CX-5に乗り始めて1年経った感想

良い車です。

パワートレーンは20Sで文句なし

20Sのパワーで不足する場面は皆無と言ってよいです。また、先の「デミオ XD Touring 4WDで峠を走ってみた」にも書いたとおり、やはり人馬一体感にはレスポンスの良さが非常に大事だと改めて認識した次第です。ただこのあたりは好みもあるでしょうから、誰でもおすすめできるとは思いませんが。ディーゼルターボで大トルクを味わいたいという人も多いでしょう。

同じガソリンエンジンのパワートレーンでは25Sという選択肢もありました。20Sで若干不満なのが、登坂時にトルクが不足するのでギアが落ちて高回転になってちょっとうるさい(安っぽい感じがする)という点です。また、上り坂で追い越しをかける際も、さすがに2.0Lで1.5t近い車体を動かすので少し厳しいと思うシーンもあります。25Sならばこの点も一定程度改善するのでしょう。ただ、そういうシーンでの改善を求めるために車体価格が上昇するのをどう考えるかですね。私はまあ20Sでも良いかな?という感じで後悔は無いです。あと、当然25Sの方が30ps程度馬力があるので加速も良いはずですが、こちらは20Sでそもそも十分と考えていることもあり私は魅力とは思えませんでした。

価格を除外して考えれば、2.5Lガソリン > 2.0Lガソリン > ディーゼルという順序で私は価値を感じました。ただ、再三繰り返すとおり「私はそう思った」のであってこれが絶対的な基準とは思いません。

足回りやボディ剛性は完璧

CX-5で最も優れているのはこの点だと思います。そもそも私がCX-5に惹かれたポイントはSKYACTIV-DRIVEと足回りの上質さでした。

足回りは固すぎることも無く、柔らかすぎることも無く、私の好みにベストマッチしています。言葉で表現するとすれば、「段差の上を走行した時、あたかもその段差が丸みを帯びているかのようななめらかな挙動をする」という感じです。明らかにこの瞬間に段差に乗り上げたという感触は伝わりますが、その衝撃は強くなく、さらに段差に乗り上げた後の低周波振動もすぐに収束します。路面の状態を的確にドライバーに伝えつつも固すぎず高級感を感じます。

また、ボディ剛性も非常に満足度が高いポイントです。ドアを閉めたときに、ヒンジ型ドアがボディと一体になるような感じは欧州車のそれと同じレベルのように思います(これは厳密には剛性ではなくてドアの重さや密閉率かもしれませんが、いずれにせよ静粛性や剛性の高さに通ずると思います)。

高速度で走行している時に若干ハンドルをクイックに切り込んでいくときに足回りとボディ剛性の良さを特に感じます。ハンドルを切りこんでいくと切っただけ車が回頭していくのはボディのねじれ等による応答遅れが少ないからでしょう。最高に気持ちいい瞬間です。これがマツダの言う人馬一体なのだと思います。最近、私はマツダに対して否定的な記事を書いたり、考えを持ったりしていますが、このあたりを体感するたびにやはり(最近の)マツダ車は良いと再認識させられます。

初めはCX-5も何だかんだ言っても車高の高いSUVなので運転はそこまで楽しくはないだろうと高をくくっていましたが、現在ではこれまで乗ったどの車よりも運転が楽しいと感じています。

そして同時に思う事は、このブログで再三再四述べているように、「車の運転の楽しさはハイパワーであることとは何ら関係ない」ということです。私が乗ってきた車のうち最もハイパワーだったのは
三菱リベロ(1.8Lターボ、205ps)でしたが、運転する楽しさでは圧倒的にCX-5に分があります。

また、当初CX-5のステアリングはもう少しクイックでも良いのではないかと思っていたのですが、1年走らせた今は現在のCX-5のセッティングのほうが良いと感じています。あまりハンドルがクイックだと微妙なハンドルさばきをするには不便です。

子供の乗り降りや車内の広さ

日常的に使っていて、子供の乗り降りに気を使ったり車内の広さが気になったりとかいうことはもはや無くなりました。完全に慣れまして、不満はないです。

たまにミニバンや背の高い軽自動車の車内を見ると「こんなに広いんだ!!!」と驚きます。ただ、CX-5に比べるとフレームの厚さも当然ながらペラッペラですし、衝突安全性やボディの剛性等考えると、それらを失ってまで広くなくて良いや、と私は思います。まあこれはそれぞれの考え方次第ですが。

ADASの誤動作は殆ど無し

このあたり、比較対象が無いのでなんとも言えないのですが、CX-5のADASはかなりギリギリにならないと警報やブレーキがかかりません。今まで速度追従オートクルーズ以外で衝突回避ブレーキが動作したことはありません。警報はこないだ初めて聞きました。かなり人間の判断を重視しているようで、このあたりはマツダの思想が現れているのだと思います。

ADASが早期に警報を鳴らすのが良いのか、ギリギリまで人間の判断を待って警報を遅らせるのか、また、測定精度がどうなのか等々については、「【質問#31】トヨタセーフティセンスCの赤外線の役割」などをご参照ください。

ただしマツコネは除く

CX-5の楽しさは最高の一言に尽きますが、唯一の例外はマツダコネクトとマツダコネクト搭載ナビです。あれは本当にどうにかならんのでしょうか。

マツダは「古くならないシステム」を標ぼうしてマツダコネクトを設計しました。OpenCarというプラットフォームを使い、組み込み製品ながらも簡易に保守・機能向上ができるシステムとしました。なのにマツコネがリリースして以降、全然機能向上はなく、あるのはバグフィックスや地図更新のような地味な更新のみ…。このままでは簡単に古くなってしまいます。

私はディーラーで「ナビもオーディオシステムもこれからどんどん良くなっていきますから」と聞きましたよ?信じてなかったけど。でも聞きましたよ?これから良くなるって。どこが良くなったんでしょうかねぇ。いまだに私のマツコネナビには私の大好きな圏央道(東北道より西側)と東北道がつながってないんですよ。地図更新アップデータが配信された時にはすでに開通してたのに「開通時点より古い時点の地図データのため」とかいう理由なんですよ。

圏央道が東北道とつながったのなんて去年の10月31日だったんですよ。それから年が変わって5月のGWになってもつながってないんですよ。いや、いいよ。別に圏央道が東北道とつながってなくても。そんなに困んないよ?迷う事は無いよ。でもまず、自分で「古くならないシステム」と言ってる割には矛盾してると思う。それに、本当の車好きは同時に道路好きでもあるだろう。本当に運転が好きなやつなら好きな道路の10個や20個、好きなカーブの10個や20個は挙げることができるだろう。その熱意というか、こだわりというか、そういう問題だよね。道路に対する熱意が伝わってこないんだよね。

「マツダが Linux Foundation ゴールド メンバーになり、オープン技術開発に投資」などというニュースも見かけました。

マツダは Linux Foundation のメンバーとして、成長著しいコネクテッド カー向けオープン ソース ソフトウェア スタックに貢献し、同社の新世代カーコネクティビティシステム (MAZDA CONNECT) の開発を通じて、クルマと人とのより良い関係を構築していきます

らしいんですよ。だったらよお、やってくれよお。車と人との良い関係を構築してくれよお。

マツコネについては過去いろんな記事を書きましたが、今あらためて考えるとマツコネはGoogle Android AutoもしくはApple Car Playに対応するべきだったんじゃないかという気がします。ナビはもうGoogleMapで良いじゃん。日本のメーカーは箱モノとしてシステムを収めないと気に入らんのかもしれんけどさあ。もう考えが古いと思うぜ、そういうの。

まとめ

CX-5は走行性能に全く文句はなくとてもいい車だと思いますが、マツコネがね…。