UbuntuとWindowsを比較してみて

前回の記事で、HTPCを自作してLinux+XBMCをインストールしようと画策した。

結果から述べると、簡単にインストールできた。しかし、インストールした後に「これじゃOblivionがプレイできないじゃん!!!」ということを思い出し、渋々Windows 7をインストールし直した。

と、いうわけで、同じPCに対してLinux+XBMCとWindows+XBMCのセットアップを短期間のうちに行った。そこで、いろいろ思うところがあったので、まとめて書いてみたい。

インストール手順:Linuxの場合

今回は、ディストリビューションにUbuntu Server (64bit)を使用した。私はどんな用途であれ、Ubuntuを使うときはUbuntu Serverを入れるようにしている。こうすることで、余計なパッケージがはいっていないシンプルな環境から作業をスタートできるからだ。

DVD-Rにイメージを焼くのがかったるいので、手空きのUSBメモリにWin32 Disk Imagerを使ってISOファイルを書き込む。

USBドライブからUbuntuをインストールする手順をググると、UNetbootin、Universal-USB-Installerなどのソフトを使用することを推奨する記事が多数ヒットするが、これらはイメージの中のファイルに何か特殊な書き換え操作をしているらしく、サポートバージョン以外は全然動かないことが多い。対して、Win32 Disk Imagerは余計なことをしていないためか、私の経験上素直に動いてくれることが多いので、愛用している。

あとはUSBから起動してインストールする。特に迷う箇所は無いだろう。LANケーブルをつないでおけば、必要なドライバや追加のパッケージなどを勝手に取ってきてくれる。

インストールすると黒い画面にコンソールだけが表示される。とりあえず最新のパッケージをインストールするために、

$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get upgrade
$ sudo apt-get dist-upgrade

とコマンドを打つ。せいぜい10分くらいでインストールが終わるだろうか。

次に、GUI環境を準備する。まずは標準のubuntu-desktop(unity)をインストールしてみる。

$ sudo apt-get ubuntu-desktop

これで再起動するとGUIが起動する。GUIが起動すると、画面上部に「プロプライエタリドライバのインストール」という通知が出てくるので、ディスプレイドライバをインストールする。これはワンクリックで出来てしまう。簡単だ。さらに、XBMCも続けてインストールしよう。

$ sudo add-apt-repository ppa:team-xbmc/ppa
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install xbmc

か、簡単過ぎる・・・。これで、あとはコンソールからxbmcと打てばXBMCが起動してしまう。素晴らしい。

ただし、標準のデスクトップマネージャ(unity)だと、XBMCが起動している状態で、デスクトップ通知(右上にフェードインしてくる通知)があるたびに画面が激しくちらつくという現象に遭遇したため、LXDEで動作させることにした。

Ubuntuの場合は、素のLXDEよりも、lubuntu-desktopパッケージをインストールしたほうが、色々と良きに計らってくれるので、こっちをインストールする。

$ sudo apt-get install lubuntu-desktop

簡単だ・・・以上。これだけ。

インストール手順:Windowsの場合

できれば、速度的な問題でUSBドライブからインストールしたい。しかし、Windowsの場合はインストールUSBメモリを作るだけで一苦労である。

Windows 7/8/8.1のインストールUSBメモリを作る(diskpart編)

USBメモリを作る作業で高速化した時間をペイできそうにもないので、素直にDVDメディアからインストールする。インストール作業は長い。何度も再起動がかかりイライラする。

起動すると、マウスが動作しない。なぜだ。色々いじくりまわし、USB3.0ドライバがインストールされてないからだと気づく。USB2.0ポートにつなぎ替える。

まずはIEというクソブラウザを使ってられないので、Chromeをインストールするところから始まる。あれ?ネットにつながらない。Ethernetドライバが無いからだ。ドライバを落とすことすら出来ない。他のPCでドライバを落とす。各種Windows用ドライバは冗談かと思うほど重い。平気で300MBとかの容量があったりするし、加えて、デフォルトのダウンロード先サーバも冗談かと思うほど遅いので、ミラーサーバーを幾つか試し、ようやくマシなサーバーでドライバをダウンロードする。

ダウンロードしたドライバ一式をUSBドライブに入れ、ようやくセットアップ中の前面USBポートに差し込む。認識しない。そうだ、これはUSB3.0ポートだった。裏面のUSB2.0ポートに差し込む。ようやくドライバ一式をインストールする。終わった。ようやくこれでネットワークに繋がる。まずはChrome。続けて、COMODO Personal FirewallとAvira Antivirusを落としてインストール。これでとりあえずは基礎が整った。

しかし、デバイスマネージャを見ると、BTアダプタに警告マーク。ドライバはインストールされている。理由がわからない。とりあえずWindows Updateを試してみる。これが死ぬほど遅い。イライラする。あまりに遅いので放置する。ようやく終わったと思って再度Windows updateをかけると、また何百とパッケージをインストールさせられる。ふざけているのか。それで何度も何度も再起動を繰り返した後、ようやくすべてのアップデートパッケージがインストールされる。その後デバイスマネージャを再確認するといつのまにかBTアダプタの警告マークが消えている。なんなんだ。

この時点でディスク容量を見ると、なんと、30GBちょっとも使っている。ふざけているのだろうか。SSDなので容量は節約したいのだ。

ここまで種々のいらいらをすべて我慢して、ようやくXBMCをインストールする。が、XBMCのダウンロード先サーバも案の定遅い。遅すぎる。ミラーサーバーを探してようやくダウンロードする。

ようやくインストーラが立ち上がる。次へ、次へ、次へ…。めんどくせえ。

そうしてやっとインストールが終わった。XBMCを立ち上げて動画を再生すると・・・。なんと、MP4動画は滑らかに再生できるものの、MKVファイルはすべてカクカク再生で見れたもんじゃない。なぜだろう。コーデック?いやいや、XBMCは内部コーデックを使っているはずだ。

全然原因がわからないので、古いバージョンを試す。すると、こんどはなんとか動作した。

が、こんどはアドオンが全然入らない。アドオンのインストールを選ぶと、サーバタイムアウトで終了してしまうようだ。さらに、ただ単にタイムアウトで失敗してくれりゃあいいものを、なんだかパッケージが「BROKEN」などというステータスになって、再インストールも削除も何も出来ない。ふざけているのだろうか。

結局、これはXBMCのリポジトリのURLを直に書き換え、ミラーサーバを直接読むような方法で対処した。あとで記事に書く。

これでようやく使える・・・と思いきや、なんと、CPUファンがブンブンうるさい。何事か。確認すると、カーネルモードで異常にCPUが使われている。何かのドライバか、アンチウィルスソフトか何かが悪さしているに違いない。パーソナルファイヤーウォール、アンチウィルスを止めるが改善しない。

しょうがなく、割り込み負荷をどうにか計測することを試みる。Windows Driver Kitとかいうのが必要らしい。これがまた300MBくらいある。ふざけているのだろうか。ようようダウンロードして計測すると、はたして、原因はamdxhc.sysというモジュールだった。なんと、AMDか。困った。

調べると、どうもUSB3.0コントローラのドライバっぽいが、いまいち確証が持てない。やってみるしかない。Catalystのインストーラを立ち上げ、USB3.0ドライバだけ削除する。デバイスマネージャからUSB3.0コントローラも削除する。USB3.0ポートにつながっていたマウスが動かなくなる。はいはい。はいはいはいはい。

ここらへんでもうすでにイライラMAX、結局amdxhc.sysが何なのか、なぜ悪さするのか、解決策はあるのかなどを調べる気力もなくなり、おしるこを食って寝た。

Linux(Ubuntu) vs Windows XBMC動作までの道結果発表

項目 Linux Windows
OSインストールメディア USBメモリ DVDメディア(遅い)
OSインストール時間 10分くらい Linuxよりは絶対遅い
OSインストール直後 ほぼすべてのデバイスが動作 最低限のデバイスしか動作しない
OSのアップデート コマンド一発、速い 遅い上に頻繁な再起動
ドライバのインストール ほぼ全自動(プロプライエタリドライバだけ手動だがワンクリック) ダウンロードも遅い、インストールも遅い、容量もバカ食い
ブラウザ Chromium IE
アンチウィルスソフト 要らない 要る
XBMCのインストール コマンド一発、速い ダウンロード遅い、インストーラの「次へ」クリックだるい
XBMCの動作 ちらつく問題があったがすぐ解決 MKVがカクカク現象、アドオンインストールタイムアウト現象、解決まで試行錯誤
OSの動作 起動が速い、起動後も軽くて快適 重い。CPU使いすぎ。
使用ディスク容量 数GB~使い方によって20GBくらい ドライバ、アップデート、アンチウィルスインストール後30GBオーバー

結論:Windowsダメすぎ

インストールしたらすぐ使える、アップデートは1回で完了できる、余計な容量は食わない。そういう当たり前のことが当たり前にできないのがWindowsです。今回の結果では、Windowsが直接の原因でなく、周辺プログラムやドライバが原因と思われるものもたくさんありましたが、Linuxではうまくいった。Windowsでは全然うまく行かない。という事実には変わりないと思います。

また、Linuxのコマンドなんて理解できない、Windowsのほうがはるかに優しい、などという意見を目にすることが有りますが、私は逆にWindowsのほうが覚えなければならないトリックじみたことが多いと思います。みんながWindows使っているのがすでに普通で常識化してきているだけであって、覚えなければならないことの総量は絶対Windowsのほうが多いと思います。たとえば、アプリケーションの設定一つ取ってみても、全然ポリシーが無く、ホームディレクトリにあったりレジストリにあったり、AppSettings/Roamingにあったり、Programfilesにあったり、Virtual Storeにあったり・・・とめちゃくちゃです。Linuxであれば、ホームディレクトリの隠しフォルダを探せば絶対見つかる。

で、上記のような経緯があり、私はWindowsをさっさと打ち捨てて、Linux+WineでOblivionをプレイしようと思うのでした。今後、ゲームは全部STEAMでLinux版を買う。まあ、ゲーム自体ほとんど買わないけど。