AMDのAPUでHTPCを作る

なんか略語ばっかりなタイトルですね。

事の発端

前回、Raspberry Piで監視カメラを制作するという記事を書いたのですが、そのRaspberry Piはどうなったかというと、XBMCを動かすメディアプレーヤとして活躍することとなりました。結局、全然監視してないじゃん!!いや、1週間は動かしたけどね。

私、実はXBMCというナイスなソフトがあるというのを今まで全然知らずに育ってきたみたいで、こんな便利なものがあるなら最初から使いまくってたわ!!とか思いました。

XBMCというのは、XBox Media Centerの略だそうで、その名の通り、XBOXで動作するメディアセンターです。オープンソースソフトであり、元々オープンソースだったのか、オープンソース化したのか、詳しいところはよくわからない。公式ページを見ると、まず、見た目が良いでしょ。見た目は重要です。

で、何が出来るかというと、DVDや動画ファイル、写真、ストリーミング動画などを再生することが出来ます。UIもマウスとキーボードで操作するというよりは、リモコンで操作することを念頭においたものになっております。AndroidアプリでYasteというこれもかなりいい感じのXBMCリモコンがあり、これを使ってスマホで動画ファイルを選び、再生したりしていると、それだけで楽しくなります。ちなみに、このリモコンはWifi経由でXBMCが公開するHTTP版UIを触るような仕組みになっています。

Raspberry PiでXBMCを動かす方法を解説した記事は腐るほどあり、さらに、RaspbmcというRaspberry PiでXBMCを動かす専用のディストリビューションまであったりするので、ここでは解説する必要は無いでしょう。

Raspberry PiでXBMCを動かすのまとめ。
RaspberryPi x Raspbian x XBMC x iPadリモート x 温度ロガー x TS再生

不満と課題

Raspberry PiでXBMCは動きます。コーデックによってはFull HDでも再生できます。想像以上に、ずっと快適です。しかし、いかんせん数Wという電力で動くCPUなので、非力感は否めません。操作していてかなりストレスを感じます。

あとは、TS動画を再生できない(正確には、MPEGムービーのHW再生支援を可能にするにはライセンス購入が必要)ということもあるので、ビデオカメラで撮った映像がテレビで見れない、見るにはビデオカメラとテレビをHDMIケーブルで接続しなければならないという超絶ダサい、AV機器に慣れていないオッサンみたいなことをしなければならない。

さらに、我が家のリビングにはメディアを再生する設備がなにもないという問題もあります。Blu-rayはおろか、DVD、CDさえ読み取る設備がありません。これは不便だ。

もっと言うと、我が家には初代PS以降、据え置きゲーム機が無かった。これは私が据え置きゲーム機で出ているタイトルに魅力を感じなかったという理由はあるが、全然ゲームをしないからというわけでもない。たとえば、パソコンでOblivionとかFalloutとかSimcityとかCall of dutyとかHearts of Ironとかそういう洋ゲーは結構やってた。そいで、こいつらもそろそろ大画面でプレイしたいなー、などと思ったりもしていて。

と、いうわけで、まとめると、Raspberry PiでXBMCを使ってみた結果、メインのメディアプレーヤとして使うには不足であり、さらに加えて以下の様なことをやりたいという欲が出てきてしまった。

  • DVDやBlu-rayを見たい
  • ちょっと昔のゲームをやりたい
  • XBMCをサクサク動かしたい
  • 高解像度動画ファイルもサクサク再生したい

最初は、据置型のメディアプレーヤでいいかなーと思っていた。上海問屋にいくつか売っているし、IO DATAあたりからも製品が出ている。でも、それだとCD/DVD/Blu-rayを読めないので、やっぱPCか。幸い、AMDのCシリーズとか、IntelのAtomとかが載ったボードはやすいしな。…と思ったが、どうせパソコンにするんだったらゲームもやりたい。AMDのAPU使いたい!…と思ったが、3Dゲームがそれなりに出来るレベルのAPUが載ったボードなんて無い。というか、APU自体そんなに高くないし、マザーボードとAPU2つ買えばいいじゃん。…と思ったが、ここまで来るなら既成品でいいんじゃないか?となると、ASUSのeeeBoxかなー。と思っていたが、これも値段の割に結構非力で、こんなもんに4万ちょいも出すんだったら、自分で作っちゃる!!という経緯があり、以上のような要求スペックとなった。

パーツ選定

CPU:AMD A6-6400K
今(2014年初頭)だったらKaveriでしょー、と言われるかもしれないが、明らかにオーバースペックであると同時に、TDPが高い。A6-6400KはTDP65Wと、まあまあの値で、載ってるGPUコアはRadeon HD 8470D、クロックは3.9GHz/Turbo 4.1GHz、それでいて値段は7000円前後、最安6000円台後半と、かなりお買い得感のあるAPUとなっている。

あと、私はずっとAMD派で、自作していてIntelを買ったことが無い。DuronもAthlon XPも焦がした。初めて買ったCPUはK6-400MHzだった。

M/B:GA-F2A88XN-WIFI

AMD A88Xチップセットである。割と新しい製品だ。Mini-ITXでSocket FM2+対応、というあたりで選んでいくと、あんまり選択肢は無い。最終的にASRockか、Gigabyteのこれかで悩んだのだが、ASRockにあまりいいイメージがない(今はそんなことないが、昔はAsusで出せない際物製品を出していた)ため、Gigabyteになった。まあ、Gigabyteにもそれほど良いイメージは無く、個人的にはASUSとかMSIとかが好みなのだけれども、しょせんは好みの問題であるので、特に悩みもなくGigabyte製をチョイス。

ケース:SilverStone Sugo SST-SG06B USB3.0

HTPC向けのケースを作っているメーカーというのはあんまりない。値段を考慮して消去法で選んでいったのがこれだった。というか、これは私の不満なのだけど、なぜ自作PCのケースはダサいデザインのものしか無いのであろうか。全部ガンダムのプラモデルみたいに見える。全面には煌々と輝く青色LED。そういう法律があるのだろうか。

唯一、ちょっとだけ気に入っているのはFractal Designという北欧(スウェーデン)のメーカー。でもこれにHTPC向けの安いモデルは無かった。IKEAとかでやっすい棚かなんかを買ってきて自作したほうが安くて満足の行くものが作れるかもしれない。

このチョイスは先に述べたとおり消去法であった。選択ポイントとしては、Mini-itx対応ケースで、横幅が小さいこと。さらに、USB3.0がついて、電源も付属していること。電源はSFXタイプだったSFXはATXに比べてちょっとだけ薄い。電源は80Plus Bronzeを取得したもの。

メモリ:CFD W3U1600HQ-4G(4GB二枚組)

選択理由は特に無し。最初は2GB×2枚でいいかな、と思っていたが、4GB×2枚も大して値段が変わらなかったため、これをチョイス。いつもCFD販売のを買っているので、今回もそれにならった。理由は特にない。

SSD:ADATA ASP900S3-128GB

HTPCなので、動作音のしないSSDにした。あと、SSDを一回システムドライブに使うとHDDには戻れないという点もある。結局、ほとんどのアプリケーションでのボトルネックはI/Oになるので、そこを底上げするというのは、体感速度にかなり効いてくる。最近だと大容量メモリが簡単に乗るし、64bit OSも普及したので、メモリ不足によるスワップアウトがボトルネックになることは殆ど無い。

メインで使っているPCは64GBのSSDが載っているが、正直、64GBだと足りない場面が多々あるので、128GBを買うこととした。

ドライブ:Logitec LBD-PME6U3LBK

これはUSB 3.0対応の外付けBlu-rayドライブである。電源容量不足によってまともに動かないという
レビューが多い。そんな製品、しかも、わざわざケースから買って自作するのに、なぜこれを選んだかというと、そこにはちゃんとした理由がある。

実は、これの中身にはBDR-TD05というパイオニア製ドライブが入っている事があるそうだ。BDR-TD05は単品でバルク品を買うと1万円を超えるが、この外付けドライブは6000円前後で買えるという、ちょっと良くわからない状況になっている。

ただ、たまに東芝サムスンでした、という話も見受けられるため、一種の賭けと言えるだろう。私はその昔、東芝サムスン製のDVD-Rドライブを買い、さんざんにデジカメの写真を焼いた後、ほとんどのDVD-Rが他のドライブで読めなかったという痛い経験をしたのを忘れていない。まあ、今の東芝サムスンは当時よりはマシになっただろう。という期待も込めて、このドライブを買った。

ちなみに、Mini-ITXのほとんどのケースは5インチドライブが入らない。BDR-TD05のようなノートPC用のスリムドライブは入るようになっているが、SATAのコネクタ・電源コネクタがSlimタイプという特殊な形になっているため、普通のSATAケーブルに接続するための変換ケーブルor変換基板が必要であることを付け加えておく。

組み立て

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ボーナス一括払いが使えるため、ソフマップでほとんどのパーツを買った。BDドライブだけはAmazonで買った。すでにAmazonの箱が潰れているが、犯人は写真右下に布陣している娘である。娘は箱を見ると上に立つ癖がある。

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これが買ったもの全部を出してみたところ。この辺りで、常に部屋が片付いていないと機嫌が悪くなる嫁さんが「何散らかしてんのよ」みたいな無言の圧力を発してくる。

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とりあえず、ドライブの賭けがあたったかどうかだけ確かめてみましょう。ベゼルは普通ですね。ベゼルだけじゃ分かんないですね。当然ですが。

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ちょっと分かりにくい位置にありますが、ネジ一本外してドライブを引っ張ると取り出せます。一度USB差し込んで通電させ、OPENボタンを押してトレイが出てきたら、トレイをゆっくり引っ張りましょう。強く引っ張るとたぶん壊れます。

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出た!パイオニアだ!やった!さらば東芝サムスン!二度と東芝サムスン製ドライブを買うことは無いであろう。

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ケース裏面はこんなかんじです。80Plus Bronzeのシールが、「まー適当でいいっしょ」みたいに、投げやりな感じで貼られています。ケース前面部分は多分アルミ、それ以外は鉄です。質感も値段相応といった感じです。HTPCなので、テレビ台内部に収納します。見た目は気にしなくて良いでしょう。

妙なボタンはリセットボタンみたいです。なぜ全面でないのかは謎。まあ使う機会が少ないので別にいいですが。

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SST-ST30SFという電源が載っていました。300Wです。電源を食うようなデバイスをそもそも載せていないので、十分でしょう。

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Mini-ITXボードの実物を始めてみましたが、本当に小さいです。Mini-ITXケースが大げさにデカく感じるほどです。

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CPUはMADE IN CHINAでした。中国は初めて見たかもしれない。Germanyというのは、GLOBAL FOUNDRIESのドイツ・ドレスデンのFabでしょう。連合軍の無差別爆撃があったところですね。連合軍はホント汚い。

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メモリとCPUを挿したらこんなかんじになりました。

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慎重にケーブルを挿していきます。私の経験上、自作PCが一発で問題なく立ち上がった経験というのはあんまり無いです。大体、悩みに悩んでメモリモジュールを逆に刺してみたりだとかするとうまくいくとか、結果的に原因がよく分からなかったパターンが多いです。ケースから外すと起動するのに、ケースに組み込むと電源すら入らないというパターンもありました。(おそらく基板裏面のショート)

とにかく、慎重に組んでいきます。最近のマザーボードはちゃんと絶縁処理されていますし、滅多なことでは壊れないと思いますが。

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とりあえずBIOSを表示させたところ。どうもうまく動いているようです。今後、こいつにUbuntuとXBMCをインストールしていきます。