一条工務店i-smartの総まとめ

2015年9月5日追記:

紹介制度関係については下記のページを参照してください。

一条の紹介制度について(2015年9月時点)


一条工務店関係の記事は多数書いているのですが、情報が散逸していてまとまっていません。ちょうど住んでから一年くらい経つのでこの期にまとめてみようと思います。基本的にi-smart/i-cubeに特化した内容になっています。一条工務店についてよく知らないけれど興味はある、という人が読んで「一条とはこういうメーカーなのだな」と感じとって貰えればいいなと思って書きました。

相当長い記事になると思いますが、よろしくお願いします。また、なるべく中立的に書きたいとは思いますが、私の感想や印象が混入するのは避けられないと思っていますので、いくぶんバイアスが掛かったものと認識して読んでもらうと良いかと思います。

(追記)標準仕様の記述を少し変更しました。

一条工務店はどんな会社?

株式会社一条工務店は静岡県浜松市に本社をおく住宅メーカーです。

知名度は他の住宅メーカーに比べてそれほど高くありません。それは、テレビCMを放映しないからです。CMを放映するコストを顧客の家のコストに転嫁させたくないというポリシーだそうです。

しかし知名度は低くとも実績は高いです。長らくツーバイ工法の施工実績でトップを誇っていた三井ホームを抜いてツーバイ工法の施工実績トップの企業になりました。以下、引用です。

40年来の長きに亘って、「ツーバイフォー工法のトップメーカー」 だと自画自賛し、2X4協会を牛耳ってきた三井ホームを 昨年には完全に追い抜いた。 5000戸余の三井ホームの2X4実績に対して、一条工務店は8000戸以上。

一条工務店革命 ・ 企業の目的は「顧客の創造である」 (2)

ツーバイ工法だけでなく在来工法による商品展開もあるのですが、こちらは詳しくないため割愛します。

一条工務店傘下にはいくつかのグループ企業があります。地方に行くとグループ会社による施工になります。グループ会社でも商品自体は変わりありませんが、営業方針や対応が多少異なることがあるようです。たとえば、秋田県では一条工務店のテレビCMが長らく放映されています。年季の入った画質で何年も同じ内容を放映しています。

概要についてはこちらのサイトもわかりやすいので合わせて御覧ください。

一条工務店の評判、坪単価|住宅の評判ナビ

i-smart / i-cubeの特長は?

高気密・高断熱性能が高い

住宅の気密性能、断熱性能の高さは冷暖房効率に直結します。1年を通じて冷暖房設備にかかるランニングコストは少なく済みます。以下が、我が家の(ほぼ)1年分の消費電力量です。

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東電が提供する「電気家計簿」というアプリからのログです。折れ線は契約容量が同容量契約の家庭での平均値です。平均から1/2~1/3くらいの値になっています。今年の冬は東京も大雪に見舞われ寒い日が続き、また、我が家でも室外機が雪に完全に埋もれてエコキュートや暖房などの効率が相当悪くなったはずですが、それでも平均を超えることは1度もありませんでした。

以下は電気代です。

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1月~2月は先ほど述べたように異常値と捉えたほうが良いと思います。オール電化なのでガス代はかかっていません。これで、家族3人が特に冷暖房面で節約を意識することなく普通に暮らした場合です。私が以前住んでいた2LDKのアパートでは、かなり節約を意識して2日に1回は湯船は貯めずシャワー、エアコンもなるべく設定温度を低くして厚着、という生活をしていて冬場は1万ちょっとの電気代に7千円くらいのガス代が掛かっていました。

それが家も広くなって、とくに我慢もせず、ぬくぬくと生活し、さらに今年の大雪のような異常気象でも2LDKのアパートと同等の光熱費ですから満足度はかなり高いです。かなり少なめに見積もっても、平均して月間3千円程度は以前より得をしていると思います。ただ、これらは太陽光発電の自家消費分を考慮していません。記録を残していないので正確には言えないのですが、このぶんを差し引いても(=たとえ太陽光発電設備が載ってなかったとしても)2LDKのアパートよりまだ得と言えると思います。

以前、一条の展示場で「高気密高断熱性能のお陰で30年間でX百万円が節約できる!!(数字は忘れてしまったが数百万オーダー)」と書かれているのを見ました。PowerPointで作った感が漂っていたので、一条本社が配っているものではなくてその展示場の社員が独自に作ったものだと思います。さすがにそこまでは削減できないだろ~と思っていましたが、仮に月間3千円の節約ができているならば、30年で108万円ですからあながち嘘でも無いかもしれません。

ただ、コスト面に限って言えば、イニシャルコストが相応に掛かっていますので得かどうかは慎重に検証する必要があるでしょう。私はそこまで計算できる知識が無いのでわかりません。

ちなみに、私は建売や中古住宅も含めて戸建てを検討していたのですが、最重要視したのが高気密高断熱という性能です。デザインがダサい家とか古臭い家に住んで、そのせいで四六時中イライラするということは無いと思いますが、極端に暑い家、寒い家に住んで常にイライラするということは、私の経験上よくありました。不快な気温湿度というのはそれだけでストレスになります。そこを解決したかったというのが第一の要求でした。従って、コストは「トータルで下がればラッキー。多分下がるだろ」というどんぶり勘定な見積です。

i-cube/i-smartの断熱性能/気密性能はQ値が0.85W/m^2K程度で、C値が0.7cm^2/m^2程度という値です。C値は全棟でチェックを行いこの性能が出るようにします。Q値は建てる家によって変わってきます。大手ビルダーの中で具体的な性能値を公表しているメーカーは少ないのですが、一条は公開しています。この断熱性能を実現しているのが、50mm厚の外張り断熱材と140mmの内張り断熱材、アルゴンガス注入のペアガラス樹脂サッシ、ハニカムシェード、機械式熱交換システム(ロスガード90)などの設備です。i-smart / i-cubeの凄いところはこれらが標準装備であることだと思います。

また、気密性が高いことによって虫の侵入を防げるという利点もあります。隙間が無いということなので、遮音性も非常に高いです。

耐震性が高い

元々ツーバイフォーは耐力壁によるモノコック構造を取るため高い耐震性を有すると言われます。しかしこれは一般論なので、実際のツーバーフォー住宅一つ一つにまで必ずしも当てはまるとは言えません。耐震性は建築工法によって変わりますが、家の形やレイアウトによっても大きく変わります。たとえば採光を重視して大きな窓をいくつも取り付ければその分構造はもろくなり、耐震性は下がります。ですので、耐震等級が高いことをうたっている住宅商品を選択しても、その後の設計次第で耐震等級が下がるということはあり得ます。

一条工務店のi-smart / i-cubeはたとえ顧客が希望しても耐震等級3未満の設計はしないというポリシーになっています。個々の住宅それぞれの設計に関して構造計算を実施し、耐震等級が3相当になる設計をします(最高が3です)。

耐久性が高い

耐久性にも気を配った設計になっています。外壁はTOTOの光触媒ハイドロテクトタイルを張り付けており、外壁の塗り直しが不要です。もしタイルがはがれたり破損した場合はその部分だけ修復することが可能で、修繕費用も安く済みます。ハイドロテクトタイルはオプション品ですが、大体いつもキャンペーンを実施していて安く施工できる(30坪の住宅でだいたい20万円未満)ので、殆どの人が採用しているようです。ハイドロテクトタイルを採用しなかった人というのは私は見聞きしたことがありません。

また、木材の腐朽とシロアリ被害に関しては防蟻・防腐剤を加圧注入することで長期(75年以上)的に防蟻・防腐効果が持続するような対策をしているそうです。

防蟻性能についてはさすけさんのブログがすっごく詳しいので興味がある人はぜひご覧ください。

また、建物自体の耐久性とはちょっと異なる話ですが、長期的な観点では住宅の不動沈下(地盤が部分的に深く沈むことによる傾きの発生)を起こさないために地盤調査と地盤改良にもかなり気を使っています。地盤調査費用は一条負担で実施され、データベース化して情報を蓄積しているそうです。

地盤改良の実施判断についてもかなりシビアで、かなり安全側寄りの判定をします。ですので、他のメーカーでは地盤改良が不要だと判定されていても一条では必要と判定されたという例も聞きます。当然地盤改良のコストが掛かり、それなりに多きな額がかかります。安全余裕がどの程度あるのか、地盤改良することは妥当なのかどうかのジャッジは素人には出来ずメーカーの言うことを信じるしかないですから難しいところですね。

余談ですが、私の家でも必要と判定されました。隣の家はおそらく地盤改良していませんが、反対側の隣の家は地盤改良を行ったうえで布基礎でした。うちは地盤改良をやってべた基礎。数十メートル離れた土地ですが家がもっとも強固な方法を取ることになりました。数十メートル離れただけで地盤状態が大きく異なることもある、という説明したが、おそらくより安全側にマージンをとった判断だったのだと思います。長期にわたって住むであろう家ですから、安全側に傾倒した判断をしたほうがいいのではと個人的には思いますので納得し受け入れました。

充実した標準仕様

これまで述べたようにi-smart/i-cubeは標準仕様が充実しています。ユニットバス、洗面台、キッチン、収納などなどすべて坪単価に組み込まれています。

通常の自由設計の家ですと、たとえば窓を追加したら追加した分だけコストがかかります。でもi-smart/i-cubeならば、「これ以上はオプションで別料金」という上限は有るものの窓を追加しても値段は変わりません。また、耐震上の理由でも上限が決められていたりします。ただ実際にそれが問題になるケースはあまりないと思います(少なくとも私はありませんでした)。他には、大きいユニットバスを選択しても小さなユニットバスを選択しても変わりなかったりします。大きくて収納がたくさんついた洗面台を選択しても、小さくてあんまり収納がない洗面台を選択肢ても、これも値段は変わりません。

そして、これらの住宅設備の多くは一条工務店が自社開発しています。自社で一括して開発~製造を行うため品質の良いものを安く手に入れることができます。

全館床暖房/熱交換換気システム標準装備

標準仕様の中でも特筆すべきはこの二点でしょう。熱交換換気システムであるロスガードは、冷暖房効率の大幅な改善に貢献します。全館床暖房は風呂場やトイレにまで設置されていて気温を均一に保ちます。冬場、気温の高い部屋から低い部屋に移動することは急速な気温の変化によって血圧が急変し、脳卒中や心筋梗塞を引き起こしやすい(ヒートショック)ですが、これを防ぐことができます。

人にはいろいろな価値観があり、住宅に要求する機能や性能は様々だと思いますが健康に生活したいというのは全ての人に共通する価値観でしょう。ヒートショックで死亡するリスクは交通事故で死亡するリスクに匹敵すると言います。

また、単純にストレスが無いという利点もあるとおもいます。ダサい家や古臭い家に住んでいても慣れれば普通に感じますが、寒い家や暑い家に住んでいると四六時中ストレスを感じます。

ちなみに全館床暖房や熱交換換気システムは常につけっぱなしですが、電気代はそれほど高くならないというのは先に示した通りです。

i-smart / i-cubeの短所は?

長所の裏返しが短所になるケースが多いです。

高い

いくら標準仕様が充実していると言えど、i-cube/i-smartは高い部類です。コストパフォーマンスは良いと思いますが、それは安いという事ではありません。家を建てたあとも、ローコストメーカーや建売住宅の新聞広告を見るとその価格差に愕然とします。

家は人生のうちで長い時間過ごす場所ではありますが、それがすべてではありません。当たり前のことですが、 高い買い物なので良く考えたうえで契約する必要があるでしょう。だいたい、結婚して住宅展示場をめぐるなんて時は人生の絶頂期なのでテンションが上がって頭の中がハッピーフェスティバルでお花畑みたいな感じになっています。冷静な判断が重要です。私はかなり冷静な方だと自負していますが、それでも正確な判断が難しかったと思います。

謎の「一条ルール」

この面には窓を3つ以上つけることができないとか、この壁の長さがx mmだとこちらの壁の長さはx mm以上にしなければならないとか、良くわからないルールがたくさんあります。このため、自由設計とは言っていますが、完全に自分の思い通りの家を建てることは無理なのではないかと思います。

これは耐震性を確保するためであったり、規格化を進めてコストを下げたりするためであったり、といった理由があります。

私が直面して困ったルールとして、「ロスガードは1Fに設置できない(排気口位置が2F天井に仕様変更になったため)」「階段付近にはバルコニーを設置できない(バルコニーの重さを支える床板を設置できないため)」などでした。それぞれ理由はあるので納得はできますが、まあ残念ではあります。

これも余談ですが、トヨタホームやへーベルハウスなどの鉄骨造の家だとレイアウトの自由が利きやすいそうです。ベランダを作ったりだとか、1Fを車庫にしたりだとか…。ただ、コストがかさむのと断熱性が悪くなるという短所はあります。家の工法はメーカーとも直結しますから、まずは自分が家に望むポイントからどの工法が適しているかを考えると良いかと思います。

以下記事などが参考になるでしょう。

第6回家づくりは工法のメリット・デメリットを知ることから始まる

詳細な見積もり書が無い

先に説明したように、住宅設備や建具のほとんどは坪単価に織り込み済みです。ですので、キッチンがいくら、棚がいくら、洗面台がいくら、窓がいくら…といった細かい見積書が出ません。見積書は総施工面積×坪単価の額、オプション、諸費用などが書かれたA3 1~2枚の紙です。他のメーカーと比べるとかなり大ざっぱな印象を受けます。なので、人によっては「不透明だ」と不快感を人も居るようです。

また、コスト削減の手段も狭められます。予算オーバーした時には、基本的には施工面積を削るかオプションをやめるしか価格を削る方法がありません。

前者に関しては、私自身が大ざっぱな性格なので特に気になりませんでした。窓のユニット価格がいくらとか見せられても私は普通の会社員なので意味が分かりません。細けぇことはいいんだよ!この家がXXXX万円だ!ババーン!これでどうだっ!って提示の仕方の方が逆に助かります。施工面積で価格が決まるので、Illustratorで図面を書いたら自分で大ざっぱな見積もりが作れちゃうのでその点でも私は楽でした。

後者に関しては苦労しました。後で家具や設備を追加することはできますが、後で家を広げることは出来ません(在来工法ならできます)からなるべく広い家を建てたいと思っていました。なので、家の大きさに金を書けて住宅設備をケチる…ということをしたかったのですが、施工面積で価格が決まるのでこのほ方法が採れないんですね。結局営業さんにあの手この手を使って頂きなんとか安く済ますことができたので良かったですが。

屋内の防音性が低い

外部からの防音性はすでに述べたとおりかなり高いです。私の家は交通量の多い通りの近くにありますが、窓を閉めるとほとんど音が聞こえません。

しかしながら、屋内の部屋間の防音性は低いです。表現がちょっと難しいのですが、防音性が低いというよりは「音が響く」と言った感じが正しいでしょうか。以前住んでいたアパートと大差ないような気がしましたが、少なくとも私は気になりました。外からの音がほとんど聞こえないために余計気になるのかもしれません。ただ、1年も経つと正直、どうでもよくなってくるレベルではありますが・・・。

一応、遮音性を少しでも高くするため、グラスウールを壁内に埋め込むという方法も取れるそうです。

見た目が…デザインが…

人のセンスにもよりますが、私は正直に言えばi-smart / i-cubeの内装デザインはあまり好きではありません。最近の潮流は取り入れてるんだけどなんかいまひとつ。ポイントは捉えていて近いんだけど、なんか違う。そんな印象でした。

INAXやPanasonicなどのカタログをみるとおしゃれな製品が並んでいて心躍りますが、一条工務店では導入できません。他の住宅メーカーのカタログをみても、やれ、子育てしやすい家だとか、家族の笑顔があふれる家だとか、魅力的な写真や言葉が躍っています。一条のカタログやホームページは他のメーカーのカタログと比べるといくぶんか素っ気なさを感じると思います。中でも嫌だったのが、トイレや階段に介護施設を連想させるようなでっかい握り棒(手すり)がついている点です。家具や建具の見た目もどちらかというと我々の親世代のセンスを思わせるような、良く言えば落ち着きがあって高級感のある、悪く言えば古臭い感じです。

私はそういう諸々の雰囲気が嫌でした。その他の性能面などは気に入っていましたが、デザインの面で引っ掛かっていました。ただ、今では私はむしろ一条工務店のほうのデザインが良いと思っています。それは、結局ほかのメーカーでもおしゃれな家を建てるのは厳しいという事実と、長期的に見れば無難で実用的なデザインの方が良いという二点が理由です。

1点目について。他の住宅メーカーのおしゃれなカタログを見て、展示場に行き、こんなおしゃれな家が建つんだ!と誰しもが思うでしょう。しかしながらそういうおしゃれな家は金をかけて高いオプションをたくさん採用しないと建たないことが多いです。打ち合わせが進むにつれ多くの人がそこでげんなりとなります。金が無限にあれば展示場のような家が建つと思いますが、普通のサラリーマンには無理です。その点、一条は展示場で採用されている建具や設備がそのまま導入されるので、理想と現実、つまり展示場と実際の家のギャップが少ないです。(家のサイズ感はさすがにギャップがありますが)

2点目について。流行のデザインを取り入れたおしゃれな家は飽きるのも早いです。尖ったデザインはすぐに廃れます。そういう観点では無難な造作であるデザインは悪い事ではありません。

また、階段やトイレに据え付けられたでっかい握り棒も実用性の観点から言えば大事な設備です。前の記事にも書きましたが、よく、いろんなメーカーが「子育てしやすい家」などと銘打って親子の笑顔の写真をでかでかと掲載したマーケティングをしているでしょう。それは家を買う人のほとんどが子育て世代であるからです。

しかし、子育てなんてのは人生のうちの一部です。家を買う世代が意識する「子供」とは乳幼児から小学生くらいの場合が多いのではないでしょうか。その短い期間に特化した家づくりをしたら失敗します。子供が巣立ってからの方が家に住む期間は長いケースのほうが多いでしょう。ですから、老後の負担が少ないような工夫を凝らしたり、生活の変化に柔軟に対応できるような設計だったりという事の方が、より長い期間恩恵を受けれるので有利であると思います。

しかしながらそういうマーケティングをしているメーカーというのはほとんどありません。「ジジババになっても暮らしやすい家」などと銘打っておじいちゃんおばあちゃんがリビングでポリデントしてたりという絵図では戦略上不利だからでしょう。でも誰しもがジジババになって足腰立たなくなってくるのは事実です。ジジババをバカにする人は自分がジジババになったときに泣くことになります。そういう点で考えると、でっかい手すりを随所に配置している一条の標準仕様は偉いと思います。実用性を重視しています。まあ、手すりに限って言えば歩き始めた子供なんかも使えますし、若い世代でも無意識に手すりがあれば握るものです。事故の予防にも重要な意味を持つでしょう。

あと別件で私が気に入らないのは、「リビングでお勉強」などという意味不明な謎のマーケティングの仕方です。リビング勉強する子供の成績が良いなどと誰が言い始めたのでしょうか。小一時間問い詰めたいです。統計をとったのでしょうか?検定して優位なデータが出たと結論付けられたのでしょうか?Google Scholarで検索してみましたがそんな学術論文は1件も出てきません。まったく疑わしい。積水のサイトでは統計を取ったのが「積水ハウス総合研究所」となっていましたがこれでは信憑性がありません。集計結果を説明するあたりの記述もよく読むと書き方が不自然でミスリードを誘っているかのような印象を受けます。

だいたい、リビングで勉強している子供は成績が上がるという命題を検証するためには、少なくとも成績がいい子供のグループと成績がわるい子供のグループを比較して成績が良い方のグループが有意にリビングで勉強する率が高かった、くらいしないと意味が無いでしょう。彼ら(リビング勉強推進派)がやっているのは、テキトーなサンプルを用意して調査対象の子供がみんな妖怪ウォッチ好きだったら「妖怪ウォッチが頭を良くさせる!」とか、パンが好きだったら「米よりパンの方が頭がよくなる!」とか言ってるのと同じだと思います。

そしてそれを信じる親も親です。リビングで勉強するだけで成績が良くなるんだったら誰も苦労しません。それに自分の経験に問うという行為はしないのでしょうか。自分は学生の時にどこで勉強していたのでしょうか。図書館などではないのでしょうか。誘惑が無くて静かで集中できる場所ではないのでしょうか。「リビングに居ると親がいるから安心する、だからリビングで勉強したい」などと自分から前向きに勉強したいというモチベーションを持ったことがあるのでしょうか。

同じように、「家族の気配が感じられる家」などというのも意味が理解できません。部屋に大きな開口部を設けて家族の気配が感じられるようにする。そうすると子供がグレない、などという広告を見たことがあります。これも自分の経験に問えばバカバカしさが分かるはずです。四六時中親の気配を感じて居たかったですか?そんなわけないでしょう。クソうるせー親だと思ったこともあれば、親に見つからないようにこっそり抜け出して遊びに行ったこともあるでしょう。部屋でゲームしてたら「ゲームばっかりしていないで勉強しなさい!!」と1階から母親が飛んでくるような家に子供が住みたいと思うでしょうか?家族間でもプライバシーは必要です。当たり前の事です。

で、そういう女子供に媚びたり、流行りのキーワードを取ってつけただけのようなマーケティングを一条工務店はしません。何も言わず黙ってズババーン!とデカい手すりを設置する(もちろん設置しないでと言えば設置しませんが)。それを客がダサいと思っても、その客がジジババになったり腰を痛めたりしたときに真意が伝わればそれでよい。そういうメーカーです。さすがです。男らしいと思います。それだけで私としては好印象です。

話が大幅にそれましたが、デザインについては上記のような印象を持っています。

提案能力の低さ

一条では、人事評価が契約金額ではなく件数で決まるらしいです。このため、高価なオプションを付けさせたり金のかかる設計にさせたり、などということが発生しませんので、建ててもらう側としては余計な金を使わなくて良いというメリットがあります。しかし、これは逆に自社商品を積極的に提案しないので、客からみれば選択肢が狭められているような感覚になります。

私も打ち合わせ終盤になって「こういうオプションがあるなら早く言ってよ!言ったらさっさと採用してたよ!」という経験が何度かありました。

営業さん、設計さんの人柄にも大きく左右される話だとは思いますが、他のブログを見ていてもこういう感想を持つ人を何度か見たことがありますので、全体的にこのような傾向はあるように感じられます。このため、自分から積極的に口を出していかないと後悔すると思います。ちなみに私はillustratorを使って自分で図面を書いたりしてたくらいです。

真逆の方針をとっている例として、三井ホームがあります。三井ホームは高給を支払って外部の優秀なデザイナーを採用しているそうです。提案書を見たことが有りますが、劇的ビフォーアフターかと思うような気合の入り方でした。客の要望を1聞いたら10に膨らませてプレゼンするというような印象です。その分コストはかかっているのでしょうが、好きな人は好きでしょうね。

口コミ情報

一条工務店はおそらく一番ユーザーコミュニティの規模が大きいです。中でもブログ村でのつながりが最も強いと思われます。「XXXで家を建てます!」のようなブログは数多ありますが、一条のものが一番多いような気がします(数えたわけではないですが)。

実際に建てた人、建築に向けて打ち合わせをしている人の生の声というのは貴重な情報になるかと思います。

アフターサービス

アフターサービスについては私の印象と感想です。

どこのメーカーもそうですが、アフターサービスは担当営業に任せきりな印象を受けます。会社が全面的にサポートしますよという安心感があまり伝わってきません。保証規定は明確に決まっていますが、解釈の違いによってどうとでも捉えられます。かなり担当営業に裁量が委ねられている印象を受けます。なので、担当した社員の方々と口論になったり言った言わないの水掛け論になったりなどして満足の行くサポートが得られなかったという体験も聞きます(ネットだけでなく実際も)。

余談ですが、ここらへんはソフト開発に携わる人だったら苦労が推察できるでしょう。

繰り返しになりますが、このような傾向はどのメーカーにもあります。自分を担当してくれる社員(営業、設計、現場監督) はどのメーカーでも選べませんので、十分な信頼関係を築くことが後々重要になります。十分な信頼関係を築けなかった場合は最初からやり直す(つまりメーカーを変える)ことを視野に入れてもいいくらいだと思います。

自分の体験で言えば、引き渡し後に幾つか不具合が見つかりましたがいずれも対応してもらえましたので特に不満はありません。自分のミスで壁紙に傷をつけてしまったのも無償で直してもらったくらいなので、むしろ満足しています。

家ほど巨大な製品となると施工手順もかかわる人員も膨大になります。一般に、システムは規模が大きいプロジェクトほど品質管理が難しくなります。どの住宅メーカーで施工しても必ず施工ミスというのは発生します。

一条は現場作業を極力少なくするために工場出荷時までにかなりの作業を実施しています。たとえば、現地に運ばれてくる外壁パネルというのはすでにタイルが貼られていて窓枠も設置され、配管を通す穴まで開いています。さすがにプレハブ工法ほど完成度は高くないですが、極力工場でできることはすべて行い品質を安定させるようにしています。床材はコンパネのような厚い養生板で覆われた状態で現場に搬入されます。すべての部品には出荷時点で施主、施工場所、チェックリストが印刷された紙が貼り付けられ、現場で確認をしていきます。

そこまでやってもミスは発生します。ここまで対策を打った上でもミスを許容できないというのであれば、私はそれは過剰品質であると思います。過剰に品質を向上させるとコストが掛かります。傷ひとつ無い家を建てるという理由でコストが上がるのは許容できません。多少の傷は直してくれればそれで良いので、常識的なコストで家を立てて欲しいです。一生に一度の買い物なので完璧な家を誰しもが望むと思いますが、施主側もいくぶんかは寛容な気持ちになることが必要ではないでしょうか。

値引きしません

これも一条の特徴の一つです。

一条は値引きを一切しません。おそらくただひとつの例外も無いと思います。ネットでも非ネットでも一度も聞いたことがありません。

値引きを認めてしまうと、結局ゴネたもん勝ちになる部分ができるので公平でないという理由なのでしょう。そういう点では良いと思いますが、普段から家電量販店やカーディーラーなどで値引き交渉を得意としてしょっちゅう店員としゃべっている人は物足りないでしょうね。

大手ハウスメーカーは他と競合させて交渉すると、必ず大幅な値引きをしてきます。中でも三井ホームが顕著で、私は700万円も値引きしたという話を聞いたことが有ります。700万というともう最初から見積もりを盛っているとしか思えないですね。どのような業界であれ、数割のオーダーで値引きができるのはおかしいと思います。あなたの仕事で、いきなり利益分を10%20%という単位で削れますか?私だったらサービス残業でもしないと無理ですね。おそらく数%が常識的な範囲でしょう。と、思うのですか…。

そして、大幅な値引きで割安感を演出させ、契約後にオプションを多数採用させて回収する…という手法を取ります。財布の紐をしっかりと締めて高いオプションを付けなければコストパフォーマンスの良い家が立つのかもしれませんが、高いオプションを多数採用したゴージャスな展示場を見たり、時にその中で打ち合わせをしたりするわけですから、複雑な思いをするのではないでしょうか。

話を一条工務店に戻します。一条では値引きはありませんが、割引はいくつか有ります。値引きが効かないので割引になる部分は積極的に適用させていきたいですね。以下に私が知る割引を列挙していきます。

法人割引

一部上場企業やそのグループ企業などでは福利厚生の一環として住宅メーカーと提携した割引をしています。そういう企業に勤めている人は施工面積x坪単価から2%(私が建てた時点。変わっている可能性あり)が割引されます。また、公務員も適用できるそうです。

営業さんに確認するか、自分の会社の福利厚生を担当する部署に問い合わせれば適用可能かどうかわかると思います。

紹介割引

一条工務店で戸建てを建築した人から一条工務店を紹介された場合、大体20万円相当の住宅設備がプレゼントされます。近くに一条で建てた人がいなくとも、「ネットのブログで見た」程度でも良いので、一条ブロガーの皆さんに頼めばやってくれるかもしれません。私でも当然OKです。検討している人がいればメールをください。

紹介割引については以下ページも御覧ください。

一条工務店の紹介制度まとめ

一条工務店の紹介特典制度 2014年8月時点の情報

追記:以下もご覧ください。

一条工務店の紹介制度を利用する方へ

キャンペーン

大体いつでも「今契約したらXXXXがXXXX円引きキャンペーン!」などというキャンペーンをやっています。自分が特に採用したいと思っているものが安くなっている場合は、キャンペーン期間中に契約したほうがいいかもしれません。ただ、何時でもキャンペーン自体は何かしらやっているので、あまり急ぐ必要もないと思います。

その他

一条とは直接関係ないのですが、登記を自分でやると10万くらい浮きます。すごく面倒な作業ですが、やってみたい方は以下記事をどうぞ。

建物表題(表示)登記の必要書類・やり方まとめ

建物保存登記の必要書類・やり方まとめ

また、ここに書いてよいか分からないので書きませんが、その他にも安く済ませるテクニックというのはいくつか有ります。担当の営業さんに「なんとか安く済ませたい」と聞いてみれば、なんとかしてくれるかもしれません。

もっと詳しく!

この記事の内容は大まかに一条工務店のi-smart / i-cubeとはどういう商品なのか、そして一条工務店の家造りとはどういうものなのかを説明しました。ただ、すべての情報を網羅しているわけでは当然ありません。簡潔な説明にするためにやや不正確になっている説明もあるかと思います。ですので、自分の興味がある部分を掘り下げていくための足がかりとして認識して頂くと良いのではと思います。

幸い、一条工務店の情報は(主にブログ記事として)ネットにあふれています。

不明点がありましたら、メールかtwitterで聞いて頂ければ記事として詳しく書きたいと思います。(つまりネタ切れです。協力をお願いします)