サーフェイススキマーは無駄じゃないか

最近、熱帯魚をまた飼い始めてから思ったのですが、アクアリウム用品もカー用品と同様、効果が非常に疑わしいものが多いような気がしています。一つは、ペルチェ式の熱帯魚用クーラーでしょう。これは無駄だとまでは言えませんが、限りなく購入の動機は小さい製品のように思えます。

そしてもう一つがサーフェーススキマー(以下スキマーと呼称)です。水面にできたいわゆる油膜を除去するための製品ですね。色々なメーカーから製品が出ていますが、

  1. 内部に専用のフィルタとポンプを持ち、水面の水を吸い取ってフィルターで濾しとるような製品
  2. 外部式フィルタの排水パイプに接続し、水面の水を一緒に吸い込むタイプの製品

の二つに大別できる気がします。

そもそも油膜とは何か

油ではなく藍藻類であるという説があります。そのほか、タンパク質成分、脂肪分による油膜、もしくはバクテリアという説もあります。おそらく複数の現象をいっしょくたに「油膜」と呼んでいているが実際には別々の現象であるというのが正確なところではないかと思っています。ある水槽で発生した油膜が何であるかは、顕微鏡で見ればある程度判定できそうです。

いずれにしろ、どんな原因であれ除去したほうが良いものであるという事は共通していると思います。藍藻類であれば凝縮した栄養塩を水槽外に出すことと同義ですし、タンパク質や脂肪分であればそもそも栄養塩になる前の段階で除去できてしまいます。熱帯魚の飼育や水槽の維持という観点では、油膜の原因を突き止めることはあまり重要でなく、重要なのはそれをいかにして除去するかという点であると思います。

油膜の除去方法

私はペットボトルなど口の小さい容器を水に沈めて水面の水をすくい取っていますが、結論から言えばこの方法が最も良いのではと感じています。口を水面から少しだけ沈めて水面付近の水だけを内部に落としていくような感じですね。

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写真の黄色のポリタンクのような物体は、子供が遊んでいるダイソーで買ったシャボン玉液の容器です。口が小さくて容量がある程度あるボトルであれば瓶でも缶でもペットボトルでもなんでもいいと思います。

最初はスポイトで除去していましたが、時間が掛かるので最近はこのボトル方式です。スポイトだと最小限の水しか吸い取らないと言うメリットはありますが、いかんせん面倒です。

サーフェイススキマーで取る手法は、せっかく水面に凝集している「除去すべき成分」を拡散してしまっているという点でよろしくないと私は考えます。もちろんフィルターで濾しとってはいますが、油膜の正体が何であろうとそのすべてを取り去っているわけではないなずです。しかしペットボトルを沈めてすくいとる方法ではほとんど水をかきまぜないため油膜成分が分散せず、スキマーで濾しとる方法と比較すれば少なくとも同等の効果があると考えています。

ペットボトルによる原始的な除去方法とスキマーが異なるのは、スキマーは継続的に油膜成分を濾しとることができるという点でしょう。ペットボトルによる方法では、表面の油膜成分の濃度が薄くなっていくほど、より多くの水を除去しなければ油膜成分を回収できません。水槽の水量は決まっているので、物理的に何度も水槽外に水を排出することには限界があります。その点、スキマーは水を循環させているだけなのでそのような制約はありません。

しかしながらスキマーを数日といった単位で運転し続けることには問題があります。なぜならば、そのような行為は油膜成分をスキマーのフィルタ(もしくは外部濾過装置のフィルタ)に凝集させているだけで除去できていないからです。たとえば油膜成分がタンパク質であったならば、それが分解されてアンモニアを発生させ、最終的に栄養塩類になり、コケやさらなる油膜の原因となるでしょう。見かけ上綺麗になるだけとも言えます。

ですから、スキマーをもし利用するならば、油膜がある程度きれいになるまでの使用にとどめておき、綺麗になったらスキマーのフィルタなり外部濾過装置のフィルタなりから油膜成分を除去しなければなりません。前者は比較的簡単ですが、後者は生物濾過の兼ね合いもあるので難しいでしょう。(ですから、外部濾過の排水パイプに結合するタイプのスキマーは使い方が難しいと思っています)

というか、前者でもめんどうですよね?スキマーを吸盤でくっつけて、電源ケーブルを差し込み、綺麗になるたび外すのですよ?面倒ですよね?だったらペットボトルである程度吸い取った方が楽じゃないですか(場合によっては水を足す必要もありますが)?コストもかからないですよね?というのが私の主張です。

まとめ

 

  • 油膜は除去したほうが良い
  • 油膜を放っておくと栄養塩に分解されてコケやさらなる油膜を生む原因となる
  • サーフェイススキマーは水面が綺麗になるまでの短期間の運用を繰り返す使い方が良い
  • 外部濾過と結合させるタイプのサーフェイススキマーは油膜を水槽外に除去することが難しい
  • 以上を考慮した時に最も低コストで運用も楽なのは物理的に除去する方法

って感じです。ただ、油膜成分が「除去したほうが良い」「ほうっておくと栄養塩に分解される」という二つの前提に立っているので、もしここが間違っていたらスキマーのほうが良いパターンもあるでしょう。まあ、多分間違ってないと思いますが。

また、厳密に言えば水槽内の水草の量などが急激に増加した場合には、スキマーで分解された栄養塩が肥料となって水槽環境に良い影響を及ぼすと言うこともあり得なくはないですが、一般的には水槽は富栄養化しがちなのでまれなケースでしょう。