【質問#3】CX-4について

質問・悩み相談の回答です。

質問

わたくし、先代のアクセラスポーツに乗っているものです。購入後、結婚して子供が産まれ、やはりスライドドアのクルマを購入する必要に迫られています。このため次は2016年の3月までに出ると目されている魂動デザインのプレマシーを第一候補 としようと思っておりました。ところが職場の人から先日、中国で撮影されたとされるCX-4の画像を見ました。マツダによると、2016年3月までに5車種を投入するとのことでしたがこのままでは最後の車種はCX-4ということになりそうなのが残念でなりません。スライドドアの天井がそんなに高くなく、走りにもこだわった、燃費のいい安価なクルマを求めていた私のような層にとってはマツダを見限るべきかどうか、身の処しかたをご教示ください。

回答

お気持ち痛いほどよくわかります。

車好きな人が結婚して子供を育てるようになった時、誰しもが同じような状況に直面します。すなわち、嫁さんに「スライドドアの車がほしい」と言われる。実際、駐車場で子供を乗り降りさせるのにヒンジ式ドアはなかなかしんどい。ミニバンのような高重心で鈍重そうな車には乗りたくない。スライドドアを装備しながらも低い全高で運転していても「おっ、悪くないじゃん」と思える程度の楽しさがほしい…。そういうことですよね?わかります。痛いほどよくわかります。

日本で手に入る新車で、そのような性質を持った車はプレマシーしかありません。というか、グローバルでもそこまで数は多くないでしょう。以前、Mazda5が米国で販売終了になることに対してほとんど同じような理由を上げて残念がっているユーザーを海外サイトで多々見ました(北米向けMazda 5は6速MTの設定があるという理由もあります)。

にもかかわらず、おっしゃるとおり「2016年3月までの5車種」のうち最後の1車種がCX-4である(可能性が高い)というのは、やはりグローバルで見るとSUVが最も数が出るタイプだからという背景があるからでしょう。結局はマツダも「運転していて楽しい車を」などと言ってはいますが、まずは売上ありきということなのだと思います(運転して楽しい、ということを純粋に追求するならば、重心が高く、車重も重くなりがちなSUVは不利なはずです)。ただ、企業として存続していかなければそもそもクルマづくりができないわけですから、一方的にマツダの姿勢を責めるにもいきません。それに、プレマシータイプのロールーフ系ミニバンのカテゴリから各社撤退している事実を踏まえれば、マツダはまだ売っているだけマシとも言えます。

以上の現状を踏まえまして、私は残る道は3つ(実質的には2つ)しか無いと考えています。

  1. ロールーフミニバンで良い車がどこかのメーカーから発売されるのを待つ(マツダを見限る)
  2. 諦めてSUVを買う
  3. 現行プレマシーを買ってカスタムする

まず1.に関してですが、見限ったところでその他のメーカーからもプレマシーのような少なくとも少なくともタイプの車は今後も発売される可能性が非常に低いという事があげられます。ですので、今車を買う必要がある場合にはこの選択肢は実質的には選べないと思います。(もっとも、プレマシータイプのロールーフミニバン以外の車種まで検討に含めるのであればその限りではないですが)

ちなみに、マツダを見限るという点に関して私個人の考えを述べさせていただくと、そもそも我々消費者は競合他社の商品を見比べて良い商品を買うチャンスが常に与えられているのでそれは十分に行使すべきと思います。もっと踏み込むと、最近のマツダは「安い割に良い車」から明らかに「ブランドの確立」へ方向をシフトしていますから、その点では見限る(マツダというメーカーの商品はコストパフォーマンスが悪い傾向があるので避ける)という考えも合理的であると思います。(私は最近、「安い割に良い車」を作るのは、今はスズキではないかと思ってきたところです)

2.に関しては私がとった方法です。結局のところ、SUVは売れている車なので各社良い商品を揃えて他社に対抗しようとしています。なので、必然的に優れた商品が集まってきます。マツダに関して言えば、CX-5はフラグシップであるアテンザと同等の装備が付く上に値段はずっと安いのでSUVであることすら受け入れてしまえば(つまり、3列シートやスライドドアを諦めてしまえば)良い選択肢になります。

ただし、そうは言っても私自身3.の選択肢も今考えるとアリだったかな…と思うところがあります。プレマシーに無くてCX-3/4/5/9にあるのはADAS装備と鼓動デザインとSKYACTIV-SHASISの3点のみです。ただし、プレマシーのシャシーや足回りは「良い乗り心地」と言われる車種を徹底的にベンチマークしてセッティングを重ねた結果出来上がったものと聞いておりますので、フルSKYACTIVで無いからと言って実質的に劣る点は無いと思います。外観に関しては、思い切って外装をフルカスタムしてぱっと見でプレマシーとわからないくらいにカスタムしてしまえば満足できる車になる…かもしれません。ですので、ADASさえ諦めればそこで理想の車になると言えなくも無いかな、と私は思います。

そして逆にCX-3/4/5/9に比べてプレマシーが持っているアドバンテージというのもあります。市販の2DINナビが装着できるということです。マツダコネクトはやはりどう好意的に解釈しても戦略的な失敗であることは間違いなく、どうにもしがたいデバイスだと思います。この点で、私は未だにプレマシーに心残りがあったりします。

以上を完結にまとめると、要求性能すべてを満たす車が無いわけですから、なにかを諦めるしか無いと思います。デザインを諦めるか、コストパフォーマンスを諦めるか、スライドドアを諦めるか、ロールーフであることを諦めるか…。そして、その諦めても良いものを少なくとも一つ絞り込んだら、次の選択肢が浮かび上がってくるのではないでしょうか。