新型ステップワゴンのスペックを調べてみた

ずいぶん時間が経ってしまいましたが、新型ステップワゴンの詳細なスペックが発表されましたので詳しく見ていきます。

パワートレーン

パワートレーンは1.5Lダウンサイジングターボとなりました。最高出力は150ps。車重は最軽量のB (FF)グレードで1630kg。パワーウェイトレシオは10.9kg/psとなります。同じくダウンサイジングターボで3列シートなGolf touranは140ps、1580kgで11.3kg/psとなります。パワーが不足ということは無いでしょう。最大トルクは1600-5000rpmとなっていますので(誇張してるだろうけど)、ちょっと踏んだだけで十分な加速が得られるという感覚を得られるのではないでしょうか。変速機やスロットルのセッティングにもよりますが。

変速機

CVTです。せっかくホンダにはDCT採用車種もあるのでDCTが良かったな…と思うのが正直なところですが、ホンダのi-DCDに搭載されるDCTは動力&回生ブレーキ用モーターと組み合わせることが前提な構造をしていますので、おいそれと採用できるようなものでもないでしょう。

昔のCVTは最良な回転数を使い切るために低速走行時からエンジン回転数を上げるような制御をしているものが多かったです。ただ、これが「エンジンが回ってるのにちっとも速度がついてこない」「滑ってる感じがする(実際にVベルト式プーリーのように滑るわけではない)」というユーザーの不評を買う結果となり、最近ではCVTでもある程度は走行速度と回転数が同調するような制御をしています。

この結果違和感は少なくなったのですが、CVTのメリットであった「エンジンをなるべく効率的な回転数で回すことができる」という特性も犠牲になっています。

さらに、ダウンサイジングターボとCVTという組み合わせについてもいささか疑問に思う点があります。CVTは変速比が小さくなるほどプーリーを締め付ける圧力が必要になるため効率は低下していきます。以下はLuk社の資料です。

image from LuK CVT Technology – Efficiency, Comfort, Dynamics

ギア比が小さくなるほど効率が低下しているのが分かります。これがCVTは高速走行時の燃費が弱点であると呼ばれるゆえんです。

さらに、ダウンサイジングターボの組み合わせでは低速走行時まで燃費が悪化してしまうのではと私は思っています。何故ならば、ダウンサイジングターボでは低速回転域から最大トルクを発揮するので、それを押さえつけるためにCVTのプーリーにかかる油圧もより大きな力が必要となるはずと考えているからです。

もしこの考えが正しければ高速域でも低速域でもCVTのロスが増え、燃費は伸びないはずです。JC08燃費は15.4km/L(4WD)から17km/L。スペック上は優れているように見えますが、実際に特定の条件で走行させたときにこの程度伸びるのでしょうか。それは各種レビューなどを待ってみましょう。

ちなみに、また同じようなスペックの車であるGolf touranはJC08燃費が15.0km/L。実際に走らせると20km/Lを超える燃費をたたき出すこともよくあると聞きます。ステップワゴンはここまでは伸びないと私は予想しています。touranはハイオク指定(96RON指定)でステップワゴンはレギュラーというのもありますが…。

あと、同じことはレヴォーグにも言えますね。

サイズ、小回り

全長x全幅は4,690mm、1,695mmです。最小回転半径は5.4mとかなり小さいです。5ナンバーサイズで最小回転半径5.4mというスペックはコンパクトカーに似ているので運転はかなりし易いと思われる…かもしれません。ただ、5ナンバーサイズのミニバンではどの車種もそうなのですが全長の長さを忘れがちです。いくら5ナンバーサイズといえども4690mmの長さではコンパクトカーのような小回りが効くわけではありません。

具体的な走行シーンをイメージすると、狭い道路でのすれ違いなどでは5ナンバーサイズの小さい横幅のお陰で苦労は少ないでしょう。ただ、狭い駐車場などで車を回すのに十分なスペースを取れないところでは何度も切り返しが必要になるはずです。

ADAS

ADAS装備としては赤外線レーザーと単眼カメラを利用した衝突回避軽減ブレーキ、車線維持支援、車線逸脱警報、誤発進抑制、先行車発進、標識認識などひと通りの機能が揃っています。欲を言えばクロストラフィック警告やレーンチェンジ時の後方警告機能やクリアランスソナーなどもあればよかったのですが、まあコストが掛かりますからしょうがないでしょう。クリアランスソナーはオプションでも追加できるでしょうし。

そして当初記載が無かったので分からなかったのですが、どうも速度追従オートクルーズがあるようですね。これはよく長距離運転をする人に取っては非常にありがたい機能です。普及価格帯のミニバンでこれが付いたのは初ではないでしょうか?

まとめ

色々否定的なことも書きましたが、総じて中々良いのではという気がします。特にADAS装備が非常に充実しているのは競合車種に対する大きなアドバンテージになるでしょう。あとはCVTさえ何とかしてくれれば…と思います。