一条の家は匂いがこもるか

また当ブログを見てくれたひとからネタ提供があったので書いてみます。

ご質問の内容は、

「一条の家でサンマの匂いとか消えるのでしょうか?」

ということでした。

ちなみに私はサンマが嫌いです。サンマというか魚介類のほとんどが嫌いです。特に甲殻類が嫌いで、カニとか最悪です。よくあんなエイリアンみたいなものを食えますね。でも貝類は結構好きなのですが、その話をすると「カニもグロいけど貝も相当にグロいぜ」という反論を良く受けます。私としては大きさが全然違うので貝はセーフなのですが。

嫁さんは逆に魚が好きなので、魚を調理することはまああります。うちでサンマを焼いたことは無い…と思っていたのですが、良く考えたらありました。でもあんまり臭いがでないやつでしたね。開きを焼くと臭いがでるのでしょうか?嫌いなのでよく分かりません。あ、あと、魚を食べるのはあんまり好きじゃないのですが、熱帯魚を飼うのは好きです。

話がいつまでたっても先に進まないので私の嗜好についての話題は打ち切ります。

焼き肉の匂い

で、臭いの出る調理…ということで思い返してみると、焼き肉ならば何度かやったことがあります。換気扇をつけながらやりましたが、臭いがこもり易いとか、残るとかという印象は特にありませんでした。むしろ逆に、今までに住んでいた家と比較してすぐに臭いが消えるような印象を受けます。

記憶をたどって唯一思い当るのは、1Fで焼き肉をやってから1時間後くらいに2Fに行ったときに「焼き肉くせえ」と思ったことは2回くらいある気がします。それはおそらく、ロスガードの屋内吸気口が2Fの天井に設置しているから、徐々に徐々に匂いが2Fに移動した結果ということなのでしょう。

計画換気は普通は、1.5回/hの換気回数です(R-2000が元と思われる)。ロスガードが何回かは失念してしまいましたが、おそらく同じでしょう。ならば、1時間後くらいなら臭いは残っている可能性は十分に考えられます。1.5回/hの換気回数であるかぎり、第何種の換気方法であっても1時間後くらいは臭いが残って当然だとは予想できます。

ただし例外あり

しかしながら、計画換気が働いているのは一条の場合は居室のみです。玄関やウォークインクローゼットではロスガードの排気口が設置されません。また、トイレと風呂は通常の換気扇がついているのみで、差圧で開く吸気口が別のどこかに一つついているだけです。

なので、こういう場所は場合によっては臭いがこもります。トイレや風呂は換気扇を回せば換気できるのでまだ良いですが、うちの場合は玄関はダメですね。ここは臭いがこもり易いです。具体的には、うちの場合玄関横に小さい収納があり、ここに蚊取り線香を保管しているのですが、こいつの匂いが収納の扉の隙間を超えて結構ただよってきます。

が、そもそも蚊取り線香にフタをせず置いているということが間違いですね。

一条の家は臭いがこもる?

と、いうわけで一条のi-smartの家における臭いの残りやすさ、こもりやすさというのは上記に書いた通りです。基本的には気になったこともなければ困った事もありません。それでも、ネットを検索してみると「一条の家は臭いがこもりやすいのではないか(こもるに違いない)」という記述が多いですね。

その理由としては以下の三点が上げられていることが多いような気がします。

  • 高気密である
  • 吸排気口が同じ
  • 全熱交換である

一点目、高気密であるから空気の流れが悪く、だから臭いがこもりやすいはずだ。という論ですね。これはまず間違いであると断言できます。

家を高気密に設計するのは、空気をなるべく換気させないための方策ではありません。換気を計画的に、最適な換気量(1.5回/h)で部屋の隅々までよどみなく換気したいからです。気密が低い家だと、空気の流入量や経路を制御できないから高気密にするという理由があるのです。ですから、計画換気が上手く行っている限りは、高気密であることを原因として臭いがこもるということは無いです。

二番目に、ロスガードの屋外吸排気口が同一の位置にあるという点ですね。同一の位置にあるから、屋内の排気をまたすぐに吸気してしまうのではないか、つまり換気になっていないのではないかという主張です。これは確かにその通りで、私の記憶が間違っていなければ、たとえばカナダ政府が提唱するR2000住宅では、第一種換気では別々の位置に吸排気口を付けるのが望ましい(shall be だったかも?)と書いてあったはずです。もっと言えば、屋内排気口もトイレや風呂といった不潔な場所から常に排気されることが望ましいと書いていたはずです。この二点はいずれも科学的に間違っていないはずです。

なぜ一条のロスガードがそのようになっていないのか分からないのですが、おそらく理由の一つは施工性を向上させるためなのだと思っています。そしてもう一つの理由は三番目と関連します。

三番目、全熱交換であるというのはどういう事でしょうか。特に物質の3相変化に着目するとき、相の変化(例:液体→気体)に変化するとき要する熱量を「潜熱」と良い、同一相でため込んでいる熱は「顕熱」と呼びます。日本の気候は湿り気が多いので、夏場などは潜熱と顕熱の両方を熱交換した方が冷房効率は良くなります。これを「全熱交換型」と呼びます。全熱交換型では水分の交換をもロスガード内部で行うため、臭い成分も排出されずに幾分かはまた戻ってしまうと言う欠点があります。

一条が風呂やトイレという不潔な場所から排気したくない理由のもう一つが、全熱交換型だとそれらの空気が家中に回ってしまうからなのでしょう。風呂やトイレを負圧にして不潔な空気を居室に流れ込ませないという点を妥協して、冷暖房効率を取ったということですかね。たぶん。

ともかく、「ロスガードの吸排気口が同一の位置にある」「全熱交換である」以上二点から「臭いは残りやすい」という定性的な評価は出来るでしょう。しかしながら、それが人間に知覚され、不快に思うレベルであるか否かという定量的な評価にはなっていないのでこれだけでは不十分です。

とは言いつつも定量的な評価はちょっと私も専門家ではないので難しいです。そもそもロスガード90において排気が吸気に流入されてしまう率が何%かというデータは提示されていないので一条の本格的な協力がないと出来ないと思います。

しかしながら、実際に住んでいる一居住者の意見として、「臭いという観点で気になったことは唯一、玄関の蚊取り線香の臭いだけです」と言えます。感覚には個人差があるので何とも言えないですが、どうしても不安であれば実際に宿泊体験などに申し込んで焼き肉をやったりしてみるのが良いと思います。

ちなみに、宿泊体験に申し込むと一人当たり3000円の夕飯代がもらえるので得した気分になれます。うちは高めのスーパーででっかいステーキを買って食いましたが、あんまり旨くなった。失敗した。