安価なWifi監視カメラシステムを検討する

camerasys

序論

引っ越してから、お隣さんが玄関の鍵穴に接着剤を流し込まれる嫌がらせを受け、セコムに入ったという話を聞いた。

うちの家は一条工務店で建てている。一条工務店のi-smartというやつだ。これは、標準仕様で侵入しやすい窓に開閉センサを付けていて、どこかが開けばけたたましいブザーが鳴り響くというシステムを備えている。玄関の近くにも、「防犯警報付き」みたいなステッカーを貼った機械が設置されている。なので、ある程度威嚇にはなる。

しかし、それはそのような防犯システムがある、ということを識別出来るだけの知恵を持った、空き巣や注意深い人間でないと意味が無い。一方で、人様の家の玄関の鍵穴に接着剤を流し込むなんてのはアホがやることである。頭が悪い人なので、周囲を見渡して防犯システムがあるかどうかなどチェックしないかもしれない。

そういう事を念頭に入れ、セコムに加入すると、表札の周辺など、わかりやすいところにでっかくセコムのステッカーを貼るようになっている。いくらアホでもでかでかと「セコム加入中」と書かれている家であれば、周りをうろつきたくないだろう。

じゃあ監視カメラのモックを設置してセコムのステッカー貼っときゃいいじゃん、って感じなのだけれども、まあセコムがそんなことを許すはずもなく、商標とか取って保護してるよな。検索したら、案の定以下のページがヒットした。

セコムステッカーについて

セコムの所有に属するセコムステッカーをどのような理由であっても売買・譲渡・貸与・処分をすることは違法行為となります。また、セコムステッカーを購入、譲受、借受けすることやセコムのセキュリティサービス契約の裏付けのないまま、これを使用することも違法となります。

ページ下方には、実際に裁判を起こして勝訴した判例がずらずら載っている。おおー、こわいこわい。さすがセコムだわ。吉田沙保里が目からビーム出してるもんな。それはアルソックか。

まあ、個人的にも、虎の威を借る狐をやって、モックのカメラでごまかそうなんてのは、DIYerとしての、そして技術者としての、さらにソフト屋としての血が許さないことは明白であり、ここに、監視システムを設計、製造、設置し、粗暴犯による短絡的な器物破損、窃盗、などを未然に防ぐための方策を考案・実証し、ひいては、このような犯罪・迷惑行為を社会から追放するという姿勢を強く示すと共に、その実際的な方法を広く知らしめるためのものであります。正義とは俺のことだ。

あとは、最近、近所のアホが家の前に車をよく路駐しており、超邪魔。どうも、その家は間口が狭いので駐車場が縦に二台とめる形になっており、奥の車を出すためには手前の車をいちいち出して、奥の車を出した後、手前の車を元に戻すという操作が必要なのであり、それがめんどくさいため、常日頃から路駐してやろうという性根の腐った根性をしておるようだ。それを承知で建売物件を購入したので弁解の余地は皆無である。

嫁さんがここに車を止めるな、と言ったら謝って車をどけた、ということであるが、こういうアホは同じことを繰り返すのが常である。

将来的に改善の傾向が無いのであれば、警察に対して、1.本道路は私道であるが、一定以上の人、車の往来があり、道路交通法の示す道路としての要件を満たすことを認めさせること、2.道路交通法の道路要件を満たす道路上で、駐車場の入り口から3m以内かつ曲がり角から5m以内に恒常的に車を路駐していることの証拠を示すこと、3.以上をもってして、道路交通法第44条第2項ならびに道路交通法第45条第1項に違反していることは明白であるので法的措置、すなわち、是正勧告、そののちにレッカー移動、駐車違反金を支払わせる、違反点数の加算を即時実行することを依頼したいのであり、そのためには、1.と2.を示すための十分たる証拠を自動収集するITシステムを安価に構築する意義は十分すぎるほどあるのである。

と、こういった感じで、正義が1割、自己の利益の確保が9割という感じな私なのですけれども、まあ考えてみるよ。よろしく。

要求定義と初期構想

要求仕様としては、以下のとおり。

  • 安価に構築できること
  • 安価に運用できること
  • 広範囲を撮影できること
  • イベントが有った時のみ撮影できること(ストレージの節約)
  • スマホからアクセスできること
  • 暗くても映ること

調べてみると、Wifi対応の防犯カメラというのはあるにはあるのだが、対応OSがWindowsのものが殆どで、加えて単体では「なにか動いた時に録画を始める」などといった高等なことは出来ないようだ。さらには、内部にストレージを持つような製品があまりない。ということは、24時間PCを起動して置かなければならないということで、これは電気代の観点からよろしくない。

たとえば、60Wで動作するかなり低消費電力なパソコンがあったとしても、月の電気代は0.060[kW]*24[H]*30[day]*20[円kWh]=864円になるのである。そもそも60Wで動作するパソコンを作るために数万円かかってしまう。

で、Raspberry PiとWebカメラでなんとかならないかという発想に至った。Raspberry PiとはLinuxが動作する小型のボードである。5V 1Aくらいの電源で動いてしまうのだ。これを採用した防犯カメラシステムをネットで検索すると結構やってる人がいる。

あとは、多少金がかかるがIntel AtomやAMD E, Cシリーズが乗ったようなボードを買ってそれなりの超低消費電力サーバーを構築してしまい、Wifi対応カメラやUSB無線化でUSBカメラを接続する、といった方法も取れる。

ということで、このあたりをを軸に考えてみたい。

梅案:Raspberry Pi+Webカメラ

camerasys

Raspberry piを中心にしたシステムである。HTTPサーバを通じて、撮影したデータを公開する。sambaによって、Windows PCやスマホから直接ファイル操作できる。

GPIOが簡単に使えるので、撮影中かつ暗くなったとき(もしくは特定の時間帯)のみ赤外線投光機などを点灯させたりすることも出来る。しかし、我が家ではそもそも人感センサによる普通のライトが幾つか備わっているので、不要と思われる。光量が足りない場合は検討したい。ただ、普通のWebカメラにはIRフィルタが付いているため、改造しなければ撮影は難しいかもしれない。

この案の優れているところはとにかく安価に済ませることが出来る点だ。欠点はRaspberry Piの性能が低いこと。おそらく、高画質で録画することは難しいし、ブラウザやsambaからのアクセスも遅いだろう。

ちなみに、Raspberry Pi専用のカメラというのも売っていて、これは低いCPU負荷で高解像度な撮影が可能らしい。しかし、むき出しの基板であるために調整の制作が難儀であることが想像されること、さらに、監視カメラという特性上、画角が広いことが条件であることなどから、今回は採用しなかった。

竹案:x86 SoC

cam2

AMDやIntelのx86 SoCボードを中心として構成するシステムである。CPUが速いのでいろいろなことができるようになる。HD画質での録画、高解像度での静止画撮影、フレームレートの向上など。HTTPでのアクセスもよりリッチな環境を構築できる。

元々私は、家の中に常時起動している省電力サーバーが欲しいと思っていたので、こういう構成もアリだ。ただ、監視カメラ単体のシステムとして扱うにはいささかオーバースペック過ぎる感じはある。初期コストも安くはない。数万円のオーダーになるだろう。

ただし、何らかの機器をリモートで操作する際には、追加のハードウェアが必要になる。また、電気代も若干高くなるだろう。と言っても、月に数百円のオーダーには収まるはずだ。

松案:x86 SoC + Raspberry Pi

cam3

多数のカメラを統合して集中管理するx86サーバーと、外部でカメラ周辺機器をリモート操作するためのRaspberry Piをセットにした最強の布陣である。値段も最強レベルで、設置カメラ台数に応じて数万~10万ちょいの値段がかかるだろう。

サーボモータを使って動体を追跡したり、スマホからカメラの向きを調整したり、いろんなことができる。自在に動いて人間を追跡するカメラはそれだけで不気味で近寄りがたい。犯罪の抑止効果は絶大だ。

また、一定以上の時間うろついている人間を感知したら、炭酸ガスを噴射して威嚇するとか、高出力レーザーを照射するとか、機械音声で警告した後、BB弾で攻撃してもいいかもしれない。

他にも多種多様な事に利用可能だ。例えば、娘が小学生になったら夏休みの自由研究として、草花を定点カメラで観察し、光量、気温、湿度などによる植物の生育や反応の長期傾向を探るなどという課題をやるのも良いかもしれない。定量的なデータに基づいて自然現象を分析するというのは、科学においてはとても基礎的かつ重要なスキルであり、幼少期からそういったことに慣れ親しんでおけば、今後来たる高度に情報化された社会でも十分に立ち回り可能な一人前の人間に育つことができる。

そうして娘はいい大学を出て、いい会社に就職し、御曹司と結婚して、デカイ家を建てた暁には、その家の玄関にDIYで監視カメラを設置し、きっと不審者に対して高出力レーザーを照射して火だるまにすることでしょう。

結論

ま、梅案で進めますかね・・・。

続き

Raspberry pi でWifi監視カメラシステムを製作