかい!と言いたくなる今日この頃ですが、withpopさまはどうお考えでしょうか?超絶お暇な時にでもご回答いただけましたら幸いです。
長文にて大変失礼いたしました。

回答

すみません、当該記事に関しては他にも同じような反応をいくつかいただきました。「『日本人』と書いているが本当に日本だけなのか?日本がそんなに悪いのか?」という趣旨です。

この記事のタイトルは最初「人間は無意識のレベルで差別が根付いている」というものだったんですね。でも結局中身はギャグで真剣に議論するつもりもないので、よりアクセス数が稼げそうなタイトル「日本人は無意識のレベルで差別が根付いている」にしました(ゲス顔で書いてます)。

そもそも日本人よりも差別的な国なんてたくさんあると思います。私の経験上ではインドでしょうか。インドではカーストという生まれながらにして決められどうにも変えられない格付けみたいなもんが存在します。で、例えば強姦事件が発生しても被害者がカーストの下のほうだったらば警察も真面目に捜査しなかったりするそうです。アカンでしょ。で、私はインド人に「我々外国人はどういう扱いになるの?」と問うと、「白人とか、日本みたいに金持ちな人らは上位カーストとみなされるよ」だそうです。んじゃあ下位カーストに生まれたインド人だって金稼いだり学歴あったりしたら上位カーストにしたっていいじゃん!と思ったのですが、まあともかくそういう無茶苦茶な国に比べたら日本の差別なんてぬるいレベルなんじゃないですかね。よくわらかないけど。

ともかく、件の記事はギャグなので別段主張したいこともないのですが、ここまで真剣に考えてくださったのであれば私も真剣にお答えしなければ失礼ですのでない頭をひねって回答を作りました…と思ったら、すでに過去の記事で私のスタンスがまとめられていましたのでご紹介いたします。

レインボーカラーの違和感

上記記事を簡単にまとめると、「差別は良くないが、しかし差別対象に対する漠然とした違和感を感じるという人間的な感情まで他人が関与すべきではないし、『障害者や性的少数者はこんなに素晴らしいんだ!』とヨイショするのもやめたほうがいい。人間全員がやらなければならないのは、それぞれにできる範囲で他者のことを最大限許容してあげること」という感じです。

ということを踏まえて私が考えていることを真面目に書いていきたいと思います。

特に、日常生活で常日頃接することの多い「男女間」の問題について、「なんでよその国にそんなことランク付けされなきゃならんのじゃ!」と強く思います。

私は日本においても女性の社会進出はもっと推進されるべき(労働力・生産力確保の観点から)と思っているので、こと外からの視線に敏感な日本人にとっては男女間格差のランキングが公開されるのも歓迎したいです。ただ、おっしゃるように全世界を統一的な尺度で比較して格付けするというのはちょっと無茶があるようにも思います。ただ、そのデメリットを考えても男女間格差是正というメッセージを伝える意義があったからこそ、そういうことをやったんだと思います。たぶん。

海外では、例えば女性を食事に誘った場合に、お会計を全額こちらが出そうとすると怒られる場合もあると聞きます。

日本では食事代は男が持つのが普通。ここに日本の文化が非常に強く現れていると私は思います。旧来日本では男尊女卑の考え方が強かったとかよく言われますが、それは男が稼いで女が家を守るという価値観があったからですよね。夫は妻を信頼して家を任せるからフルに仕事に集中できて高いパフォーマンスを発揮できる。その結果、より高い報酬をも得ることができる。そうして妻と家族を守る。妻はそうやって守られているから家事や育児に集中できる。この作業分担は狩猟採集社会から受け継がれてきた文化で、その方法自体は良いとか悪いとかいうものではないと思います。

しかしながら最近では、そのやり方も崩壊しつつあり、具体的には夫の給料だけでは十分な収入を得られないという家庭が増え、その結果配偶者控除が生まれて専業主婦がパートをやるようになり始め、最近ではもう配偶者控除は廃止して普通に働いたほうが得な方向に持って行こうという議論になっています。つまり方向性としては女性の社会進出が進んできたと言えます。

そして私が思うに。

「社会的に一定の地位があり、自分の実力で収入を得ている女性に対しての偏見や差別」と捉えられるそうです。

これは現代日本以上に女性の社会進出が進んだ国特有の考え方なのではないかという気がします。「自分の実力で収入を得ている女性に対しての偏見や差別」というのは裏を返せば「女性が実力で収入を得られない(得にくい)時代があった」ということの裏返しでしょう。つまり、日本も今後女性の社会進出が進めばこのような考え方が一般的になる可能性はあるんじゃないかと思います。今の日本は過渡期なのでしょう。

ただここで何度も強調しておきたいのは、「男が働き女が家を守る」という価値観が悪いというわけではないということです。今の社会システムはだんだん男女同権で男も女も働いたほうがパフォーマンスが上がるように変化してきているというだけです。

ではなぜ日本は先進国の中でも女性の社会進出について特異な傾向があるのかというと、完全に想像ですが日本が島国だからなのではという気がします。日本は島国で外国の侵略を受けにくい地政学的なメリットがありました。一方でドイツやロシアなんかでは、大戦期には働き盛りの人口が軒並み戦死して終戦後も労働力確保に苦労したみたいな話を聞きますから、そういう「女性が家事も仕事もしなければならない」という時代を経て、女性の社会進出に拍車がかかったんじゃないですかね。

つまり何が言いたいのかというと、確かに日本では(海外基準で見た)男女間の差別は存在するけど、この話の中で言うと差別される側の女性にしたって、その立場を甘んじて受け入れてるじゃん!ていうかそれくらい当然だと思ってんじゃん!と感じるのです。
一方で、雇用の問題やらでは「男女間の格差がある!」と声高に叫んだり、通勤電車内のチカン問題については女性専用車なんてものが存在しているわけです…結局は自分たちに都合よく「男女差別」という言葉を使い分けているようにしか見えないのです。

そしてこのあたりはおっしゃるとおり、「都合よく使い分けてる」のだと思います。女に限らず男も誰でも、自分の得になることをわざわざ潰そうとしないですからね。今は「女性も活躍すべき!」みたいな社会ですから、女性側の意見が通りやすいのでしょう。しかしながらそういうことを繰り返しているとたくさんの弊害が生まれます。たとえば、オーストラリアや米国などでは性的少数者の発言力がどんどん増し、「職場でちょっとでもゲイを蔑むような発言をしてしまうと、すぐに弁護士が飛んでくる」ような社会になってしまってすごく働きにくいという話をオーストラリア人から聞いたことがあります。

そういうふうな過度に一方が保護された社会にならないよう、女性側の自制を切に望みます。

①もともと日本には男尊女卑という考え方?があったわけで、いくら国際社会に加わっているからといって何もかもが諸外国(特に欧米基準)に急に合わせられるわけじゃないし無理に合わせる必要もなし

全くそのとおりで完全に同意します。私は先に述べたとおり女性の社会進出を望みますが、それは労働力の確保につながって経済が周り、景気が良くなるという効果を期待してのものです。メリットがあるならばやればいいし、なければ別に無理に合わせなくてもいいです。無理に(早急に)合わせようとするとどうせ「男しかいない理系・工学系は変だ。リケジョをたくさん輩出しよう!」みたいな意味不明なキャンペーンを始める輩が出てきます(本来達成させられるべきは、個々人が性別に関係なく自由に人生を選べることです)。たとえばうちの職場なんかでも、「女性の管理職を増やそう」と数だけ増やして目標数を達成させるような人事がなされたりもしました。何事もそうですが、手段が目的化しないよう常に注意すべきです。

②日本のことを知らない、または日本に対して偏った知識しかないような外国の基準で作られたランキングを、いちいち気にしすぎ!それよりも、「日本はこれこれこうだからこういう風習がある」みたいなことをもっと積極的に発信していくべき!ということです。

そのランキングの原典を見ますと、

  • 女性の管理職数
  • 国政や地方政治の女性議員数
  • 女性知事の数

などと明らかな基準にしていますので、このやり方が間違ってる!と主張するのは難しそうですが、ご指摘のとおり、「なぜこのような結果になっているのか」という背景にある日本の文化を積極的に発信していくのも理解してもらうためには大切だと思います。

要は男女間の問題にせよ捕鯨問題にせよ食事のマナーにせよ日本には日本の、よその国にはその国ごとの習わしやマナーがあるわけなので、それをもっと尊重すべきだと思った次第でございます。

全くそのとおりです。諸外国が押し付けた決まりや価値観を「グローバルスタンダードだから」と安易に受け入れる必要はありません。何事もローカライズは必要であると思います。

日本人だって別に女性を粗末に扱っているわけではないですし、ことあるごとに「海外では~」とか「欧米諸国では~」とか言ってる人たちは、みそ汁も音を立てずに飲むんかい!と言いたくなる今日この頃ですが、withpopさまはどうお考えでしょうか?

この点に関しては、冒頭でも申しましたとおり、日本人は外から自らがどのように見られているのか?ということに敏感な性質がありますので、それを応用してアクセス数を稼ぐために「欧米ではこうだ」「日本は遅れている」みたいなタイトルを付けたがるひとが多いです(私もその一人でした)。ですので、ここはスルー力を試されていると捉えることもできます。あまり過敏に反応してしまうと、私のように広告で金を稼いでいる人の思う壺になってしまいますから、冷静にクールにいくのがよろしいかと思っております。私はスルー力がないのでよく「この記事がおかしい!」とかいう記事を書いたりしますが・・・。