日本カーオブザイヤーについて

デミオが受賞しましたね。

私は車のなんとか賞というイベントには正直あんまり興味がありません。日本カーオブザイヤーの目的として、

市販を前提として日本国内で発表される乗用車の中から、年間を通じて最も優秀なクルマを選定し、そのクルマに日本カー・オブ・ザ・イヤーのタイトルを与え、その開発・製造事業者を称えることにより、一層の性能・品質・安全の向上を促すと共に業界発展と地球環境保護、交通安全に寄与する。

ということが書いてありますから、つまりはこの賞はメーカーに対して「お前もっと頑張れよ」とか、「ここは褒めてやるわ」とかいうメッセージを伝えたいという目的であるということです。なので、消費者が車を選ぶときの参考にあまりならないということですね。消費者に向けてなにかメッセージを送るという意図は殆どないのだと思います。開発製造事業者を称え、発展を促すという過程においては、名誉ある賞でないと意味がないですから、その名誉ある賞としての地位を確立する間で間接的に消費者がかかわるとは思います。でも主ではない。私は消費者ですが消費者にはあんまり関係ない事ですので興味がないです。

実際、売れに売れまくっているノア/VOXYに対する得点がたった9点かそこらで、まだいくつ売れるか分からないデミオの得点が423点だったり、普通の庶民は絶対買わないベンツCクラスセダンが404点とかいうあたりから考えても、いかに一般庶民の感覚から遊離している結果であるという事が良くわかるでしょう。

私に言わせればモータージャーナリストとかいう類の人間はおしなべて椅子にふんぞり返り、「まあ君たちには庶民的な車がお似合いと言えるのかもしれないね」もしくは「まあ君たちには僕らの評価する車の良さはあまり分からないかもしれないね」などと上から目線で喋っているだけだと思う。全部の車がCクラスを目指して作られたら困るでしょう。デミオクラスの車がみんな200万オーバーだったら困るでしょう。

高くて良い車を見つけるのだったらはっきり言って誰でもできるのであって、安くて良い車を評価するというのも車の未来に関しては大切なことではないでしょうか?でもそういう観点は軽視されている気がします。高くて良い車ですよ、って言ったってんなもんわかっとるわ、ドアホ、ポンコツ。軽トラはサンバーじゃ。ディーゼルはジェミニじゃ。マーチスーパーターボぶつけんぞ!って言いたくなってくる。

私は消費者にとってうれしいランキングがあっても良いと思うのですがどうですかね。

たとえば「農作業にはこれだ!デフロックして田んぼを駆け抜けろ!絶対故障しない軽トラランキング!」とか、「コストを極限まで切り詰めろ!最も経済的な車はこれだ!」とか、「荷物は載せれるだけ載せろ!とにかく載せろ!ビール10ケース積め!むしろ車で暮らせ!車内が俺の宇宙(コスモ)だ!デカい車ランキング!」とか、「直線だったら誰にも負けない!俺に法定速度の4文字は無い!直線番長最高速&加速勝負!」とか、「可愛いがすべて!可愛くない車には乗りたくない!可愛くて勝手に駐車してくれる車が良い!スピリチュアルナチュラル系女子力が高い森ガール系ランキング!早く結婚したい!」とか、「馬力がすべてだ!スペックがすべてだ!しかし俺らには金が無い!安くて速い車ランキング!次元はps/kg・JPYだっ!パワーウェイトコストレシオ!!車界の吉野家は俺たちが決める!!」とか、「痔とヘルニアに耐えながら戦う営業戦士(ビズウォーリア)の友はこれだ!ケツと腰に優しい車ランキング!実用性がすべてだ!コンビニで昼寝しろ!」とか、「雪国最強はこれだ!峠を夏のように走り抜けろ!秋田と宮城を繋ぐ国道108号の豪雪マスターは俺だ!積雪5mでも鬼首峠を走り抜けろ!鳴子温泉郷で一泊しろ!」とか、こんなもん何でも作れますよ。なぜやらないんですか?

また、審査員のほとんどが車雑誌などのライターというのも良くないと思いますね。車はみんなのための車であって評論家の車ではありません。

審査員には、焼き鳥屋のおばちゃん、ヤクザ、足立区の塗装工、デスマーチ明けのプログラマー、ペーパードライバー歴6年の看護士、大正生まれで膝が痛いおばあちゃん、3歳児、家出少女、原子力発電所運転員、ひよこの雄雌鑑別師、ミッキーマウスの中の人など多様な人物を審査員に迎えて意見を聞いたほうが面白いし、ためになると思います。なぜか。彼らはみんな車に乗るからです。いろんな見方をしてみるのも面白いのではないでしょうか。

勘違いしてほしくないのは、別に私は日本カーオブザイヤーを否定しているわけではありません。評論家が上から目線で押しつけがましい意見を垂れ流しているのも、まあ、それはそれで良いと思います。けれども消費者目線の庶民的なランキングがあっても良いでしょう。いや、あるべきです。という主張であります。

少なくとも私はそういう雑誌があったら絶対買いますよ。10冊買いますよ。出版社の皆さん、いかがでしょうか?こういう企画をするときはぜひとも私も読んでくださいね。(PAT.pending)