プリウスに3年弱乗ってみて思うこと

もはや書く意味は無いかもしれないが、それなりに長くプリウスに乗っているので良いところと悪いところをまとめてみようと思う。ちなみに2011年に新車で買ったSグレード。

良いところ

 

燃費が良い

当たり前だがプリウスは燃費が良い。最近では実燃費データを見るとAQUAやアクセラハイブリッドやカローラフィールダーハイブリッドなどに負けてしまっているが、それでもやっぱりハイブリッドだから燃費が良い。

当ブログで再三再四述べている通り、ハイブリッド車で初期コスト分を回収するのは結構な年月がかかる。それでもやっぱり、ガソリンスタンドであまりお金を払わなくていいというのは得した気分になる。

先進的である

今でこそハイブリッド車は一般化したが、私にとってはハイブリッド車とは未来の車であった。モーターと電池で重い車体を動かすような車に乗ることは私の子供の時からの憧れでもあった。そういう意味では非常に所有することによる満足感が大きい。

荷物が結構積める

プリウスは結構荷物が積める。おにぎりみたいな車体であるため、積載スペースにあまり高さは無いが、面積はそれなりにある。工夫すればかなり多くの荷物を積むことができる。このあたりはやはり、リアサスペンションにトーションビームを採用しているからであろう。トーションビームは何かと批判される(私も批判することがある)が、何だかんだ言って車内空間を広く取れるというのは圧倒的なメリットであると思う。

見た目が良い

賛否両論あるだろうが、プリウスの見た目は結構好きだ。

センターコンソールあたりの内張りが剥がしやすい

マニアックな意見だが、ナビ周りをいじるときに内張りを剥がすのがすごく楽である。ほとんどネジを使っていなくてツメだけで内張りが止まっている。それなのに、経年劣化によるビビリ音などが発生するのを聞いたことが無い。生産性向上を目的として組み立て作業を簡略化するための方策なのだろうが、こういうところはトヨタが特に得意そうだ。

加速性能がそれなりに高い

モーターによるアシストがあるので、低速走行からの加速がなかなか鋭い。中高速域からの加速はモーターによるアシストの恩恵が小さいためにそれほどの加速感は得られないが、実用上十分と言えるだろう。

ブレーキを踏むのに抵抗が無い

低燃費走行を心がけている人ならばわかるだろうが、ブレーキはなるべく踏みたくないだろう。ブレーキを踏むという事は運動エネルギーを捨てるということであるから、踏まなくていい場面なら踏まない方が良い。しかしながら、ブレーキを踏まないように運転するというのは普段よりもより安全運転をしなければならないのでそれなりに気を使う作業である。

回生ブレーキがついていればもっと気軽にブレーキを踏むことができる。いくら回生ブレーキと言えども100%の効率でエネルギーを変換・保存・運動エネルギーに再変換できるわけではないから踏まないほうがいいことは良いのだけれども、それでも非ハイブリッド車よりは気軽に踏める。

エアコンをつけるのに抵抗が無い

上記と被るが、プリウスのエアコンは回生ブレーキによってチャージされた電力を多く使って動作させている。本来捨てているはずのエネルギーで動かしていると思えばエアコンも気軽に使える。実際、夏場にエアコンを多用しても燃費が悪くなっている感じは無い。(感覚なのでもしかしたらそれなりに悪化しているかもしれないが)

スピーカーが良い

プリウスに限らず最近の車はみんなスピーカーの質が良いと思う。昔の車は「ラジオで交通情報が聞ければいい」みたいな品質であったから、音楽をそれなりの音質で聞きたい場合はまずはスピーカーを交換することが前提だったように思う。しかし、今の車ならば純正スピーカーで別にいいじゃん、と思える程度の品質だ。

ちなみにプリウスはオーディオレスを選択すると4つのフルレンジスピーカーに2つのツイーターが付く。オーディオレスでスピーカーが付く、というのもなんかちょっと違和感のある表現だが・・・。

分解してみると、いかにも安っぽい紙コーンのスピーカーが現れる。ただ、見た目がやすっぽいというだけで前述のように性能は個人的には満足のいくものである。おそらく、1万円前後の社外品スピーカーを付けるのであればむしろ音質が悪化してしまうのではないか、という気がしている。

悪いところ

 

足回りが貧弱

これがまず真っ先に思い浮かぶ。もう少し何とかしてほしいと思う。

ちょっと大きな段差を踏んで走るといつまでも揺れが収まらないような感じがするし、カーブを走ったときのロールもひどいと思う。どこまででもアウト側が沈み込むと思いきや、ある点から急に硬くなるというか、踏ん張るような感じがしてくる。ちょっと怖いなー、あれ?意外に大丈夫?みたいな掴みにくい感触だ。

後部座席に乗るともう揺れは最悪で、かなり酔いやすい。ハンドルを急に切ったときも、一寸遅れてGを感じるのだが、これが相当に気持ち悪くなる。自分で運転していて酔ったことも数度ある。簡単に言うととってもフワフワしている足だ。

しかしながら難しいのは、トヨタはむしろ意図的にこのようなセッティングにしている節があるように思う。トヨタ車は全般的にフワフワしている。さらに、ネットでのレビューや感想などを眺めると、このようなセッティングをむしろ「乗り心地が良い」と評価するユーザーが結構な数居るということである。プリウスの価格帯よりもずっと高い車種からの乗り換えで満足しているユーザーも何人かいた。

すると、結局は足回りのセッティングなど好みの問題であって良し悪しは無い・・・という事になるのかもしれない。それでも私はもうちょっと改善の余地があるような気がする。

風切音がうるさい

すっげえうるさい。これは何とかならないのだろうか。一般道を走っている時はそれほど気にならないが、高速を長距離運転すると耳が痛くなってくるレベルだ。まあ静粛性を求めるのであれば、それなりにコストもかかるし車体も重くなるので「うるさいからダメ」というものでもないかもしれない。

急加速できない

「加速性能がそれなりに高い」と矛盾するようだが、急加速ができない。レスポンスが悪いと言うべきか。

具体例を出すのが難しいのだが、運転していてとっさに加速したいときというケースはそれなりにあるだろう。AT車に乗っているのであれば、そういう時はキックダウン操作をすることになる。プリウスはトルクコンバーター式のATではないので「1段ギアを下げてアクセルをふかす」のような動作にはならないが、エンジンがいきなり頑張り始める領域というのはまあ存在する。

で、プリウスの場合はアクセルペダルを踏み込んでから加速を得られるまでのラグが結構大きいために、とっさの加速というのが難しい。

ちなみにプリウスのスロットル操作には3つのモードがある。通常モード、ecoモード、パワーモードである。上記のラグがある、と言うのは通常モードもしくはecoもーどの場合だ。パワーモードにするとスロットル操作量に対して得られる加速度の立ち上がりが鋭くなるので、かなり私が望むイメージに近くなる。

じゃあずっとパワーモードで走ってたらいいじゃん、という事になるのだが、パワーモードは浅くアクセルペダルを踏んだ時も結構強い加速度を生じさせる。そうするとたとえば狭くて視界が良くないT字路などにゆっくりと侵入するときなどに不便になる。

プリウスに限らず「アクセルペダルを急に踏み込んでも急加速しない」というのはいろんな車種で見受けられる。その理由とは、もちろん燃費性能を高めるためである。

電子化されたアクセルペダルはもはやゲームのコントローラみたいなものなので、ソフトウェアによっていかようにも制御できる。単にソフトウェアのセッティングで調整できるものなので、だからこそ、もう少しチューニングの余地があったのではないかと思ってしまうがどうなんだろうか。

ちなみにPivotからこのあたりのセッティングを微調整できる社外パーツが販売されているが、いまいちアクセルやブレーキ周りに社外品を取り付けるのに抵抗があるので今のところは購入は検討していない。

また、マツダはこのあたりの技術に優れていて、アクセルペダルの踏込量だけでなく踏込速度までを考慮して制御を行っているようである。(同様のことは他メーカーでも行っていると思われるが、マツダが特に優れていると良く聞く。ほんとかどうかは知らない)

視認性が最悪

これは本当に何とかしてほしい。特にAピラー。プリウスのAピラーは太いうえに位置が最悪である。右左折時(特に右折時)にちょうど進行方向にピラーが重なってしまうので、頭を前後に移動させないと歩行者の確認ができないのである。位置関係によっては右折時に進行方向の横断歩道を渡っている歩行者がすっぽり隠れることもある。

おそらくボディの空気抵抗係数(Cd値)を下げるためにフロントウィンドウの角度を取れず、さらに角度を取れないから剛性を高めるためにピラーを太くするしかなかったのだと想像しているが、しかしそれでも視界は安全性に直結する部分であるのだから犠牲にはしてほしくなかったと思う。

その他にも、ルームミラー越しに見る後方の視界が悪かったりもするが、まあこういう車は多いし妥協できるレベルだ。しかしそれでも、プリウスからほかの車に乗ってみると毎度死角が少ないので驚いてしまう程度にプリウスの視界は悪い。これは慣れるというレベルを大きく超えていて、どれほど乗り続けても毎度イライラさせられる点だ。

ちなみに、こないだプレマシーを試乗した時は、あまりのAピラー周りの視認性の高さに驚いた。Aピラーが無いんじゃないかと思うほどに視界が良好だった。新型ノアに乗ったとき(走行はしなかった)も怖いくらいに視界が良好。まあ、ミニバンは大体死角が少ないので当たり前と言えば当たり前なのだが・・・。

まとめ

プリウスは間違いなく良い車であると思う。しかし不満な点もたくさんある。書いてみたら不満な点の方が多いだろうなと思ったらそれほどでもなかった。

ちなみに私は新車で購入してから殆どノーマルのままで乗っている。乗り心地が悪いのは足回りを交換する、風切り音がうるさいのは市販の防音シートを張ってみるなどの方法で改善可能かもしれないが、そこまでするほど気にはしていないので結局やっていない。

ただし、繰り返しになるがAピラーの太さと位置だけは買った後にどうこう出来るものではないので何とかしてもらいたいと思っている。