2016年10月版 ミニバン・ファミリーカー徹底まとめ&解説&比較(2)

前回からの続きです。

メーカー・車種別比較

以降では、実際の車種を挙げて色々説明していきます。

トヨタ

日本国内で走るミニバンのほとんどはトヨタが作っています。アルファード/ヴェルファイアという高級かつ大型ミニバンをはじめとして、ノア/VOXY/エスクァイアの5ナンバーミニバン3兄弟、シエンタの小型ミニバンに至るまでいずれの車種も販売台数ランキングの上位に鎮座しています。

車好きからはその無難な設計思想が嫌われて叩かれることも多いトヨタですが、個人的には何だかんだでトヨタ車は良く出来ていると思います。全方位で高い平均点を叩きだす車だと思います。その無難で丸い感じが私も嫌いで、トヨタ車から乗り換えたわけですが…。

トヨタ アルファード/ヴェルファイア


image from toyota ヴェルファイア


image from toyota アルファード

大型ミニバンの代名詞ともいえる車種です。内外装の高級感が売りです。アルファードとヴェルファイアは兄弟車(共通の設計から派生した車種)なので、見た目や細かいオプション以外はだいたい同じ車です。

最初に結論を言ってしまうと、アルファードやヴェルファイアは「アルファードやヴェルファイアだから価値がある」車であると思います。ミニバン欲しいけど何にしようかな?と検討しているような人にはおすすめできない車種だと思います。

アルファード/ヴェルファイアの特徴はその圧倒的な大きさと高級感です。大きさに関しては、いささかオーバースペックと思われるほどで実用的にこの程度のサイズが必要になる家族というのはほとんど居ないのではないでしょうか。高級感に関しても人によって評価はまちまちで、「むしろ下品だ」と評する人も多いです(私もその一人です)。いわゆる「マイルドヤンキー」層をターゲットにした車なので、乗る人を選ぶ車と言ってもよいかと思います。

万人にアピールできるメリットとしてはその高い快適さでしょうか。広い室内でキャプテンシートにゆったりと乗るという点です。乗っている人の体験談の中には「リビングがそのまま移動している感じ」とまで言う人がいます。個人的にはリビングが移動することにあまりメリットは感じませんが…。

パワートレーンは3.5L V6エンジン、2.5L直4エンジン、2.5L直4エンジン+モーターによるハイブリッドの3つになります。JC08燃費はそれぞれ、9km/L台、12km/L前後、18~19km/Lとなっています。

ずば抜けてハイブリッドの燃費性能が良いですが、経済性を考えるのならば2.5L直4モデルがもっとも優秀でしょう。ハイブリッドになると車体価格が100万円弱高くなってしまいますが、燃費向上分で100万円弱を回収することはまず不可能です。くるまくんで計算したところ、年間5万km走っても1年間で1.1万円程度の節約にしかなりませんでした。年間5万kmを90年走行しないと回収できないのであれば経済上のメリットはゼロに等しいです。

V6エンジンは260馬力と圧倒的なパワーを誇りますが、2t前後の超重量級の車体ではどんなにパワーがあろうと軽快に走ることは不可能です。加速は良くなっても慣性力を小さくさせることは物理的にできません。V6エンジンによるメリットはあくまでも静粛性や振動・騒音が小さいことによる高級感の向上ととらえるべきでしょう。

運転のしやすさは見たまんまです。

昨年のフルモデルチェンジにより、リアサスペンションがトーションビームからダブルウィッシュボーンとなりました。ダブルウィッシュボーンの方が路面への追従性が良く、乗り心地的にも優れていると言われます。フラグシップのミニバンにダブルウィッシュボーンが採用されていないとかありえないという声も多かったのですが、それを汲んだということでしょうか(余談ですが、トヨタはユーザーの要望を汲みすぎだと思います)。

ただ、2t程度と非常に重いボディですから外乱(路面の凹凸、風や天候)にはもともと強いはずです。峠を攻め込むような車でもないですし、ダブルウィッシュボーンになったからと言って劇的に何かが変わるかと言われれば正直疑問に感じます。もちろん、レビュー記事等では凄い変わった!と騒いでいるのでしょうけど…。

ミッションはハイブリッドと2.5L直4がCVT、V6モデルが6速ATとなっています。後者はいわゆるトルコンATです。最近は2.5Lから3.0L程度のトルクにも対応できるCVTが登場してきましたが、大きなトルクを扱うためにCVT内部でもプーリーを油圧で挟み込むためにより多くのエネルギーを消費します。これは相対的に、高速走行時の燃費の悪化につながります。6速ATはロックアップ機構も相まって高速燃費はそれなりに良いと思いますが、まあ車両重量が2tの車種で燃費がどうとか言うことがそもそも間違っていると思います。燃費が気になる人は大型ミニバンに乗るのは向いていません。

すこし不可解なのが、100km/h走行時のエンジン回転数を調べるとV6モデルで1800rpm、2.5Lモデルで1700rpmになっていることです。常識的に考えればトルクの大きいV6モデルのほうが回転数を下げられそうなもんですが…。変速機的にも、CVTの方が変速比を大きく取れないので不利です。この理由はよくわかりません。

まとめると、この車種は「アルファード/ヴェルファイアだから」こそ価値がある車です。「アルファード/ヴェルファイア」であることに価値を感じないユーザーが買ってもあまり利点は無いように思います。

トヨタ ウィッシュ


image from トヨタ ウィッシュ

あまり大きな改良もなく細々と売られ続けています。

大きさは小さめ。ミニバンというかステーションワゴンに近いです。運転で苦労することはないでしょう。最小回転半径は5.2~5.4m。

車重は1400kg前後。他車種と比べるとかなり軽いですが、サイズから考えると当然とも言えます。エンジンは2Lと1.8Lの2モデルがあります。それぞれ152psと143ps。PWR(パワーウェイトレシオ、値が小さいほど加速性能に優れる)は、9.34kg/psと9.44kg/psになります。

燃費はそれぞれ14.4km/L、16.0km/Lとなります。そんなに悪くないんじゃないかと思いたいですが、たとえばマツダCX-5が2.0Lガソリンエンジンでしかも車重1500kgなのにJC08燃費16km/L台をマークしていることを考えるともうちょっと頑張っても良いのではと思ってしまいます。調べてみたら、搭載されている3ZR-FAE(2ZR-FAE)というエンジンは基本設計が古く、初代は2007年のノア/VOXYに乗っていたと書いていました。後発の方が良いのは当たり前と言えば当たり前ですね。

サスペンションは、1.8Lの場合はストラット、トーションビーム(スタビライザー付き)、2.0Lはトヨタ車では珍しくストラット/ダブルウィッシュボーンです。調べたら、WISHは元々セダンに負けない運動性能を持つ車というのが売りだったらしいです。あと、たしかホンダ ストリームの対抗馬(というかマネ?)とも言われていたので、足回りを多少はこだわる必要があったのでしょう。

値段は185万~250万。かなり安いですね。見た目は個人的にそれなりに好きです。

走りにこだわり、かつ、経済的な車種を求めているのならば中々良い選択肢ではないかと思います。ただ、いかんせん設計が古く、ADAS(自動ブレーキなどの予防安全機能)も搭載されていません。安くてよく走る車ではあると思いますが、それ以外に何かもう一つ売りが欲しいと感じる所です。

トヨタ エスクァイア/ノア/ヴォクシー



image from トヨタ エスクァイア



image from トヨタ ノア



image from トヨタ ヴォクシー

トヨタの売れ筋5ナンバーミニバン3兄弟です。外観が違うだけで、性能や機能、内装はほとんど同じです。

もともと、ノア、ヴォクシーという二車種が長らく販売されていたのですが、今世代から突然エスクァイアという非常に日本人には発音し辛い車が登場しました。理由は不明ですが、ノア・ヴォクシーが売れすぎたために別の選択肢が欲しくなったというユーザー、またはアルファード・ヴェルファイアが欲しいが経済性やサイズ的な制約により妥協するというユーザーなどのために用意されたんじゃないかと勝手に想像しています。

一応、公式の宣伝を見るとエスクァイアはノア・ヴォクシーよりもより高級感を求めるユーザーに対して開発したということです。しかしながら個人的にはそれは全く疑問で、そもそも価格帯がほとんど同じです。外装も、バンパーはノアと共通なのでほとんど同じ車種に見えます。グリルだけが大きく変わっただけで、あとは間違いさがしに近いように思えます。

実車を見ても、カタログを見ても、何をもって高級感があると言っているのかさっぱり私には分かりません。どうせだったらノア/ヴォクシーから+50万くらいかけてアルファード/ヴェルファイアの内装を凝縮したノア/ヴォクシーくらいのサイズのミニバンを作った方が面白かったのでは、と思うのですがいかがでしょうか。ただ、そこまで価格を上げると今度はアルファード/ヴェルファイアともろに被ってくるので微妙なところではありますね。

ちなみに、オプションやグレードによっては一部3ナンバーになる車種もありますが、これは外装パーツのサイズによるものなので、走行性能などには一切変化が無いと考えて良いと思います。

マイナーチェンジを受けて、Toyota Safety Sense Cシステムが搭載されました。いわゆる自動ブレーキです。トヨタの自動ブレーキシステムはコストも安くJNCAPの予防安全性能試験でも優秀な成績をおさめているシステムです。

パワートレインはガソリン、ハイブリッドが選べますが個人的にはガソリンをお勧めします。前述したように、燃費向上分で車体価格差をペイするには結構な距離を走らないといけないですし、ハイブリッド車はパワーが若干不足しているように思います。パワーウェイトレシオ(重量を馬力で割った値)は11.9kg/psでミニバンの中でもかなり非力な部類に入ります。一方でガソリンモデルは10.26kg/psとミニバンの中では標準的な値になります。

ただ、公平のために書きますとハイブリッドモデルの馬力は日常ユースで明らかに非力という値でもありません。参考までに書くと、ターボ無しのスズキ アルト(軽自動車)のパワーウェイトレシオは12.5kg/psでしたから一般的な軽自動車よりはもう少しマシという感じでしょうか。また、ハイブリッド車の場合は低速からトルクを発揮するモーターなので実際にスペックほどの非力さは感じないでしょう。

トヨタ エスティマ / エスティマ ハイブリッド



image from トヨタ エスティマ

中型~大型くらいのサイズ。市街地では若干邪魔になるサイズかもしれないですね。最小回転半径は5.9mと大きめです。乗っている人から聞いたのですが、エスティマは小回りが利かず、視界も悪いので運転しにくいということでした。視界はどうか分かりませんが、たしかに最小回転半径が5.9mというのはアルファード/ヴェルファイアとほとんど同じなので何とかならないかなという気がします。

エスティマはエンジンにV6(3500cc)が選べるとあって一部のユーザーから根強い人気がありました。しかしながら、自動車はデカいエンジンを積んだからと言って重い車体を小型車と同じように軽快に走らせるということはできません。重くて大きい車体は応答の遅れやにつながり、応答の遅れは鈍重なイメージをドライバーにもたらします。もちろん、直線で思い切りアクセルを踏み込めばスペック分の速さは発揮するでしょう。しかし、それだけです。運転する楽しさや車との一体感という感覚にはつながりません。最も、直線が早けりゃそれで良いという人もいますが。

ただ、V6モデルは2016年6月の「ビックマイナーチェンジ」によって無くなりました。まあこれは前述の背景を考えれば仕方ないかな、と思います。

ビッグマイナーチェンジをはたして外観も一新したエスティマですが、中身はほとんど変わっていません。エスティマは発売された当時こそ「天才タマゴ」というキャッチコピーにふさわしい先進的な車でしたが、長年にわたって変化していない基本設計はもはや古臭さを感じさせます。マイナーチェンジを経て搭載されたADASもToyota Safety Sense Cの方です。Cは廉価版で、Pはより上位のモデルに装備されます。300万円中盤が価格帯の車なのに、廉価版の装備とは一体…。

また、古臭さを象徴していると私が感じているのは、2014年9月にマイナーチェンジしてS-VSC(スタビリティコントロール)がようやく付いたという点。横滑り防止装置など、2014年時点では多くの車に標準装備されていました。その時点でも私は古臭さを感じていたのですが、それから2年もたち、ビッグマイナーチェンジを経ても中身はあまり変わっていない、というのはすこし残念な気がします。

そして、その外観も…。まあ、好みは人それぞれと思いますが、私はバイキンマンにしか見えません。

価格は330万~370万くらい。正直、私には、あまり積極的に買う理由は見当たらないですね。

続いてハイブリッドモデル。

車重は1,990kg、かなり重量級です。アルファード/ヴェルファイアと同じくらいです。エンジンは2.4L、150ps、190N・m。モーターは143ps、240N・m。システムトータルでは220psが出るらしいです。エンジンの馬力が排気量の割には小さく感じられますが、恐らく燃費を優先させてミラーサイクル駆動領域を広げているのでしょう。目減りした分のパワーはモーターが担当します。

PWRは9.04kg/ps、数字だけ見ると早そうですが、先に述べたとおり慣性力は変わらないのでパワーで軽快な走りを求めても無理があります。

燃費は18km/L。ミニバンでの18km/Lという数値は驚異的なものでしたが、いまやノア・VOXYハイブリッドがJC08燃費で20km/Lの大台を超えてしまってからはこれもずば抜けてすごいという気はしません。価格帯は430~490万。はっきりと高すぎると思います。経済性能は圧倒的にガソリンモデルが優位で、存在意義が良くわかりません。

トヨタ シエンタ



image from トヨタ シエンタ

大きさはミニバンとしてはかなり小型で、もはやコンパクトカーと言っても良いようなレベルだと思います。最小回転半径は5.2m。

元々かわいくておとなしい感じの見た目だったのですが、モデルチェンジしてジョジョのスタンドみたいな見た目になりました。トヨタは一体何を考えているのでしょうか。変なデザインを採用しないと出世できないみたいなジンクスが社内にあるんでしょうか。

ちょっと話は逸れますが、私は車とは生活の一部であるべきだと思っています。金持ちが金持ちであることを誇示するために分かりやすい高級外車に乗っているのはそういう理由ですが、庶民が車に乗る理由は日常生活で車と言う道具を使うからでしょう。それを考えたときに、ジョジョみたいな車から抱っこひもに子供を抱えて、出産後ちょっと太っちゃったわ~、でもスイーツ食べるのは止めないけど。みたいなママが出てきたら変じゃないですか?変でしょ?お前ジョジョ立ちできんのかよ?って余計な突っ込みどころを生み出してしまいそうじゃないですか。でも一方で、先代シエンタみたいなかわいいデザインの車からそういうママが下りてきたらまだなんかこう違和感はないじゃないですか。可愛い車だね、子育て頑張ってるんだね、今度コメダ珈琲行って巨大パンケーキ食べましょうね、みたいな感じで微笑ましいじゃないですか。

トヨタの車って根本的にそういうデザインセンスが欠けていて、調子こいたガキにウケるようなデザインが多いような気がするんですよね。「俺は世界一の自動車メーカーだけど、それに満足することなく前衛的なデザインを送り出し続けるんだぜぇ」っていう自己満足にしか思えません。例えばあんなジョジョみたいな車が可愛いお花がたくさん咲いている庭に止まってたらおかしいでしょ?でもミニバンを購入する層って、そんな感じで家を買って子供が生まれて子供と一緒にガーデニングにも勤しむみたいな家庭が主じゃないですか。一体何考えてんだろうな?

話しをシエンタに戻します。シエンタの最大の強みは先に述べたようにそのサイズです。7人乗車可能で小さいミニバンとしてはホンダのフリードと並び貴重な選択肢です。家族が5人以上いるのだけど、駐車場が狭いからあまり大きな車は買えないとか、たまに知人を乗せたりして5人以上乗車する可能性があるが、普段は2~3人しか乗らないのでコンパクトカーのサイズで十分であるだとか、そういうユーザーにお勧めの選択肢です。

ADASはオプション設定です。

パワーはガソリン・ハイブリッドともに非力です。パワーウェイトレシオから察するに、軽自動車に毛が生えたみたいな感じをイメージして頂けると近いのではと思います。

パワートレインはこれもハイブリッドとガソリンがありますが、シエンタでもやはり経済的な側面からガソリンエンジンをお勧めします。ハイブリッド車で元を取るのは難しいというか、ほぼ不可能なんじゃないかと思います。ガソリンの最下級グレードとハイブリッドの最下級グレードでは54万円も差があります(装備もちょっと違うのですが)。

トヨタ プリウスα(去年と同等)



image from トヨタ プリウスα

スライドドアは装備されていないですが、7人乗車可能な車種です。大きさはプリウスよりも若干大きいくらいでしょうか。最小回転半径はグレードにより5.5mもしくは5.8m(ツーリングセレクション)となります。5.8mはちょっと小回りが利かないかな、という印象です。

見た目はプリウスとあまり変わらないです。プリウスとほぼ変わらないサイズで7人乗りはよくやったと思います。というか、よく押し込んだというか…。

プリウスαはプリウスと並んで人気な車種です。私は良くわからないのですが、プリウスはカスタムすると格好良くなるという意見を良く聞きます。特にプリウスαは7人乗車可でロールーフ(車の高さが低い)という点では珍しいですから、「沢山の人を乗せる機会はあるのだが典型的なミニバンには乗りたくない」という層から人気があるのでしょう。

個人的には発売当初、αは売れないと思っていたのですが、大ヒットでしたね。私が貶したり売れないと思った車種は大体大ヒットする説がまたひとつ補強されました。

αが販売された当時はハイブリッドで3列シートという車種が無く(エスティマはあったかも?)、そういう層の受け皿として期待されていたのだと思います。今はもうハイブリッドミニバンも増えてきましたから、そういうアドバンテージはもはや無いです。多分、現時点でミニバンを中心に選定しているひとにはそこまでお勧めできるような車種ではない気がします。

また、トヨタのHP上での分類も、ミニバンではなくてワゴンになっています。

トヨタ ハイエース バン



image from トヨタ ハイエース バン

ハイエースというと、各種工事現場で見るイメージが強いともいます。でも、自家用車としてもけっこう人気(?)です。オートキャンプ場や海に行くとよく見ますね。ハイエースには色々種類があるのですが、ここで紹介するのはハイエース バンです。

ハイエースワゴンという10人乗りの車種もあり、こちらも自家用で乗る人がいるのですが、ここではバンのみ紹介します。

ハイエースの強みは価格、サイズ、小回りです。まず、ハイエースの価格は214万円から。それでありながら、パッと見で瞬間的に理解できるあの大柄なボディと圧倒的な車内容積が手に入るのです。元々商用ですから、荷物の積載性も非常に優れます。さらに、ハイエースバンは最小回転半径が最小5.2mと、そこらのミニバンよりも圧倒的に小回りがききます(全長は長いので運転が楽とは言いにくいですが)。

さらに、パワートレインはガソリン・ディーゼルも選べ、ミッションも6速ATもしくは5速MTも選べます。グレードやサイズも多彩で細やかなニーズに柔軟に対応しています。

欠点はやはりあの外観と内装が受け入れられるかどうかという点でしょうか。漫画「上京アフロ田中」でも、主人公の田中が「ホテル予約しなくてもハイエースに車中泊できるんだぜ!!」って彼女に訴えて彼女がドン引きするというエピソードがありますね。ああ、あれはハイエースにドン引きしたんじゃなくて車中泊にドン引きしたんだっけか…。

また、保険が高いという欠点もあります。ハイエースはなぜか保険が高い(車両料率クラスが高い)です。背景としては、運転席の前にエンジンが無いので事故時に乗員が負傷する危険性が高いと言われているとか、業務用でよく使うので車上荒らしや盗難が多いだとか、色々理由があるみたいです。

トヨタ ハリアー




image from トヨタ ハリアー

ここからSUVになります。トヨタはミニバンもそうですが、SUVもたくさんのラインナップを抱えているメーカーです。

ハリアーは高級感を打ち出したラグジュアリー系のSUVとして登場しました。と言っても値段は288万円からなのでそこまで高いという訳でもないです。ただ、ハイブリッド車は370万円くらいからの値段設定となっており、機能やスペックを考えるとちょっとぼったくってるな、もとい、ラグジュアリー系SUVとして相応しい価格帯だなという気がします。

また、トヨタの車種全般に通ずるのですが、たしかにトヨタの高価格帯の車種はそれなりに内装の質感も良く、高級感らしさも感ずるのですが、ナビや操作パネル周りのデザインが致命的にダサく、なんとかならないかなという感じがします。「画面設定」「現在値」みたいな文言がMSゴシックみたいなセンスの無いフォントで印字されてるとおじいちゃん・おばあちゃん向けの巨大なボタンを有したテレビリモコンを思い出すんですよね。

外観はそれなりに格好いいと思っているのですが、私が唯一気に入らないのがフロントグリル付近に鎮座しているあのツメ?みたいなロゴですね。あのツメが全てを台無しにしていると思います。小学生がやってるカードゲームのようなチープさだと感じるのは私だけでしょうか。「ハリアー」は猛禽類の一種ですが、なんつうか、そこまでハリアー感を押し出さなくても良いよ…多分日本人のほとんどはハリアーどころか鷹すらリアルでは見た事あるひと少ないと思うよ…って思えるのですがどうでしょう。

荷室容量は458Lらしいです。見た目を優先して後ろのルーフをかなり鋭角に下げていますからね。

すみません、書いてみたもののあまりファミリー向けでは無かったかもしれません。

トヨタ FJクルーザー



image from トヨタ FJクルーザー

FJクルーザーはトヨタにしては素晴らしく良く出来たデザインと思うのですが、どうでしょうか。武骨さと可愛さ、スタイリッシュさをいい感じブレンドしてどの層にも好意的に受け入れやすい見た目になっていると思います。というか、トヨタのデザインを語るときに「受け入れることが出来るか否か」という切り口になってしまうのがなんとも残念なところではありますが。

FJクルーザーはちゃんとオフロード走行も想定したSUVで、トランスファーノブやデフロック切り替えスイッチなども装備しています。また、4Lの大排気量エンジンを搭載しておりトルクもあります。燃費は推して知るべしといった感じですが。

元々は海外向けの大型SUVということになっており、確かに全幅は1.9mもあって大きいのですが、アルファードなどの大型ミニバンも1.9m程度の横幅ですから、日本で乗ったら大きすぎてすごく困るというサイズでもない気がします。価格は320万円からとちょっとお高めですが、こちらはハリアーとかいう良くわからないでっかいツメが描かれた車と比較しても値段相応の装備はちゃんと有しています。このサイズで5人乗りのため、荷室も非常に広いです。

荷物は沢山積みたいのだが、大型ミニバンやハイエースに乗るのはちょっと嫌だ、それでいて目立つちょっと変わった車に乗りたいという人にはおすすめな選択肢になるでしょう。

トヨタ ランドクルーザー プラド



image from トヨタ ランドクルーザー プラド

ランドクルーザーをベースにして作った、より都市での使用を想定したSUVになります。7人乗りモデルも選択できます。サイズもFJクルーザーよりは横幅が若干小さめになります。ランドクルーザーのテイストは残しつつ、だいぶ日常使用に寄せたという感じでしょうか。

装備の面でも、プラドは大型SUVとしては珍しく自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキシステム)や速度追従型オートクルーズシステムを搭載できます。

これも、荷物は沢山積みたいのだが大型ミニバンやハイエースに乗るのはちょっと嫌だという人にはおすすめな選択肢になります。だいぶ値段が張りますが、アルファードやヴェルファイアなどを検討対象としていた人であれば予算も問題ない気がします。

外車(VW、プジョー、ルノー)

そもそも、ミニバンがこれほどまでに充実しているのは日本が特殊であって、外国勢が日本市場に投入できるミニバンというのはかなり限られてきます。しかしながら、その少ない選択肢の中でも注目に値する車種はいくつかあります。

外車は正直そこまで詳しくないので、私が知っている範囲で、ファミリー向けっぽい車種を書いていきます。

フォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン



image from フォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン

VWが送り出す本気の車種です。最近、モデルチェンジして顔つきが現行のゴルフに似た感じになりました。「ゴルフ」の名前がついていますが、ゴルフとはそこまで似ていません。ゴルフの名前がついているのは日本市場だけだそうですが、ゴルフの知名度にあやかっただけなんでしょうか。

スライドドアは装備されていませんが、シルエットは日本のミニバンと良く似ていて、7人乗りモデルも選択できます。

トゥーランが優れているのは何よりもまずその欧州車らしい走行性能でしょう。知人が乗っているので私も何度か運転しましたが、本当に良い出来です。7人乗りのミニバンに乗っているという事を忘れてしまうような素晴らしい車です。ダウンサイジングターボとDCTの組み合わせは背中から押されるようなターボ特有の鋭い加速度の立ち上がりを演出してくれますし、DCTのダイレクト感は元々MT車に乗っていた車好きの皆さんをもきっと納得させるでしょう。足回りも固すぎず軟すぎず、ちょっとオーバースピードでカーブに飛び込んでしまったかな?というシーンでも安定した接地感があります。もちろん不快なロールもありません。

私がトゥーランで最も素晴らしいと感じているのはシートです。一見何の変哲もないシートですが、これに座るとロングドライブでもかなり疲れにくいです。私の場合、ダメなシートに座って1時間も運転すると腰が痛くなってくるのですが、トゥーランはそんなことも無く、運転を終えた後の疲れもかなり軽減されている感がありました。

ADAS装備はComfortlineからで、オプション設定です。

難点を挙げるとすれば、価格がちょっと高いことでしょうか。一番下位のグレードで284万円からのスタートなので、めちゃくちゃ高いという訳でもないですが、装備を入念に選んでいくと、最低でもその上位のComfortline、欲を言えばHighlineグレードが欲しいなという気持ちになってきます。それぞれ、320万、380万という値段設定です。

また、走行性能が素晴らしいという点は車好きのパパにとっては有難いかもしれませんが、家族を納得させるには少々工夫が必要かもしれません。

あとは外車なのでしょうがないのですが、燃料がハイオクだったり、交換部品が高かったり、操作スイッチ類が国産車と違って違和感があったりという所がしいて言えば欠点になるでしょうか。

フォルクスワーゲン シャラン



image from フォルクスワーゲン シャラン

VWのスライドドア装備なミニバンです。見た目はトゥーランに似ています。

町中で見るとそうは感じませんが、実は巨大な車です。全長4855mm、全幅1910mmとサイズ的にはアルファード・ヴェルファイアとほとんど同じです。にもかかわらず、実際に現物を見るとそれほど大きく感じないのは高さが無いからでしょう。車の大きさの印象は全長、全幅よりも全高に大きく左右されます。しかしながら運転のしやすさには全高はあまり関係なく、全幅や特に全長に依存してくるため見た目の割には運転しにくいといえるかもしれません。

重量は1820kgと、アルファード・ヴェルファイアに比べると多少軽くなっています。燃費もその分向上され、JC08で15.0km/Lとなっています。JC08燃費に最適化した車ではないでしょうから、おそらく高速を走ればカタログ燃費以上は容易に伸びるでしょう。

エンジンはVWお得意の1400ccダウンサイジングターボ。150psです。トゥーランと同じ出力なのはどうなんだろう?と思う人もいるかもしれませんが、欧州車は総じて非力な車が実は多いです。日本人は「ちょっとアクセルを踏んだらグイグイ加速する車」が好きな人が多いですが、欧州ではそこいらのおばちゃんでも積極的にアクセルべた踏みするらしいです。「必要最小限の性能が良いか、余裕のある性能が良いか」という文化の違いなんでしょうかね。日本は天災が頻繁に起こるので、備えを万全にしておく傾向が強いとか、そういう理由があるんじゃないでしょうか。知らないけど。

ADAS装備は一番下のTrendlineからプリクラッシュブレーキシステムが標準搭載です。

値段はTrendlineが360万円、Comfortlineが397万円、Highlineが467万円とかなり高いです。が、モデルチェンジしてこれでも安くなりました。ただ、内装がずば抜けて高級感あるわけでもなく、目を引くようなすごい装備があるわけでもないですし、この値段はちょっと高く感じます。

ただ偏見丸出しで言わせてもらうと、少なくともアルファード・ヴェルファイア・エルグランドより品があって剛性も高く、運転もそれなりに楽しそうなので、そういう点で選ぶひとは選ぶのかな…という気がします。

プジョー 5008



image from プジョー 5008

私のお気に入りです。

全長は4530mmとそれほど大きくありません。全幅は1840mmと多少大きいですが、実際に運転したら国産の5ナンバー系ミニバンよりは全長が短い分狭い場所での切り返しは楽なのではないかと思います。

パワートレーンは1.6Lダウンサイジングターボで156ps。車両重量は1570kgとそこまで重くはありません。ミニバンの中では軽快な走りを楽しませてくれるのではないでしょうか。ネット上のレビューを見ていると、実際、走行性能は良好という評価が多いです。

デザインはすっきりしすぎな感じはありますが、個人的にはゴチャゴチャした最近の国内ミニバンよりは上品で飽きがこないデザインではないかと思います。

私が5008を好きな一番の理由はHUD(ヘッドアップディスプレイ)が装備されていることですね。エンジンをかけるとダッシュボード前方にニョキニョキとパネルが現れ、速度を表示したり前走行車との距離を表示して警告してくれたりします。まあ、実際使ったらすぐに飽きるんでしょうけど…。あとはプジョーというメーカーが好きだからですね。特にプジョーに思い入れは無いのですが、高校生の時に映画「TAXI2」を見てからフランス人は遊び心があっていいなーと大好きになりました。

5008の下位モデルは330万円からとなっています。装備やスペックからするとかなり高い印象ではあります。

ミニバンが欲しいが国産車には飽き飽きしている、外車にも乗ってみたいという人には良い選択肢になるのではないでしょうか。

ルノー カングー



image from ルノー カングー

前回あたりの記事で「何でカングーを入れないんだ、カングーを入れろ」という苦情を幾つか頂いたので入れておきます。怖い怖い。

カングーは7人乗りモデルもあるらしいですが、日本に輸入されているのは5人乗りモデルです。また、スライドドアも装備されていません。

世の中にはカングーが大好きという熱烈なファンが多数いまして、どのくらい熱烈なのかというと「ルノー カングージャンボリー」という公式のイベントが毎年山中湖であり、日本中のカングーファンが集まるくらい熱烈なファンがいるらしいです。特にキャンプが好きな層からカングーは好まれているようですね。

カングーは見た目も国産車には中々無い可愛さと愛嬌がありますし、もともとが商用車で気軽に使い倒せるような装備やデザインとなっていることがアウトドア派に人気な理由なんだと思います。可愛いキャンプ用品を満載して家族でお出かけ、という雰囲気にはピッタリの車です。

ただ車の性能・装備はというと元々が商用車なだけあってそこまで目を見張るものはないというか、むしろ劣っています。特にAT車は1460kgのボディに対して106馬力のエンジンと、加速性能は(最近の)軽自動車にも劣ります。ATも4速のトルコンと2016年に販売されている車種としては残念な感じです。そのためかカングーはMTが人気なようでして、私の知り合いでカングーを所有している人も皆MTを運転しています。女性でMTを運転するのは珍しいと思うのですが、それだけの魅力があるんでしょうか。私はちょっと良くわからないですけど。

また、最近モデルチェンジしまして、MTは現在6速化し(これはどうも調べると2014年からみたいですが)、新たに6速デュアルクラッチミッションが選択できるようになりました。4速AT、6速MT、デュアルクラッチの中から選ぶとすれば、私はデュアルクラッチを選択するのが良いように思えます。115馬力、最大トルク発生回転数が2000rpmというエンジンでは6速MTなんてせわしくて大変な気がします。

価格は235万円~259万円。外車にしては安いですが、性能・装備を考えると正直あまり良い選択肢ではない気がします。そういう意味では人を選ぶ車種と言っても良いかもしれません。カングーという商品の魅力やコンセプトは十分理解でき、ファンがいるのも納得ですが、私ならばたぶん他の車を選びますね。

ホンダ

ホンダもトヨタと並び国産メーカーの中ではミニバンにも力を比較的入れているメーカーだと思います。

ホンダ オデッセイ



image from ホンダ オデッセイ

5ナンバーミニバンよりは大きいが、アルファード/エルグランドよりは小さい、エスティマと似たサイズ感のミニバンです。オデッセイは歴史のあるモデルチェンジして全高が高くなりました。1.7mくらいです。最小回転半径は5.4m。大きさからするとかなり小回りが効きます。

元々オデッセイは7人乗車可能な車種ながらホンダらしく走りにこだわった車種で、3.0Lエンジンモデルをランナップし、ドアもスライドドアでは無くてヒンジ式、全高も低めでミニバンというよりはワゴンの延長といったスタイルでした。

しかしながらモデルチェンジを重ねるたびに徐々に大型化するとともに、性格もミニバンに近づいてきました。現在ではそれなりに高い天井を持ち、スライドドアも装備し、だれがどう見ても立派なミニバンへと変貌しました。その一方で昔からのオデッセイユーザーは徐々に離れていき、ホンダの迷走が始まります。

私にとって象徴的だったのがサスペンションの変更でした。オデッセイは以前からリアサスペンションがダブルウィッシュボーンで、その点でユーザーの支持も厚かったのですが今回のモデルチェンジからコストのかからないトーションビームへと変更されました。この背景について詳しく述べているのが下記の記事です。

型「オデッセイ」はなぜ超低床化しなければならなかったのか | MONOist

ホンダの説明員によれば、「ダブルウィッシュボーン方式やマルチリンク方式のリヤサスペンションで低床化するのは難しかったので、トーションビーム方式を採用した。しかし、トーションビーム方式も進化しており十分な走行性能が得られると考えている。例えば、ホンダで走行性能を重視した車両の代表とも言える『シビックタイプR』も、リヤサスペンションはトーションビーム方式だ」らしいです。

底床化のため。シビックタイプRがトーションビームだからオデッセイでも良い、という理由は個人的には納得いかないですね。全然タイプの違う2つの車でサスの設計を同列に語ることが出来るのでしょうか。

もちろん、トーションビームだから駄目、ダブルウィッシュボーンならば良いと言い切るつもりもありません。サスペンションの分類だけで足回りの良しあしを語るのは本質を見極めきれないと思ってます。じゃあ何が気に入らないのかと言うと、私にはこの説明は「最近の室内空間が広いミニバンに対抗するために、ダブルウィッシュボーンには犠牲になってもらいました」というふうにしか聞こえず、だから残念と感じたというわけです。私は常々思っているのですが、そんなに車内が広いことが嬉しいでしょうか?車内でスポーツしたり飛んだり跳ねたりするわけではないでしょう。あんなに大きい車体なのだから、多少はスペースを犠牲にしてもダブルウィッシュボーンを貫いてほしかったと思います。

車重は1700~1800kg程度。エンジンはアブソルートだと2.4L直噴、190psです。PWRは9.4kg/psとなり、十分な性能と言えるでしょう。燃費は13.0~14km/L。重量を考えればこれも十分な値ではないでしょうか。

実際の乗り心地、運動性に関してはCar WatchにG EXグレードのレビューがありました。

大きなボディーからは信じられないほど軽やかな身のこなしを披露する。(中略)とはいえ、さすがにワインディング路で元気よく走るとタイヤそのものがゴリッとよじれ、ボディーもそれに応じてゆったりとピッチングを始めながら、深く切り込んだステアリング操作には比較的大きなロールを許す。このあたりに不満を感じるのであれば専用パーツで足まわりを固めたアブソルートという選択肢もあるが、2、3列目シートの快適性だけを例にとってみれば、残念ながらG EXよりも2ランクは落ちてしまう。

ホンダ「オデッセイ」| Car watch

ということでした。

外観は悪くないとは思います。でも私は一世代前のオデッセイの外観がとても好きでした。落ち着いていて上質な感じがします。内装もとても好きでした。オデッセイの内装はかなり上質で高級感がありました。

・・・と全部過去形ですが。なぜならば、前述のCar Watchを見るとこの内装の質感に関しても、「残念ながら期待値は低かった」とし、静電容量タッチパネルのエアコン操作パネルの操作感も悪いと書いています。実際、運転しているときを想像してほしいのですが、運転中はボタンを注視できないのでボタンの凹凸があるというのはとても重要なはずです。タッチパネルなんかにしたら注視しながら操作するか、当てずっぽうで触りまくる以外方法は無いです。そして実際に使っていたら皮脂で汚れてしまいそうな気が。タッチパネル式の操作方法はカタログ写真が良く見えるという以上のメリットは無いと思いますがいかがでしょうか。

オデッセイは衝突回避・軽減ブレーキを装備していますが、JNCAPによる評価は低いものでした。ほぼノーブレーキで障害物に突っ込んで行く動画はなかなか衝撃的なものです。これを重く受け止めてホンダはHonda SensingなるADASシステムを急きょ開発、ジェイドに初装備後、2015年1月にオデッセイもマイナーチェンジして搭載することとなりました。

ただ、私が思うに、オデッセイの魅力とは上質な内装とミニバンっぽくないスタイリッシュな形、それに高い運動性能だったと思います。それらを取り戻さない限り、過去のオデッセイユーザーは戻ってこないでしょう。

文句ばかり言いましたが、それでも海外市場でも展開されている完成度の高い車種には違いありません。特に北米市場では人気ランキングの上位にも食い込む売れ行きです。海外ではあまり一般的でないミニバンがここまでの売り上げを見せるのは快挙と言ってよいように思います。

また、オデッセイにはi-MMDなるシステムを搭載したハイブリッドモデルもあります。こちらについては単体の記事を書いたことがありますので、こちらを参照ください。

絶対正義のホンダ オデッセイハイブリッドが登場!今すぐ買え!

簡単に言えば、オデッセイハイブリッドは第二次世界大戦時潜水艦戦マニアや、ハイブリッド技術を語らせたら1時間は喋り続けることが出来る技術マニアや、アニメ「AKIRA」で金田が電動バイクに乗って言う「やっとモーターのコイルが暖まってきたところだぜ」というセリフを自分でも言ってみたい人らには激しくお勧めできる車種でありますが、一般ピープルが買う価値は無いと思っています。

ホンダ ジェイド



image from ホンダ ジェイド

オデッセイの項で「昔からのユーザーは離れていった」と述べましたが、ホンダもその事実は重々承知していました。そしてホンダがその過去のオデッセイユーザー向けに作った車がこのジェイドです。

詳細は、下記記事に書いたとおりです。

ホンダ ジェイドについて色々考える

上記記事の内容をかいつまんで要約すると、とにかくジェイドはコストパフォーマンスが悪いといのです。誤解を恐れずに言えば、パワートレーンがFitと同等でありながら、ボディが旧ストリームみたいになってADASが付いただけでいきなり300万円オーバーというのはちょっと納得がいきません。

外観は格好いいと思うのですが、個人的には内装がダメダメで、特にシートにプリントされた笹の葉みたいな模様が理解できません。デザイナーはなにを思ってこんな内装にしたのでしょうか。各種レビューを見る限りは3列目シートの使い勝手も最悪のようで、「いざと言うときにだけ3列目は使えれば良いから」という使い方で割り切ったとしても3列目には絶対乗りたくないような感じです。

そもそもジェイドは中国市場向けに展開していた車種で、日本への投入もパワートレーンを載せ替えたモディファイでした。既存車種の設計を流用し、Fitあたりのパワートレーンにすげかえ、「昔のオデッセイユーザーをも取り込む(キリッ)」とか、オデッセイファンも舐められたもんだなと私は正直思います。

しかしながら、発売後しばらくたってからRSというモデルが登場しました。RSは1.5Lターボエンジンを搭載し、値段も253万円まで一気に下がりました。253万円でこの装備・性能ならばお買い得感が高まってきます。ジェイドは全然売れていないそうなので、値引きもかなり狙えるのではないでしょうか。

ミッションがCVTなのと、笹の葉みたいな変な内装が許せるのであれば、ジェイドは走りのこだわる人にとってもお勧めできる車種なのではという気がします。

ホンダ ステップワゴン



image from ホンダ ステップワゴン

大きさは小さめ~中位。最小回転半径は5.3m。かなり小さいです。

車重はグレードでばらつきがありますが、だいたい1690kg前後です。意外に重いですね。エンジンは2L、150ps。PWRは11.27kg/psになります。もうちょっとパワーが欲しいと思いますが、1700kgもあればどれだけパワーがあっても軽快というわけにはいかないでしょう。燃費は13.8km/L前後。このあたりのスペックはノア/VOXYにも近いですね。

価格は218万~200万後半。ステップワゴンスパーダになると260万~380万となります。スパーダと普通のステップワゴンの違いはほぼ見た目です。

新しいステップワゴンはひと通りのADAS装備が追加されたほか、このクラスのミニバンでは初となる速度追従型オートクルーズが搭載されました(現在はセレナも搭載しています)。

デザインについては否定する声が多いですが、私は最近のいかつい方向に一辺倒によせたミニバンよりはずっと良いと思います。下記の記事にも書きましたが、ファミリーカーにいかつい見た目は本当に必要でしょうか?いかつい見た目のミニバンから自分の家族が下りてくるシーン、いかついミニバンが家の前に止まっているシーンを想像してみてください。なんか違和感ないですか?間抜けじゃないですか?そういう思いを込めて、上記画像はわざわざ人が一緒に写っている写真を選んで引用しました。

詳細は以下記事などもご覧ください。

ステップワゴンがモデルチェンジ

ステップワゴンのわくわくゲートがワクワクする理由

新型ステップワゴンのスペックを調べてみた

ホンダ フリード



image from ホンダ フリード

「ちょうどいいミニバン」のキャッチフレーズで登場した小型ミニバンです。ライバルはトヨタ・シエンタになります。駐車場の制約や嫁さんが運転に不慣れだから小さい車種じゃないとダメ、みたいな事情がある人で小型ミニバンを検討している人は、必然的にシエンタかフリードかの二択になります。

フリードはモデルチェンジに伴い、フリード+というモデルも登場しました。+は3列目を省いて荷室容積を拡大したモデルです。おそらく、フリード スパイクの後継という位置づけなのでしょう。

パワートレーンは1.5Lガソリン、もしくはハイブリッドの二つから選べます。フリードに関してもハイブリッド車の方が40万円弱高価なので、燃費向上分で元を取るのは難しいのですが、ホンダのi-DCDハイブリッドシステムは非常によく出来たシステムなので、そこに価値を見いだせる人はハイブリッド車でもいいのかな、という気がします。詳しくは以下記事なども参照ください。

各社のハイブリッドシステムの違いをまとめた

ただ、ガソリンモデルも非常に魅力的です。たとえばGグレードを見ますと1350kgのボディに131psのエンジン。以前よりもパワーが増しまして、パワーウェイトレシオは10.1kgとなりました。ミニバンというくくりの中では走行性能もかなり期待できそうに思えます。それでいて、ガソリンモデルはベースモデルが188万円、ADAS装備が付いたHonda Sensingモデルでも210万円とお買い得感があります。ライバルのシエンタは160万円台からラインナップしているのですが、この価格差分の価値はあると思います。

さらにHonda Sensing搭載モデルはなんと、車線逸脱防止システムや速度追従オートクルーズ機能も搭載します。これは素晴らしいですね。どのメーカーも小型車は廉価で機能も削減されたモデルが多く、大型車は高級化と機能の充実という傾向が強いのですが、小型車にもこうした機能を盛り込んでくるのは好感が持てます。そもそも、駐車場などの制約から「大きい車が買いたいけど買えない」という人たちや、「そこまで大きな車は要らないが装備にはこだわりたい」という人たちもそれなりに居るはずで、小型車だから経済性優先という思想はちょっと違うんじゃないかと思っています。

フリードの外観はシエンタとは違い無難で多くの人に受け入れやすいデザインと思います。私がもし小型なミニバンを選べと言われたら、フリード G・Honda SENSINGを選ぶ気がします。ハイブリッドも捨てがたいですが…。