MARIN CORTE MADERA SE-C 2013のコンポーネントを105に総とっかえ

MARIN CORTE MADERA SE-C 2013 購入という記事を2013年の年末に書いて、それから2年半くらい経つわけですが、ついに(?)コンポーネントを総とっかえしようと思い立ちやってみました。

ホイールも替えたので、総コストは7万円くらいだったと思います。え?もうちょっと出せばロードが買える?俺はフラットバーが好きなんだよ。それに105フル装備のロードは「もうちょっと」じゃ買えないじゃん。

東京は全部汚い」という記事で書いたのですが、私は朝の電車通勤でのオッサンの皮脂・加齢臭攻撃、駅前のゲロ攻撃などを避けるために自転車通勤をはじめ、結果、小便ロードで通勤するという地獄を味わっています。しかしながらゲロと小便のどちらがマシかと考えたときに、まあ小便のほうがまだ目に見えない分まだマシかなという結論になったので自転車通勤を続けています。毎日往復で36kmくらい走っています。

すると次に思うのが、これだけ走るならもうちょっとましなチャリにしたいということになるじゃないですか?じゃあマシなチャリを買おうかというと、そういう訳にはいきません。私にはDIYerの血が流れていますし、相棒を捨てるということには非常に強い抵抗があります。詳しくは「自転車を捨てた」を参照。過去記事紹介みたいになってきたな。

ともかく、そういう訳でコンポーネントを替えようと思いました。

MARIN CORTE MADERA 2013年モデル(たぶんその後もそう)はなんだかコスト圧縮の出し殻みたいなチャリで、シフター・リアディレイラーはALIVIOグレードなもののブレーキはTEKTRO、クランクはFSA?FCA?とかいうメーカーのものが装着されています。正直良くわからないんですが、コスト圧縮の為使用しているのでしょう。でもちゃんとしたメーカーだったらごめんね。FSA?FCA?。今調べてみたらFSAだった。ごめんね。

Vブレーキは知人から「TEKTROのブレーキはマジで効かない。効かないのにカスばっかり出る。普通カスが出るんだからその分効いてるはずなんだが、何とも不思議なブレーキだ」と言われていたので早期に替えました。たしか、当初Tiagraグレードに交換しようと思っていたのでTiagraグレードのブレーキにしていたと思います。グレード名が書いてないと良くわかりませんね…。

そもそもロード用コンポを装着できるのか

「クロスバイクってつまりフラットバー(ドロップハンドルじゃない)なロードバイクなんでしょ?」って感じかもしれませんが、ロードと比べると結構な差異があります。

クロスバイクはMTB用のコンポにMTBっぽいフレーム、28C位の太さのタイヤという組み合わせの商品が多いと思います。「クロス」はロードとMTBの中間という意味ですが、装着されている装備はどちらかと言うとMTB寄りのように思えます。

まずはブレーキ。クロスバイクは殆どVブレーキ、たまにカンチブレーキが装着されています。その一方でロードはデュアルピボットキャリパーブレーキが主流ですが、クロスバイクでこれが付けれるフレームはあまり無い気がします。なのでキャリパーブレーキを付けるのはあきらめましょう。というか、クロスバイクにロード用コンポを載せることを考えてる人の中で絶対キャリパーブレーキじゃないと嫌だって人もあんまり居ないと思いますが…。

一番重要なのはエンド幅です。エンド幅とはリアホイールの軸が収まる部分のフレームの幅のことですが、こいつがMTBだと135mm、ロードだと130mmとなっています。クロスバイクは130mmのものと135mmのものと二種類が混在しているようです。135mmのフレームに130mmのホイール(ハブ)は当然入りません。つまり、ロード用のホイールが入らないとロード用コンポへの換装自体が困難になるということです。

ネットを見るとワッシャをかませたりフレームを曲げたりなどして改造している人がいますが、私はちょっと怖いので出来ませんし、おすすめもしません。フレームを無理やり曲げればクラックが出来るかもしれません。ワッシャをかませれば本来想定していた強度・部位以外のところに応力が掛かって何か壊れるかもしれません。ロード用コンポに換装する理由は人それぞれだと思いますが、MTB用コンポーネントでグレードアップさせるという選択肢も考えたほうが良いでしょう。どうしてもロード用にしたければもうフレームを買っちゃった方が無難だと思います(そこまでの強い要望があるのであれば、遅かれ早かれロードバイクに移るはずです)。

MARIN CORTE MADERAは2013年モデルまではエンド幅が130mm、それ以降は135mmになっているそうです。買った時は「エンド幅?クロスバイクなら130mmでしょ?」と盲信してたので調べもしませんでしたが、助かりました。もし135mmだったなら、おとなしくDeoreとか何かを買っていたと思います。

ちなみに私がコンポをロード用に換装しようと思った理由は「そもそも舗装路しか走んないんだからロード用の方がいいんじゃね?」「多段化したい。車も自転車も多段化が正義」という単純な二つの理由からです。

買ったパーツ

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今回もTiagraグレードで良いかなと思っていたのですが、105と値段が大差ないので105にしました。コンポ総とっかえの動機はすでに述べたように「多段化」で、

クランクの歯数は良くわからんので中間のものをチョイス。クランク長はネットを見て「日本人は胴長短足なので回転数を稼いだほうが良い」みたいな意見に納得して一番短い160mmをチョイス。カセットスプロケットは知人から「通勤なら軽いギアを入れといた方が良いよ」と言われたので32Tがあるものをチョイス。今考えると、現状態のギア比を計算して、自分の感覚と照らし合わせて買うべきだったような気がする。

32Tがあるとリアディレイラーはロングが必要になるのでロングをチョイス。シフターは11速のシフターがこれ一種類しかないので選択の余地が無い。ブレーキレバーは適当に合いそうなやつを選んだ。ボトムブラケットも適当にチョイス。ULTEGRAグレード。

ペダルは悩んだ。シマノに統一しようかなと思っていたのだが、シマノ製でビンディングペダルじゃないペダルの製品がほとんど無かった。ビンディングのメリットは良くわかるし使ってみたいと思うのだけど、そこまで行くとなんだか通勤自転車という枠を超えてしまうような気がして躊躇する。結局悩んだ末MKSの安くて剛性が高そうなペダルをチョイス。

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この美しさがたまらないですね。まるで工芸品のよう。

ちなみに私はSHIMANOというと自転車というより釣具のイメージのほうが強いです。昔は釣りをしていましたが、友人がSHIMANOのカーボンロッドとスピニングリールを使ってて羨ましかった。リールとか、ちょっと触ってみると素人でも良品と安物の区別が付くんですよね。そういうこともあっていつかはSHIMANOの高級品を、みたいな気持ちもあり、今回はTiagraから一段階上げて105にしてみました。

買った工具

必要な工具が良く分からなくて苦労したのでまとめておく。

自転車関係の用語はちょっとむずかしいところがあり、もっと一般的な語句を使用して説明してもらいたいと思う。「コッタレス抜き」とか言われてどんな工具か想像できますか?最初読んだ時は意味不明だった。まあそれが正式名称だからしょうがないのだけど…。というわけで、自分はなるべく分かりやすく?説明します。

チェーン切り:チェーンのピンを抜くために必要。「切り」とか書いてるけどナイフで切るみたいな感じではない。

BB外し工具:形容しがたい放射線状?内歯車状?のギザギザが刻まれたBBを回すための工具。今回は知人からもらった。

ペダルレンチ:ペダルを外すための工具。今回はクランクごと交換するので要らないのだけど、知人がくれるというのでもらった。

コッタレス抜き:スクエアテーパー(後述)なBBの軸からクランク&フロントギアセットを抜くための工具。

鉄パイプ:DIYerもしくはFPSゲーマーなら必携。持ってないなら今すぐホームセンターに走れ!!

(スプロケット)ロックリング抜き工具:スプロケットのロックリングと言う末端の特殊な締め付けネジを締める

ホローテック2取り付け工具:シマノの上位グレード?のBBはホローテックというものを採用していて、専用の取り付け(取り外し)工具が必要。

クランク取付工具:クランクを取り付けるための特殊な工具。金平糖みたいなネジ穴になってる。なぜ専用工具なのか理解不能。ただし工具も200円くらいなのでまぁ良いかという感じ。

作業スタンド:無くても頑張れば出来るけどあった方が確実に楽。

以下が今回使った工具の一覧。

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BBの謎

BBだけは実際分解してみるまで何がどうなってるのか良くわからなかったので詳細に記す。

BB(ボトムブラケット)とは、クランク(ペダルの柄の部分、文脈によってはフロントギアのセットを指すことも)の軸が通るベアリング部分。だいたい、フレームにネジが切ってあり、これにねじ込んで挿入するタイプのものが使用されているよう。ねじ込んで使用するBBも数種類あるのだが、クロスバイク等で使用されているものの多くはカートリッジ式というものらしい。JIS/ISO/BSC/BSA規格とITA規格の二つがあるらしいが、クロスバイクは大体前者っぽい。

カートリッジ式BBの軸はスクエアテーパーになっている。つまり、先が四角の先細りの軸になっているということ。で、その軸の中心にさらにネジ穴が刻まれている。クランクはこの軸に差し込んだうえで、さらに外側からボルトでねじ込んでテーパーで締め付けるという構造になっている。

その一方で、SHIMANOのロード向けコンポのSORA以上?105以上?のグレードではホローテック2というタイプのBBが採用されている。これは、前述のJIS規格のネジと互換性があるBBだが、軸が存在せず、ベアリングのみが付属しているタイプのBBになる。じゃあ軸はどこに行ったのか?というと、クランク側にくっついている。一体になっていた方が剛性が高くなるようだ。

この場合は、右側から軸を挿入してから左側のクランク(柄の部分)を取り付け、件の金平糖みたいなネジ穴を締め上げて装着完了となる。

BBを外す

さて、作業の一番の難関はBBを外すというところにある。締め付けトルクがそもそも高いのか使っているうちに固まってしまうのか良くわからないが、とにかく外れない。固い。ネットで調べてみてもみんな苦労しているみたいだ。

幾つか方法があるみたいなので、列挙する。

A: 専用工具をボルト&ワッシャで締め付けて回す

ちょっと言葉で説明しにくいのだが、専用工具はすごく外れやすい。油断するとすぐに外れてしまう。構造上、失敗して角をなめてしまうようなことはあまり無いと思うが、怪我をしそうで怖くて思い切り力を入れられない。なので、スクエアテーパーの軸の先にあるネジ穴に大きめのワッシャとボルトを締め付けておくと外れなくなるので、思い切り力をかけれるようになる…ということだが、私の場合は軸が長すぎる?のかあまりうまくはいかなかった。というか、思い切り力をかけても外れなかったので、どちらにせよこの方法だけでは外れなかっただろう。

B: モンキーレンチの端をハンマーで叩く、蹴る

DIYerなら次にやるのがこれでしょう。なめる危険性が高いのであんまりおすすめしませんが…。私の場合はこれでもびくともしませんでした。

C: CURE 5-56を吹いて放置したあとにチャレンジ

これをやるとグリスが溶けて流れ出てしまうのであまりよろしくないのですが、今回はそもそもBBを流用しませんので躊躇なく吹きかけました。が、これもだめ。

D: 作業台か何かにBB外し工具を固定し、自転車のフレーム側を回す

万力はありますが作業台が無いので出来ませんでした。

E: 32mmのソケットを買ってインパクトで回す

これが一番楽&確実な気がしますが、32mmのソケットは結構高いです。3000円以上します。32mmなんてもう二度と使わなそうなのでちょっと買うのをためらってしまいます。

F: 店に持って行って外してもらう

これも確実ですが、工賃がいくらかかるのか不明なことと、DIYerとしては何か負けた気分になること、近くの自転車屋の店員の接客態度が最悪なことなどからあまり気が進まない。

G: 鉄パイプで回す

来た!俺たちの鉄パイプだ!

FPSでは弾切れの無い近接攻撃兵器として活躍します。もし暴漢が自宅に突入してきたときは鉄パイプで殴り続ければ撃退できます。もし明日核兵器が使用され東京がFalloutの世界になったらまず最初に役に立つのは鉄パイプです。シンプルな道具は何にでも応用できます。ここまで人を殴る以外の用途を書いてないけど。

工具の柄を鉄パイプに挿入し、テコの力で回します。1mくらいの鉄パイプで回したところあっけなく外れました。(今回の作業にあたり、予め別の日にBBは緩めておきました)

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ちなみに、ホームセンターでは建築資材用の鋼管(もしくはステンレス管)として売られています。クランプと組み合わせて足場とか小さな小屋とかを構築したりする用途のアレですね。農家にもお馴染みの資材です。長さ・太さにもよりますが数百円で買えます。

作業実施

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まずは既存のパーツを全部外します。ホイール、チェーン、ディレイラー、シフター&ブレーキ…

が、ここで問題発生。フロントクランクを抜くときに面倒くさがってコッタレス抜きを中途半端にねじ込んで内側のボルトを回したところ、ネジ山をなめてしまいました。ハンマーでたたいても蹴ってもびくともしません。やっちまった…。

そもそもこのFSAのクランクなんですが、素材が何でできているのか分かりませんがものすごく柔らかいです。剛性も低いんでしょう。そしてネジ山の精度も悪い気がします。どんなに丁寧に優しくねじ込んでもコッタレス抜きが入らなかったりします。

結局、奥の方に残っているネジ山まで何とかコッタレス抜きをねじ込むしかないという結論に至り、一度ネジ山を清掃して慎重に再度奥までねじ込み、何とか外しました。

以下がなめたねじ山とコッタレス抜き。コッタレス抜きの方も少し塗装がはげていますが、ねじ山はしっかりと残っています。つまりクランクの方が柔い。

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全部外したらマニュアルを元にパーツを装着していきます。ネットで「ディーラーズマニュアル <型番>」で検索すると各パーツの装着方法のマニュアルが見つかります。SHIMANOのパーツに付属しているマニュアルはあんまり詳しいところまで書いていません。業者(ディーラー)向けのマニュアルはネットでの配布が基本みたいです。

ホイールについてきたマニュアルだけなんだかすごく分量が多いですが、各国語版が同封されているだけで、正味の情報量はあんまり無い感じでした。

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BB、クランクを装着してからクランクを回してみましたがなんだか抵抗を感じます。滑りが悪いというか…。取り付けをミスってるのかと思いましたが、ネットで調べてみるとどうもこんなもんみたいです。抵抗なくスルスル回るもんだと思いましたが…。回転の抵抗<各部パーツが歪むのに消費するエネルギーって感じで、剛性を上げるほうが回転の抵抗を少なくするよりも効果的なんでしょう。たぶん。いずれにせよ、そんなにシビアに攻めるような用途じゃないのでどうでもいいです。

組み上げる過程で特に悩むところはありませんでした。マニュアルを読みつつ作業実施すれば特に問題ないでしょう。

ちなみに毎回タイヤを装着するときに私は反対に付けてしまってやり直します。タイヤにはたいてい回転方向がありますので忘れずにちゃんと見ましょう。

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乗ってみる

シフターが固いです。ワイヤーを装着せずにパチパチ操作してみても固いのでもともとこんなもんなのでしょう。

あと、今回装着したシフターはインジケーターが無いです。最初は無くても別に困らないだろうと思っていましたが、いざ交換してみるとちょっと不便です。自分が意識している以上にインジケーターは使ってたみたいです。ただ、11速フラットバー用シフターは今のところこれしか選択肢が無いのでどうにもなりません。

あとはシフターのノブが樹脂でちょっと感触&見た目がよろしくないです。樹脂と言ってもしっかりとした剛性はあるので実用上困ることは無いですが…。

とりあえず100kmくらい乗ってみましたが、感動するようなことは無いですね。変化はしました。全く別の自転車になったという感じです。巡航速度にも特に大きな変化はありませんでした。

あと、フロントギアの選択に失敗した感じがします。インナーだと軽すぎ、アウターだと普通です。というか、リア11速もあればフロントは1速でも良いような気がしてきました。

まずはもうちょっと走り込んでみないと何とも言えないですね。