UK向けCX-3にはガソリン車の設定がある

CX-3 120ps & 150ps ガソリンモデルが海外(少なくともUK&アメリカ)では販売されているそうです。

Mazda's new small SUV's a real winner

Mazda CX-3 (2015) review

まあそうなんだろうと思っていましたが、やっぱりそうでした。私はCX-3は値段が高い、ディーゼルしかない、というあたりでそこまで興味があったわけでもなく、ウォッチしていませんでしたが、久しぶりに調べたらやっぱ海外だとガソリンあるのか。というのが分かりました。

UK向けだと120PSガソリン、 150PSガソリン、 105psディーゼルで£17,595~£24,695。240万円~340万円くらいでしょうか。輸送コストが掛かるのは分かりますが、それでも中々強気な値段設定ですね。まあ、CX-3に限らず他もUK向けは高いです。MX-5の評判が良いようなので強気なんでしょうか。

で。ディーゼル車をラインナップにそろえることはそれなりに意義があると思います。まずディーゼルエンジンはCO2排出の少ないエンジンですし(何度も書いているように二酸化炭素が温暖化に大きく寄与するという論は疑問ではありますが)、燃費も良いですし、軽油は安いですし(ランニングコストで車体価格差分をペイすることは難しいですが)、日本で精製された軽油は余っていて逆に輸出されたりしていますから、この資源を有効活用することはエネルギーセキュリティ的にも理にかなっています。また低速走行時からトルクがあるというのはストップ&ゴーが多い道路では運転を楽にしてくれます。

このようにメリットが多数ある一方で、ディーゼルエンジンはマツダの掲げる「人馬一体感」とは逆を行っているのではという気がしないでもありません。人馬一体感、運転していて楽しいと感じるためには操作のリニアリティ、つまり、運転者が予期した通りの操作量に対する応答が得られることが最重要だと思いますが、ディーゼルエンジンの特性はガソリンエンジンのそれと比べてトルクが急激に立ち上がり、回転数が上がっていってもトルクはそこまで上がらないという感じです。

ディーゼルエンジンが「スポーティ」だという書き方をしているレビューや記事はいくつかありますが、それは低速からトルクを感じることができることでドライバーが加速感を味わう事が出来る(実際に直線タイムアタックで早いかどうかは別)という点において、スポーティであると確かに言えると思います。

言葉の定義は難しいところではありますが、特に車を語るときは「スポーティ」とは「スポーツカー風である」という文脈で使われることが多い気がします。つまりスポーツカーではないが、スポーツカーの雰囲気がある、という特性を指した言葉であると私は認識しています。なので「加速感」を持ってしてスポーティであるというのはその通りなのですが、「スポーツカー」としての特性を備えているわけではない、つまりリニアな特性ではないということです。

マツダは「人馬一体」「意のままに操ることが出来る」を掲げた車づくりをしていますが、ならばCX-3においてガソリンのラインナップを作るべきだったのではないでしょうか。もちろんディーゼルが悪いわけではないです。ディーゼルはあって良いと思います。しかしガソリンも同じように選べるべきだと思います。
そしてその「なぜ」の答えはおそらくブランドイメージの向上でしょう。

マツダCX-3がディーゼルだけを選んだ理由:岡崎五朗の眼

CX-3の価格を見ると、マツダはジュークをライバルとは見ていないように思える。(中略)

これが何を意味するのかといえば、「価格勝負、台数勝負はもうしない」という、マツダの宣言にほかならない。無理して安く作って台数をさばくよりも、自社製品の魅力を理解してくれる少数の人に、適正な価格で買ってもらう。これが、2012年2月にデビューした「CX-5」以降、マツダが選択した新しいビジネスモデルだ。(中略)

薄利多売からの脱却…。CX-3にディーゼルエンジンしか搭載されていない理由は、そこにある。

ディーゼル車ならばマツダ。マツダは他社ができないことをやっている。そういう点でアピールし、ブランドイメージを向上させたいという思惑があるのでしょう。幸い、市場でのディーゼル車の評価は高いです。その評価が高いエンジンを国内乗用車市場かつ国内メーカーではマツダがほぼ独占していると言ってよい状況ですから、マーケティング的にはここで攻めたくなるのは当然でしょう。

ただ、人馬一体を追求するならば、やはりCX-3もしくはデミオのどちらかに1.5Lガソリンモデルは残しておいてもらいたかったな、という気持ちはあります。デミオは2015年秋に1.5Lガソリンモデルが出るらしいですが、なんか凝った外装を用意したりしていて、どうも利幅を大きくとるようなモデルであるように思います。なんかこれじゃない感が…。やはり先代デミオのSportにあたるグレードは残しておいて欲しかったなあと思う次第です。

いつかの記事でも書きましたが、たとえばこのままデミオが高級路線へと傾倒していって、その一方でマツダプラットフォームを流用した車がトヨタから安めの値段で出たら私はメーカーにこだわりはそれほどないのでトヨタ車を選びますね。