【質問#21】LINEいじめと子ども

質問・悩み相談の回答です。

質問

 こんにちは。私もanoparaさんと同じく小さい娘を育てているので、将来同じ悩み(?)を
持つかもしれません。

質問1 娘にスマホを与える時期はいつ頃が適切と考えていますか?
質問2 無責任に子どもにスマホを持たせる親が多いと思いませんか?
質問3 子どものスマホやLINEトラブルが社会問題化していることについての所感をいだだけますか。

 今はかわいい盛りの娘が大きくなって、小学生になったころか、遅くとも中学生になると、ほぼ間違いなく「スマホが欲しい!」と言い出すと思います。しかし昨今のスマホのトラブルや事件を考えると少なくとも高校生になるまでは与えたくないと今は考えています。なぜ高校生になってからか?という理由は高校生くらいになれば成長発達に応じて適切に使うことができるだろうという期待からでしかありませんが。(LINEのトラブルは女の子のほうが圧倒的に多く、それがなおさら娘にスマホを与えることを躊躇させます。)

 LINEトラブルの困ったところは「自分が正しく使っていても、悪意を持った人間から攻撃を受けることがある」「問題が深刻にならないと表面化しない」ことなどです。スマホを持っていなければそもそもそういったことにならずに済むわけですが、「みんな持っているから。」という理由で欲しがる気持ちも分かります。特に女の子は仲良しグループだけで秘密を共有することが好きですからね。しかし中学生の発達段階では正しくコミュニケーションツールを扱えるとは思えませんし、実際正しく使えていない子どもが多いから社会や学校で問題になっているわけですよね。
 また無責任に子どもにスマホを与える親も多すぎると思います。そもそも未成年者の使っているスマホは親名義のものか、未成年者名義であっても親の同意書が必要です。これの意味するところは「親の責任で子どもに使わせている」と解することができるのではないでしょうか。子どもが正しく使えないなら使わせないのが親の責任ではないでしょうか。
 塾の帰りが遅くなるから、防犯のためにスマホを与えているという親の言い分はまっとうな理由ですが、その与えているスマホで他人に迷惑をかけているケースもままあり、周囲の子どもが迷惑している状況で、お前の子どもの安全なんかどうでもいい。と思います。LINEのトラブルのかなりの部分は親が子どものスマホをしっかり管理していれば防げると思うのですが、与えたら与えっぱなしという親は多いようです。

 私の子どもがスマホを欲しがるのは10年ほど先になりそうです。そのころには状況は変わっていて、安心してスマホを与えられる社会になっているかもしれませんが、もし現在の状況で娘がスマホを欲しがったらという前提で回答いただければ幸いです。

回答

ご丁寧な質問を頂いたところ大変恐縮ですが、私はこの質問の回答者としてはふさわしくない気がします。

なぜならば私はインターネット、コンピュータ関連のテクノロジーに関しては並々ならぬ熱意を持っており、子供たちはみなハッカーもしくは計算機関係や数値計算処理に明るい分子遺伝/生物学者に育てようとしています。ですから一般的な家庭に比べても相当に早い段階でPCを買い与え、また、スマホやタブレットの類も買い与えるでしょう。

私は中学生の時には既にメールヘッダを偽装して友人にいたずらメールを送っていたずらしたり、友達の合成写真を作って(プライベート)Webサイトにアップロードして広めたりなどという事をしていました。私は中学からPCデビューしたので成長が遅かったですが、私の娘たちは中学生くらいですでにソフトウェアのセキュリティホールを見つけて懸賞金稼ぎに取り組んでいる事でしょう。

そのようなスキルフルな中学生がもしLINEなどというソフトウェアを熱心につかうとしたらHTTP通信を盗聴して解析する方向で熱心に使う事でしょう。もしLINEいじめに遭ったとしても当該者のLINE IDをいかがわしい掲示板にばらまいてアカウントを凍結させたり、その他SNSアカウントをハックして個人情報を抜き去り脅迫するなどということくらいは片手間に出来る程度に育っているはずです。

冗談です。上記に挙げたようなことは犯罪です。真面目に考えてみます。

もちろん真面目に考えますが、私はいじめや教育に関してはずぶの素人で一般ピープル程度の知識しか持ち合わせていないので、あくまでもいち一般ピープルの意見としてとらえて頂ければ幸いです。

さて、インターネットやコミュニケーションツールがいじめの手法として利用されることが問題である、とよく言われます。しかしながら私が思うに、この問題の本質はインターネットやコミュニケーションツールの発達によって新たないじめが生じているというよりは、昔のいじめがインターネットの世界で繰り広げられるようになったという解釈の方が正しいのでは、と思っています。

そう思う根拠の一つが、過去から現在にかけていじめの件数自体はそこまで大きく変化していないということです。

平成22年度 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査

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上記資料を見ますと、いじめの認知件数は平成以降一貫してほとんど変化が無いか、むしろ減っているくらいです(破線は調査方法の変更時期を表し、H18年からは私立学校も調査に含めたため増加しているように見えます)。もし、インターネットによって手軽に匿名で悪口を書きやすくなり、新たないじめが発生したという仮説が正しければ、インターネットとコミュニケーションツールの発達に従っていじめの認知件数は増加していないとおかしいと思います。

一方で学校内外における暴力行為発生件数の推移は増加傾向にあり、子供たちはバーチャルの世界で陰湿ないじめを繰り広げているというよりはむしろ活発にリアルの世界でフィジカルに殴り合っていると考えることも出来るかもしれません。

bouryoku

もちろん、確証は無いので、あくまでも私の推測ではそうだ、というだけです。

そしてきっといじめの形は今後も変わっていくでしょう。ちょっと前は「学校裏サイト」が流行っていましたね。つまりクラウドいじめです。次がLINEやTwitterによるSNSいじめ、そろそろセンサーネットワークやSoCチップを使って行動を追跡して暴露するようなIoTいじめや、大量のデータをコンピュータに解析させて統計的・発見的にその人の弱みを導き出して執拗に攻める機械学習いじめ(ビックデータいじめ)が流行ってくると思います。

またふざける方向に話が進んできたのでいったん打ち切りますが、ともかく、私はそう考えているために、一般的な論調とは違った見方を取っています。

まず、ご質問に答える前に文中にある事柄について私の考えを述べたいと思います。

昨今のスマホのトラブルや事件を考えると少なくとも高校生になるまでは与えたくないと今は考えています。

事件、ありますね。LINEで既読が付いているのに返信が無いとかムカついて暴行を加えて酷い時には死なせるとかいう類の事件が発生しています。でもこれは昔で言えば「先輩に挨拶しねーのは生意気だ」と集団でボコるようなケースの現代版であって、LINEやスマホの有無にかかわらず発生すると思います。

なぜ高校生になってからか?という理由は高校生くらいになれば成長発達に応じて適切に使うことができるだろうという期待からでしかありませんが。

これは統計的に見ても正しいと思います。前述の資料では高校生のいじめや暴力件数は中学生に比べて圧倒的に低いです。

LINEのトラブルは女の子のほうが圧倒的に多く、それがなおさら娘にスマホを与えることを躊躇させます。

女の子の方が多い、そうだと思います。私の経験上でも、陰口をたたいていじめの対象を作りたがるのは女子が多かったです。その陰口をたたく場が、ノートの切れ端からLINEに変わったのだと思います。

中学生の発達段階では正しくコミュニケーションツールを扱えるとは思えませんし、実際正しく使えていない子どもが多いから社会や学校で問題になっているわけですよね

コミュニケーションツールを正しく扱えていないというよりは、中学生の段階ではコミュニケーション自体がまだまだ未熟で、かつ自己顕示欲や反抗心も激しい時期なので相手を不快にさせるような事を良くしてしまうというのが本質的な理由だと考えています。

子どもが正しく使えないなら使わせないのが親の責任ではないでしょうか。

仰る通り親の責任だと思います。すなわち、「子供の素行が悪いのは親の教育や生育歴が悪かったから」と言い換えることが出来ると思います。

塾の帰りが遅くなるから、防犯のためにスマホを与えているという親の言い分はまっとうな理由ですが、その与えているスマホで他人に迷惑をかけているケースもままあり、周囲の子どもが迷惑している状況で、お前の子どもの安全なんかどうでもいい。と思います。

同意です。いじめの現場がインターネットに移っただけとは言えども、当該者がスマホやSNS等を使って発生したごたごたはSNSを使っていなかったら発生しなかったわけですから、「お前の事情何か知らん、迷惑かけるな」と言って良いと思います。ただ、スマホやSNSやLINEに関わらずあらゆる迷惑に対して言えることだとは思いますが。

LINEのトラブルのかなりの部分は親が子どものスマホをしっかり管理していれば防げると思うのですが、与えたら与えっぱなしという親は多いようです。

これも同様で、私は例えば他にもローラーが付いてる靴とかが気にくわないですね。ショッピングモール等で禁止されているにもかかわらずローラーで滑って遊び、親はそれを注意しないという場面を良く目にします。

つまり、子供のした行為に対して親が責任を持つというのは同意書や契約書の如何に寄らず前提として良いと思います。少年法がどうとかいう議論になってくると難しいところですが…。

という感じで、ようやくご質問に回答いたします。

質問1 娘にスマホを与える時期はいつ頃が適切と考えていますか?

基本的にはそれぞれの家庭の方針によって決めるべきと思います。

強いて適切な時期をあげるとすれば、質問者の方がおっしゃるように高校生くらいが良いのではと思います。統計的には高校生になるといじめも暴力も減ってくるからというのが、その理由です。それまでに子供の安全を考えて何かデバイスを持たせたいのであれば、GPS追跡と通話機能だけを有するような端末を持たせればいいでしょう。

我が家の場合も何だかんだで高校生くらいまで買わないような気がします。ハッカーの勉強にスマホは必須というわけでもないので…。

質問2 無責任に子どもにスマホを持たせる親が多いと思いませんか?

多いかどうかは身の回りのサンプルが少ないのでちょっとお答えしにくいですが、無責任にスマホを持たせる親が居て、何か問題を引き起こしているということ自体に関してはアカンと思います。

そして、そういう親はスマホに限らず全般的に教育が雑であったがために他の方面でも迷惑をかけていることは容易に想像でき、もっとちゃんとしろよと思います。

質問3 子どものスマホやLINEトラブルが社会問題化していることについての所感をいだだけますか。

先に述べたとおりですが、改めて私の意見(解釈)としてまとめますと下記のようになります。

  • 従来のいじめの形が変化してきていると思います
  • これからもいじめの形は変化すると思います
  • 規制することでSNSを利用したいじめやトラブルは減るかもしれませんが、いじめやトラブルの総数は減らないと思います
  • 規制した方が良いのかどうかは分かりません
      (つまり、昔ながらの方法でいじめるのと、現代的な方法でいじめるのと、どっちがマシかは判断が付きません)