私がレヴォーグを買わなかった理由

以下記事を読んで思ったこと。

スバル「レヴォーグ」(2015年 年次改良)

私はレヴォーグの購入を検討していましたが、結局買いませんでした。理由はいくつかありますが、上記記事中にも同じ点が記載されていましたので、やっぱり私だけでなくそう思う人はいるのだな、と思ったので引用して紹介したいと思います。

アクセルが敏感すぎる

レヴォーグは発進し始めるときのアクセル操作が難しかった印象があります。少し踏んだだけでぐいぐい加速していきます。この、「少し踏んだだけでぐいぐい加速していく」感をもってして「この車は速い」と述べる人は多いです。速いの定義が何なのかは微妙なところですが、私が考える理想的な状態というのは、操作量(踏込量)に対して応答がリニアであることに加えて、最大まで踏み込んだ時のパワーが十分であることだと思います。しかしこのようなセッティングは「少し踏んだだけでぐいぐい加速していく」感とはかけ離れているため、結果として「この車は遅い」という評価になりがちです。

最近の車のアクセルの踏込量とエンジン負荷、スロットル開度などはリニアに対応しているわけではないので、「少し踏んだだけでぐいぐい加速していく」ことと「速い」ことには関連性が無いと思うのですが、人間は感覚的に「少し踏んでこれほどの加速があるんだからべた踏みしたらもっと速いだろう」と思ってしまいます。かつ、人間の速度に関する感覚も、音の大きさを聞き取るのと同じでどうも対数的であるように私は考えています。そのあたりからアクセルの踏込量に対してガバっと出力を増大させるかのようなセッティングをしておけばユーザーは「速い」と錯覚してくれるため、そのようなセッティングにしている車は多いような気がします。

レヴォーグがそのようなセッティングをしているかどうかは分かりませんが、いずれにせよ理想的な状態はリニアな応答だと思いますし、その状態とレヴォーグのアクセルは異なっているとまでは言って良いかと思っています。以下、記事の引用です。

しながら、走りの質という意味では独特のフィーリングが気にかかり、正直なところ手を焼いた。具体的には、ターボチャージャーによる過給効果が発進加速時、とくに車速0~35km/h程度までに限って強すぎると感じられるのだ。アイドリングストップ状態からのエンジン始動はじつに素早く、アクセルペダルをジワッと踏み込んだ際に伝達されるショックも少ない。しかし、発進動作が落ち着いた10km/hあたりからさらなる加速を行うためにアクセルペダルの踏み込み量を10~15㎜程度深くしていくと、必要以上の(≒ドライバーの予測を上回る)加速度を体感することが多く、結果として踏み込んだ右足の力を緩めながら、自分が意図する加速度に近づくようにコントロールする必要があった。

これは、ドライバーのアクセル開度に応じたCVTレシオの選択にはじまり、そのCVTによる信号を受けて行われる燃料噴射や過給圧コントロールといったミリ秒単位で行われる各段階での微妙な時間差が、結果として二次曲線グラフ的な加速特性を生み出すことで起こる現象だ。

私もまさに同じような印象で、試乗した時は意図した以上の加速になってしまったためにアクセルを緩めるような操作を何度もしてしまいました。嫁さんが運転しても同様でした。

ただ、制御の時間差が蓄積して二次曲線的な特性となるという説明はちょっと個人的に疑問です。もちろんシステムが幾重にも重なっているので応答の遅れというのはあるでしょうが、それを加味したうえでなるべくリニアな応答になるように制御をかけることはやってやれないことは無いと思います。簡単ではないかもしれませんが不可能でもないと思います。言い換えれば、そこを突き詰めきれていないあたり、やはり応答のリニアリティより少し踏んだだけでの加速を強調したいのでは?という気がしてしまいます。

もちろん慣れの問題と言えばそれまででしょう。別にアクセル応答がリニアでないからと言って運転するのがすごく困るわけではないです。しかしスポーティであることを売りにした車なのですから、そこいらにも配慮してほしかったと思います。最も、これもメーカー側としてはリニアにしたかったけれどそれだとモッサリ感が出るのでやむなくこのようなセッティングにした、という事かもしれませんが…。

ハンドリングと足回りがスポーティすぎる

ハンドリングはかなりクイックでオーバーステア気味なセッティングであるように思えました。トルクベクタリングしているからなのか、とにかくぐいぐい曲がっていくような印象を受けます。試乗したのは1.6GT-Sでビルシュタインが入っていましたが、これも運転している時はとても良く、不快なロールも無く、スポーツカーを運転しているかのような感覚を受けました。

運転していた時はそれが非常に面白く、こいつは凄い車だと思ったのですが、後ろに座ってげんなりしました。サスは固すぎ、ハンドルはクイックすぎで後ろに乗っていると正直酔います。

ただ世間的にはビルシュタインサスも評判が良いようで、私が気にしすぎなだけなのかとも思いましたが、これも記事中で言及がありました。

“スポーツカーとワゴンのクロスオーバー”というレヴォーグの成り立ちからすれば、現状のセッティングはそのものズバリだ。しかし、日本を走るステーションワゴンとして使いこなすには、さらなるしなやかさを身につけてほしいと願うのは行き過ぎか……。筆者は20年近いステーションワゴンオーナー(実家では先代アウトバック EyeSight2.0を使用中)でもあるが、振り返ってみればいずれのモデルもロングランで身体的・精神的疲労度が少なく、しなやかな乗り味を持ち合わせていることが特徴だった。

もっとも、このあたりは好みがはっきりと出る部分であることは分かっている。しかし、初代のBF型からBR型に至るまでレガシィ ツーリングワゴンは自然吸気とターボエンジンで足まわりをはじめ乗り味を明確に分類したことで販売台数を伸ばした実績があるわけで、レヴォーグでもこうした棲み分けを考えてみるのはいかがなものか?

私もまったく同じ思いで、異論はありません。

以降は記事中にはないですが私がその他思ったことです。

高い

見積もりを取ってもらったら1.6GTグレードで300万を普通に超えます。レヴォーグはインプレッサがベースとなっていると聞きますが、インプレッサと比較した場合に明確な優位点であるのはワゴンであることによる荷室容積の拡大であると思っています。ちょっと大げさに言えば、それ「だけ」が優位点であると認識しています。それでこの価格差であるというのはちょっと受け入れがたいです。

後席が狭い

私は家族が増えるのでもっと大きな車が欲しい、という理由で車種の検討を始めました。レヴォーグの後部座席はプリウスと同じかそれよりも若干狭いような印象を受けます。荷室容積は圧倒的に広いですが、その余裕をもう少し乗員スペースに振っても良かったのでは…と思います。コンパクトカーではなくてワゴンなのですから。

ただ、広さが全てだとも思っていません。むしろ乗車スペースが広いという事はあまり重視しておらず、車に乗っている間座席で手を振り回して動き回るわけではないのですから乗車スペースが大きいことは開放感があるという以上の意味はあまり無いとすら思っています。それでもあえて狭いのが不満に当たるのは、それまで乗っていたプリウスと比較したときに、車が大きくなったのに車内は狭いと言う違和感があったのと、後席の乗り心地の悪さから、せめてもう少し広かったらという思いがあったことあたりが理由です。

まとめ

改めて思い返すと、レヴォーグはなんだか中途半端な感があります。思いのまま操るという観点でのスポーティーさを追求するならば車重やサイズ的にインプレッサスポーツの方に軍配が上がります。ツーリングワゴンとしての快適性や上質な乗り心地という点は正直レヴォーグは弱いと思います。悪くはないと思いますが、やはり300万程度かけてもこれかと思ってしまいます。

やはり今回紹介した西村氏の記事にあったとおり、1.6GTはもっと快適性を追求し、2.0GTはハイパワーでよりスポーティという形で住み分けをした方が良かったのではないでしょうか。

ちなみに、今回のマイナーチェンジでミリ波レーダーを搭載して後方警戒支援機能が付いたほか、オートハイビームやサイドビューモニターが付いたそうです。確かにEyeSightは性能の面では非常に優秀ですが、機能的な面では後発の他社ADASシステムに後れを取っていた感があります。ただ、これが付いたからといって上記で挙げたような不満点がまるきり解消されるかというとそういう訳ではないので、私が検討していた時点でADASが強化されていたとしてもレヴォーグは選ばなかったと思います。