2014年次期新型プレマシー予想その2

前回の記事にアクセスがかなりあったので、もう少し後追い記事を書いてみたい。

ただ、最初に断っておきますが、私は車に関しては素人ですし、特にマツダ車に詳しいというわけでもないです。「そういう風な意見もあるよね」程度に見ていただければよいかと思います。

(8月19日、大幅に加筆修正しました。見にくいと思います)

大前提

まず、私は大前提として、「マツダはミニバン車種では安全牌を選択するだろう」と考えています。下記が自販連のホームページで調べたマツダ車の販売台数です。

順位(全車種中) 車種名 2014年3月
販売台数
13 アクセラ 7,784
22 デミオ 5,466
30 CX-5 3,598

これを見る限り、マツダの売れ線の車種というのは、アクセラ、デミオ、CX-5であることがわかります。プレマシー、ビアンテ、MPVのミニバン車種は圏外です。30位までのランキングに載っているミニバン車種というのは、ノア/ヴォクシー、セレナなどで、しかもかなり上位です。つまり、マツダのミニバンの車種では他車種に比べればあんまり売れてない、と言うのが客観的な評価となるでしょう。(ダメな車だと言っているわけではありません)

常識的に考えれば、売れない車種に新しい技術要素をふんだんに取り込んで挑戦するという事はしません。マツダとしては、売れない車種ではあまり冒険したくない。かといってミニバンカテゴリを捨てるという選択肢はない。だから安全に売り上げを確保したい。そう思うのは当たり前でしょう。そのためにはどうすればいいか?ということを基礎に考えると、次期プレマシーの仕様が見えてくるのではないでしょうか。

パワートレーンについて

パワートレーンは、ガソリン、ディーゼル、ハイブリッドのいずれかになるだろうと思います。ラインナップの組み合わせとしては、

  • ガソリンとディーゼル
  • ガソリンとハイブリッド

のいずれかになるのでは、と予想しています。

(訂正)新型デミオではハイブリッドの選択肢が無く、さらに1.5ガソリンがラインナップから消えてディーゼルを前面に押し出したものとなりました。今後CX-3も発売されますし、このような流れの中でハイブリッドがラインナップに上ることは考えにくいです。

長期的なスパンで考えれば、いずれは回生ブレーキと小型のモーター/バッテリによるマイクロハイブリッドが載ってもおかしくない(マツダはマイクロハイブリッドの研究開発をしているので)と思いますが、今後数年では無いように思います。

ガソリン車は手堅い選択

まず、売上比率と価格帯から考えればガソリン車は外せないでしょう。たとえば、以下記事を参考にすると、アクセラの販売比率はガソリン66%、ハイブリッド19%、ディーゼル15%といった割合だそうです。

マツダ、新型「アクセラ」の受注が月間販売計画の約5倍となる1万6000台に

ガソリンエンジンは何だかんだ言っても、コストパフォーマンスが高いです。燃費もかなり良くなってきました。ディーゼルエンジンは高効率だと言いますが、まだ価格が高く、イニシャルコスト差を回収できないのは当ブログでも何度も計算して指摘しました。実用回転数域でのトルクが高いと言っても、ガソリンエンジンだって踏み込んで回せばパワーは出ます。それに、ディーゼルのエンジン音はいくら静かになったとはいえ、まだガソリン車の方が静かです。以上のようなプラスとマイナスを勘案したら、ガソリンエンジンの方がいいと思う人が多かった。それが市場の評価で、数字に表れていると言えるでしょう。そのガソリンエンジンをラインナップから外すというのはどう考えてもあり得ないでしょう。

ディーゼルハイブリッドはありうるか?

ネットを見ていると、「マツダのディーゼルにハイブリッドが組み合わされるのではないか」という予想が多々あります。これはプレマシーだけでなく、ほかの車種についても同じようなことがささやかれています。

とても夢がある話ですが、現時点で言えばまずこれはありえないでしょう。マツダのハイブリッドというのは、トヨタからハイブリッドシステム(THS2; Toyota Hybrid System 2)を買い、マツダのエンジンを組み合わせたシステムです。エンジン以外のハイブリッドシステムはプリウスと全く同じスペックになっています。エンジンは排気量こそ違いますが、出力はプリウスのものと同じです。

また、トヨタのVOXY/ノアに関してもTHS2システムを採用しており、これも重いミニバンの車体でありながら、プリウスと全く同じエンジン出力/モータ出力となっています。

これ等から類推するに、THS2を構成するエンジンとモーターには、決められた出力以外のもの採用することができないのだと思われます。推測ですが、遊星ギア駆動方式が関係しているような気がします。決められた出力のエンジンとモーターでないと、システム全体の出力が理想的なパワーカーブにならないとか、エンジン出力をアップさせてもそれに見合うモーターが無いなどという理由があるのだと思われます。

ガソリンエンジンですら、まったく同じ出力値のエンジンを載せなくてはならないのに、特性が全然違うディーゼルエンジンとはまず接続できないでしょう。

もちろん、これはTHS2に限った話なので、別のハイブリッドシステムが登場すれば、ディーゼルとハイブリッドが組み合わさったような車種も実現できるでしょう。しかし、現時点ではそのようなシステムは存在しません。将来実現したとしても、電池とモーターとハイブリッドシステムとディーゼルエンジンという、あらゆる金のかかる組み合わせですから、まずは高級車から、いずれは普及価格帯ということになるでしょう。夢のある話はまだまだ夢です。

(追記)上記のように思っていたのですが、読売新聞が「マツダがディーゼルハイブリッドの乗用車を2016年度にも発売予定」というニュースが読売新聞で発表されました。

マツダがディーゼルHV、燃費リッター40km

乗用車でのディーゼルハイブリッドは初だそうです。(トラックでは日野自動車、いすゞなどによってすでに搭載)マツダは共通化設計を強力に推し進めているそうなので、プレマシー向けに開発したディーゼルハイブリッドが他車種にも展開されるという可能性はあり得ます。事実、アクセラは全く異なるパワートレーンを3種もラインナップしました。したがって、プレマシー向けにディーゼルハイブリッドの研究開発を進めるという流れはそれほど無理のあるストーリーではないような気がします。

ハイブリッドかディーゼルか

以上のように考えると、ハイブリッドとディーゼルが選べるようなラインナップにはならなそうです。では、どちらが採用されるのか・・・。(追記:ハイブリッドはランナップされないと思います。以下記述は無駄です。)

日本市場では、ハイブリッドに強い信仰があるので売れそうなのはハイブリッドです。以下は、2014年3月の日本国内における自動車販売台数です(自販連)。

これを見ると、上位車種であるフィット、アクア、プリウス、カローラ、ヴォクシー、セレナ、ノアあたりがハイブリッド(をラインナップしている)車種です。日本人は圧倒的にハイブリッドが好きなのです。なので、単純に売れ筋のハイブリッドで勝負する、という選択肢がまず考えられるでしょう。

しかしながら、既にセレナ・ノア・ヴォクシー・フリードなどの競合車種がハイブリッドをラインナップしているとなると、ここでプレマシーがハイブリッドを出したとしても「やっと肩を並べた」という感じであり、いまいちマーケティング上の武器にはならなそうです。

矛盾するようですが、ディーゼルもそれなりには売れています。CX-5は大成功しましたし、アクセラだってハイブリッドが19%に対してディーゼルは15%ですからかなり健闘しています。そもそもハイブリッドが240万くらい、ディーゼルが300万くらいですから、その価格差を加味すれば、ディーゼルは十分すぎるほど売れたという見方も出来るでしょう。

マーケティング的にも、走りにこだわるマツダとして、ハイブリッドに対抗するマツダの答えがディーゼルである、という観点での対抗は十分可能とも思えます。少なくとも今さら「ハイブリッドが出ました!」というよりは、「ディーゼルミニバンが出ました!」という方がインパクトは強いような気がします。

さらに言えば、当ブログでもさんざんに書きましたが、ミニバンの車重にプリウスと同等のパワートレーンでは非力です。しかし前述したように、出力をアップさせたハイブリッドシステムを搭載することは現状では難しいですから、もしプレマシーのハイブリッドモデルが出るとしたら、アクセラ/プリウス/ノア/ヴォクシーと同じ馬力・トルクとなるでしょう。

もしそのようなスペックとなったら、走りにこだわるマツダの設計思想には反するような気もします。いや、それは私の感想にすぎませんが・・・。

また、もうすぐ出ると噂されている新型デミオも考慮すべきでしょう。新型デミオのかなり確度の高い噂がさまざま聞こえてくるようになりましたが、その中でハイブリッドが出るという噂は全く聞きません。発売が近いと言われている段階で全く聞かないので、おそらくハイブリッドは出ないのではないか・・・という気がします。デミオでハイブリッドが出なければ、マツダの方針としてハイブリッド車種を拡充させる方針はあまりないという事であるので、おそらくプレマシーでも出ない・・・と言えるかもしれません。

色々書きましたが、結論としては、若干ディーゼルが出る可能性の方が高いかな?程度しか言えないような気がします。

具体的なスペックを想像する

(追記)簡潔に言えば、デミオのようにディーゼルを前面に押し出すようなマーケティングをするような気がします。

ガソリン車

車重1500kg前後、2.0Lエンジン、出力150ps前後、カタログ燃費17km/L程度といったスペックと予想しています。価格は現行車種とほぼ同じくらい(230万前後)でしょうか。値段が高くなるストーリーも安くなるストーリーも思いつきません。

現行モデルと大きく変わるところは無いと予想しています。燃費も大幅な向上は無いでしょう。これは、現行のプレマシーがすでにミラーサイクルエンジン、全域ロックアップ多段ATといった主要な燃費改善対策を施しているからです。ここから劇的に燃費や出力を改善することは難しいです。

i-ELOOPは搭載される可能性が大きいと思われます。新型デミオでも搭載されることがアナウンスされているし、残された燃費改善対策で効果が大きいものとなると、エネルギー回生システムくらいしか無いからです。ただし、グレードで差別化するために、最廉価グレードなどでは採用されないなどの可能性も考えられるでしょう。ちなみに、価格は現行車種に比べてちょっと高くなる、と予想したのはi-ELOOP分のコストです。

装備の面で言えば、プリクラッシュブレーキや自動追従式のオートクルーズなどを採用してほしいな・・・と思うのですが、どうもマツダは自動運転に消極的な面があるので採用されない可能性の方が大きいと思っています。ただし、自動ブレーキシステムは国内でも欧州でも大きなトレンドとなっています。海外展開もされているプレマシーなので、採用される可能性が全くないわけでもないと思います。

(追記)噂にすぎませんが、デミオでもレーダー式のクルーズコントロールやプリクラッシュブレーキが搭載されると言われています。で、あればプレマシーでも搭載される可能性は高いと思われます。

ディーゼル車

車重1650kg以上、1.5Lディーゼルエンジン、パワー130ps前後、トルク30kgf・m、カタログ燃費18km/L前後、価格は300万を頑張って切るくらい、といった感じのスペックになるのではないでしょうか。

カタログ燃費20km/Lオーバー、価格は200万円半ば、といった感じのスペックになるのではないでしょうか。現在ですら、たとえそれがカタログスペックであっても、ノア/VOXYは20km/Lを超える燃費を叩きだしています。それから数年後に発売されるプレマシーが燃費で大幅に劣っていてはマーケティング上大いに不利でしょう。日本のドライバーは特に維持費に気を使うというアンケート結果もあります(日本自動車工業会の市場動向調査)。それを考えると、なおディーゼルハイブリッドの搭載が現実味を帯びてくる・・・ような気がします。(しつこいようですが、無根拠です)

価格に関しても、当初は300万弱と予想していましたが数年のスパンで見ればコストの圧縮が十分に効いてもおかしくは無いと思います。新型デミオのエンジンを見ても、ピエゾインジェクターからソレノイドインジェクターへの変更といったコスト削減策が見て取れます。また、マツダのディーゼルは次期ヴィッツにも供給されると言っていますから、数が出ることによって開発費の回収も進めば量産効果も出てくると思います。今後、さらなる低コスト化が実現できる可能性は十分あるでしょう。

ディーゼルエンジンの排気量は何とも言えません。ハイブリッドが搭載されるかどうかにも寄るでしょう。

マツダコネクト

(追記)次期デミオにもマツダコネクトが搭載されることはほとんど確定しています。そしてマツダ自身は繰り返しマツダコネクトをアップデートによって継続的に進化・保守させると発表しています。それから考えれば次期プレマシーにマツダコネクトが搭載されてもおかしくは無いと思います。

ただし、マツダコネクトのナビは激しく不評です。「コネクト」が意味していたSNS連携などの機能も好意的な評価をほとんど聞きません。これを踏まえて新型デミオでは別のナビを選択できるようにするという情報もあります。

さらに別記事でも指摘しましたが、マツダコネクトの設計思想はちょっと変(車体の製品寿命を考えるとマツダコネクトのスペックはいずれ陳腐化するはず)に思うところがあり、さらにナビの改良もあまりうまく行っているとは言い難いです。以上より、マツダコネクトは盛大に失敗してコケるという可能性はゼロではないと思います。

一方で、マツダはGoogleが主導する車載Android計画に賛同し、OAA(Open Automotive Alliance)への参加を表明しています。そしてOAAが言うには最初の車載Androidが搭載された車が2014年中にリリースされると言っているくらいなので、新型プレマシーが登場するころには技術的にも十分にこなれてきた頃合いになっているかもしれません。もしそうなれば、現状のマツダコネクトとOAAの成果物という競合する技術を二つ維持していくのはあまり意味がありません。うまく行けばマツダコネクトの中身がAndroidになるという事もありうるのではないでしょうか。

素晴らしく不評のマツダコネクト。マツダコネクトは今後他車種にも搭載されていくのだろうか。

次期デミオを想定したマツダの「HAZUMI」にもマツダコネクトが装備されているということなので、おそらく次期デミオにマツダコネクトは搭載されるだろう。ということは、アクセラにも搭載される可能性は高いだろう。

不評のナビ機能は、今後システムアップデートを継続的に続けていく事で改善していく、とアナウンスされているが、果たしてどうだろうか。とりあえずアップデート可能なようにしておけば何とかなる、というのはソフト開発ではよく取られる手法であるが・・・。

ナビ機能を作っているのはハンガリーのNNGという会社。この会社はホワイトレーベルというやつで、自社製品を自社の名前を冠さずに売る企業である。NNGが作成したナビプログラムを基礎として、他メーカーがカーナビシステムを作成して売る、という感じだ。

どうもマツダコネクトのナビはNNGのナビを、カスタマイズをほとんどせずにそのまま載せているような印象を受けるのだが、それではユーザーの要求を満たすのは難しいと思われる。もうちょっと国内のカーナビメーカーと協業したほうがいいのではないだろうか。

ただし、マツダとしては世界標準のプラットフォームを採用してコストを削減したいという気持ちもあるだろうから、日本市場に特化させるのも難しいだろう。

せめて、2DINナビと選択式に出来るようにしてほしいというのはほとんどのユーザーが考えるところだろうが、あのBMWのナビのような、オンダッシュナビのような位置に2DINナビを取り付けれるような設計にできるかというと、ちょっと難しい気がする。

というか、どうせ高性能なCPUだけ載せといて、ソフトはアップデートにすりゃいいや、という発想なのであれば、個人的にはナビ機能は要らないからGoogle MAPを表示させて欲しい。どれだけ高性能なCPUも、クラウドには絶対に勝てない。Googleは数百台といったサイズのサーバーで一瞬のうちにリクエストを処理してしまう。

いつかはそうなるかもしれないが、現段階ではこれも妄想に過ぎない。Google MAPを使いたければ、スマホを見やすい位置に固定するのが最も手軽だ。

まとめ

 

ほぼ間違いないだろうという予想

  • ハイブリッド・ディーゼル・ガソリン3タイプが同時発売されることは無い
  • ディーゼルシステムのさらなるコストダウン
  • i-ELOOPの採用
  • マツダコネクトもしくは車載Androidの採用
  • ガソリン車とディーゼル車 もしくは ガソリン車とハイブリッド車 がラインナップされる
  • ディーゼルエンジンが乗るとすれば1.5L、2.2Lは無い

もしかしたらそうなるかもしれないという予想

  • ディーゼルハイブリッド車のラインナップ

これは無いでしょうという予想

  • ガソリンハイブリッド車のラインナップ

4件のコメント

  1. とり より:

    >ディーゼルエンジンは高効率だと言いますが、まだ価格が高く、イニシャルコスト差を回収できないのは当ブログでも何度も計算して指摘しました。実用回転数域でのトルクが高いと言っても、ガソリンエンジンだって踏み込んで回せばパワーは出ます。

    こんなこと書けるのってすごいね。。数字だけ見てるとこうなる、というサンプルみたいな人ですな。
    肩書きとかに弱そう。。

    1. withpop より:

      ご感想ありがとうございました。

  2. 匿名 より:

    アクセラのディーゼルとガソリンの価格差はエンジンだけのものではありません。
    ディーゼルエンジン搭載のXDは込み込みのフル装備状態なのでガソリンエンジンのグレードに同程度の装備を施せば実質の価格差は30~40万円くらいになるかと思います。
    それでも燃料費だけでペイできる価格ではありませんがね。

    1. withpop より:

      ご指摘の通りだと思います。
      記事を書いた時点では300万と見積もっていましたが、今考えるとちょっと高いと思います。
      新型デミオのうわさを見る限りは、もしかしたら次期プレマシーが出るころには
      ディーゼルvsガソリンの価格差は今よりももっと安くなるような気さえしています(個人的な感想ですが)。
      他にも見返すといろいろ古い情報があるので後で本記事は訂正しようと思います。

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