圏央道と日本国憲法

国交省とNEXCO東日本、圏央道の東北道接続を2014年度から2015年度へ延期」というニュースを見た。まあ、件名のとおり、圏央道の東北道接続が遅れるということである。以下、引用。

「用地の一部については、任意での解決が図れなかったため」とのこと。土地収用法に基づき用地取得の手続きを行ってきたが、明け渡し期限を過ぎても引き渡されない用地が1件残っており、今後の工事に支障となることから土地収用法第102条の2第2項に基づく行政代執行請求を埼玉県知事に行った。

と、ある。

私個人としては、この部分の開通は非常に待ち遠しい。私は八王子在住で実家が秋田なので、八王子から秋田へ帰るときはおもに二つのルートを用いる。一つは、圏央道→関越道→国道7号(日本海東北自動車道を部分的に含む)というルート。二つ目は、中央道→首都高→東北道→国道108号というルート。諸事情によりこの二つを使い分けている。

しかしながら、首都高の渋滞と頻繁な工事に嫌気が増し、二つ目のルートをいくぶん改善できないかと思っていた。そして見出したのが、圏央道→東北道というルートである。というか、普通に考えればこの発想に至るのだが、これを持ちいなかったのは未開通の桶川北本IC~白岡菖蒲IC間で一度高速を降りなくてはならず、これが面倒だったからだ。が、最近は首都高を通るよりもまだ一度高速を降りたほうが快適ということに気づき、この道路をよく利用する。

桶川北本IC~白岡菖蒲IC間の一般道は抜け道も多く、それほど激しい渋滞も無いのであまりストレスはない。とは言えども、圏央道が東北道とダイレクトにつながってくれるのが一番良いに越したことは無い。桶川北本IC~白岡菖蒲IC間の開通は2014年度とされていたので私は期待を膨らませていた。が、「土地接収が順調に進む場合」という但し書きが書いてあったので、厳しいかな・・・という印象もあった。で、今回、やっぱダメだった。残念だ。

今も昔も土地接収、いわゆる地上げは大変な作業である。トラブルも発生しやすい。時間も金もかかる作業である。しかし公共の利益のためには必ず必要な事柄ではある。

今回、土地収用法を適用ということでこれについて同法について詳しく調べてみた。すると、同法の根拠は日本国憲法29条にあるという。日本国憲法29条、第3項には「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる。」と書いている。まあ、考えれば当たり前の事であるけれども、憲法のレベルで規定されているとは思わなかった。

というか、そもそも日本国憲法の全文を私は読んだことが無い。学校で習うのはごく一部である。私は日本国民でありながらにして憲法を読んだことが無いというのはなんだかまずい気がしてきた。契約書を読まずに保険を契約した感じだ。というわけで、今からでも遅くないと読んでみた。

感想

第9条

  1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
  2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

「陸海空軍」と書いてありますね。憲法が設立された当時はまだ航空戦力というのは陸軍もしくは海軍に従属していて、空軍が独立していたのは、ドイツなどの一部の国だけでした。アメリカですらそうでした。それでも一応書いてたんですね。宇宙軍や海兵隊については記載がないので自衛の範疇を超えた武装ができるかもしれませんね、と言おうとしたら「その他の戦力」に該当するのでやっぱダメですね。

第12条
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

「これを濫用してはならない」、重要ですね。最近はとかく、個人の自由とか権利とかが声高に叫ばれますが、まず公共の福祉があるというのは忘れてはならないと思います。

第20条  

  1. 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
  2. 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。
  3. 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。

毎度言われますが、創価学会や幸福の科学はどうなんですかね。支持母体が宗教なだけで公明党は別に創価学会のための宗教的活動をしていないからOKという理屈なんですかね。

第21条  

  1. 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
  2. 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

一部のインターネットプロバイダはあからさまにパケットの内容を見てP2P通信などを遮断していますが、これは通信の秘密を侵しているんじゃないんですかね。

 第36条
公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。

「絶対に」と強調していますね。他の条文にはあまりない表現なので印象深いです。

第38条

  1. 何人も、自己に不利益な供述を強要されない。
  2. 強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。
  3. 何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。

38条はあまり守られていないようですね。

第96条
この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

なるほど、良いことが書いていますね。

まとめ

まあ、当たり前ですが憲法とは普通の事しか書いてないですね。冒険してギリギリのラインを攻めてるみたいな感じは無いです。当たり前ですが。で、当たり前ですが、この当たり前のことを実現するために「人類の多年にわたる自由獲得の努力」があったわけですね。なるほど。

結論: 憲法、普通。 圏央道、早く開通してほしい。