業務系システム開発で食っていくことが出来る理由

ちょっと思ったこと。

最近、某展示会に行って工程管理システムとか原価管理システムとか作業手順管理/最適化のためのソリューションとかガントチャートツールとかTODOリストとか、そういったものを見てきたのだけど正直なところ「これでパッケージ製品になるんだ…」という出来(私から見て)であるものも結構あった。

UIが究極的に使いづらくてかつダサかったり、今時VB6で作っていてユーザー側での機能カスタマイズもほとんどできないような製品だったり。私も業務系システム開発は一応やってるので、「お客さんからこういう要望とかこういう要望って出るでしょ。その時どうするんですか」と聞くと、みんな「カスタマイズします」と言う。

つまり、パッケージ製品として出来合いのものを売るという体だけどそれで満足する顧客はほとんどおらず、結局はパッケージをベースとしてカスタマイズの名の物にそれぞれの顧客にフィットした製品を再設計しなければならないのである。

…ということは、SIerあたりならば半ば常識とも言える事実であると思うが、私はこの前提がそもそもおかしいと思う。私は、たとえばシーメンスとかGEとかIBMあたりが作ってる優秀な汎用製品を一つ買えばそれですべて事足りるような会社が殆どだと思うのだ。本当に、何か特殊な経営手法を使用していて、汎用製品では対応できないなどというケースはごく少数だと思うのだ。

だからその業界(通販、物流、製造など)に特化した1~2個の優秀な汎用製品によってその他の製品は駆逐されると予想するのだが、現実はそうでなく、みんなそれぞれカスタマイズした製品を使う。お抱えのベンダーに頼んでカスタマイズを依頼したり、インデントで発注したりする。その過程で数多のプロジェクトが失敗し、ウンコみたいなコードの山だけが残るケースもたくさんある。私はそういうリスクを背負うよりはその業界で定評のある汎用製品を使い、自社の経営や仕事の仕方をそれにフィットしたほうがリスクが少ないし、業界標準のやり方からの乖離も少なくて済むので良いと思う。しかしそう考える経営者・管理者は少ない。なぜか。

結局、皆「うちの会社のやり方を変えたくない」と思っているのだ。

その理由は様々だろう。今さら変えられない、対応できるスキルが従業員に無い、うちの経営手法は他とは違う特殊なものだから汎用品ではダメ、海外製品は日本特有の事情を考慮してないからダメ、今使っているXXXというシステムがYYYYになるからダメ・・・・など。要するに考えるのが面倒なのである。

その結果、同業でも会社ごとに「文化」なる、存在意義が分からない、もしくは、一般的な定義とほとんど同じなのになぜか違う独自のものとして扱われているルール、手順、用語などの圏(もしくは相と言うべきか)が構成され、その圏(相)ごとにフィットしたシステムが無いとアカン、とか言い出す人のためにそういう物を作り、こんどはそれを合成するためにまた多大な労力を使うのである。会社ならまだいいがほとんど同じような業務をする部署間でもこれが異なるということはままある。これでは情報の一元管理など不可能である。非合理的であると思う。

非合理的であるが、その非合理的さ故私は飯を食っていけるわけで、私は「御社にフィットしたシステムをご提案いたします」とニコニコ顔で言ってるくせに上記のようなことを考えているのだからまー、不誠実と言うかなんというか。

私は将来独自サービスを立ち上げて金を稼ぎたいとか思っているのだけど、コンシューマ相手よりBtoBの方がおいしいかもと最近は思ってきた。今の職場で得るものはあんまりないと思っていたが、最近は顧客の現場作業を見て提案をするとかいうこともやらせてもらってるので、中々良いかも知らん、とも思ってきている。