宗教の勧誘が来て議論した話

今日も過去日記載せて寝る。

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2006年11月6日23時13分: しゅうきょう?

研究室で、宗教の勧誘来るよねー、的な話になった。 それで思い出した。前にここに書いたかもしれないけど、僕は去年くらいに宗教の勧誘のおっさんと30分にわたり議論したことがある。

そのおっさんは、たぶんここいらは大学生が多いからだろうな。 なんとかの神の教えはすごく科学的なんです!だから理系のあんたも信じろ、的な論法で話してくるんです。 それで、はあ、とか曖昧な返事をしつつ聞いていました。曖昧なふりをしていましたけど、僕の心はすでに燃えていた。なぜならば、怪しい宗教のおっさんに科学の分野で負けるはずがないからでありますよ。

じつは、このおっさんは、なんだかしょっちゅう来るんですよね。僕の態度が曖昧だったから、これいけんじゃねえ?とか思われたんだと思うんですけど。だから、科学の話を持ち出した今がチャンス。完全に論破してもう来ないようにしよう。と、思った。

「なぜ宇宙が出来たか知っていますか」
「光子が対生成と対消滅してるうちに相転移して一気に膨張したんですよね」
「そうなんですかね?」

そうなんですかね?とか言ってます。自分から聞いといて、答えられてないです。 知らない、って答えが返ってくるとしか想定してないんでしょう。

「まあ、それで、その宇宙が出来た確率って知っていますか」
「知らないです」
「なんと、100兆分の1の確率で出来たんです!すごいと思いませんか!」
「すごそうですよね」

「だから、神様はいるんです!」

とか言っちゃってんの。いやいや。明らかにおかしいじゃないですか。100兆分の1の確率で出来たから、明らかに何らかの意志によって宇宙が誕生したという帰結は逆立ちしたって得られません。

「いや、それはおかしいでしょ。100兆分の1の確率で宇宙が誕生して、宇宙が今現在存在するのであれば、そりゃ実際に100兆分の1が起こったんでしょう。なんでそれが神様がいることにつながるんですか。」
「でもねえ、100兆分の1ですよ。あなた100兆分の1のクジ当てれますか」
「引くの僕じゃないですし」
「神様ですよね、そんな確率が起こったってことは、偶然ではなくて創造主がいて何らかの意志が働いているって考えるのが自然ですよね」
「いや、別に時間軸が無限だったらばいつかは絶対起きるでしょ。100兆分の1だったとしても。100兆分の1が何秒に1回試行されるのかは知らないけど、ずーっと時間が無限に続いてたら、その中で少なくとも1回、宇宙が生まれる確率はきっかり1ですよね。時間軸の無限小から無限大まで積分したら。」

「いや、僕は分からないです」
「あなたが言い出したんでしょ。宇宙のこと分からないのに宇宙の話してるんですか」
「まあ、それはいいんですけど、で、たとえばね、この聖書の何章のほにゃららは・・・。」
「はあ」
「神はX日間で宇宙と地球をつくったって書いてあるんですよ!どうですか!実際聖書に、宇宙の制作過程が書いてるでしょ!偶然ではなく神が宇宙を作ったんです!」

まったく論理が破綻してます。宗教がどうとかとかそういうレベルですらないですよ。本に書いてあるからそうなんだ!とか言ってます。前のフリは何だったんだ。宇宙全然関係ねえ。

「でもさあ、それで小さい確率の事象が起こったらすごいとか言うんなら、いまこの時点、我々が喋ってるのはもっとすごいですよね。」
「ええ、えええ、どういう事ですかあ~?(自慢げ)」

「あなたは僕の家に来たわけですが、その確率って宇宙が誕生する確率より低いですよね。ビッグバンが起こらなければ僕たちは存在しないわけですから、ビッグバンが起こり、かつあなたが僕の家を訪ねて来るという条件付き確率になりますよね。そしたらビッグバンの起こる確率よりも今これが起こってる確率のほうが少ない確率ですよね。小さい確率の事象が発生するほど創造主の意志が深く絡むならば、天地創造よりあなたがうちに来た方がよっぽどすごい事って事ですよ」

「まあ、まあ、私たちの宗教が科学的だと言うことが分かって頂けましたか」
「分からないです」
「なぜ」
「だって宇宙が誕生したことと神が存在することの証明は全く違うからですよ」
「そうですかね」

「付け加えて言えばすごい小さな確率で宇宙が出来た、ってのは一般的にビッグバンと言われるインフレーション理論のことですよね。しかし、他のモデル、たとえば定常宇宙論なんかは、宇宙に始まりも終わりも無いですよね。確率もクソもない。宇宙背景放射なんかが発見されたりして、科学界ではビッグバンがほぼ定説みたいになってますけど、別に定常宇宙論が否定されたわけではないですよね。あなた方の宗教は何を根拠にビッグバン理論を信じているんですか。あなた方の神様がビッグバンを崇拝しなさいとか言ったんですかね。そんなこと聖書に書いてるんです?なんか順番が逆じゃないですか。」

「まあ、それは・・・。僕は文系なのでよく分かりませんけど」

なんだか、宗教の勧誘をしにきたことを忘れたのか、「文系なので」とか言い訳してます。あんたが科学の話持ち出したんじゃないか。

その後、これでもうこねえだろ、と余裕こいてたのですが、1週間後くらいにおばあちゃんが「神を信じますか」と来たのでパンフレットをもらってしまいました。 自分がいってダメだったからおばあちゃんにバトンタッチとか汚い。汚すぎる。腰の曲がったばあちゃんにあちこち歩かせてパンフレットを配らせる宗教の何が幸せか。何が神か。アホか。 と僕は思った。執拗に勧誘する宗教はだいたいカスだとおもう。おわり。