地獄の夢

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女4人組がいる。若い女4人だ。20歳かそこそこか。そのうちの一人は自分だ。つまり自分が女になってる。もう一人は外見が友達の奥さん、中身が会社の後輩の女だ。こいつはすごく気が強い。

4人は誰にも邪魔されない、自分たちだけの秘密の部屋を作ろうと画策する。自分を除く3人は、実家の近所にある神社、その二階の奥にそれを作ろうと主張する。ほこりと蜘蛛の巣に満ちている、裸電球一つの暗い部屋だ。

俺は一人、はっきりとそれは嫌だと主張した。何よりも気持ち悪いし、神様のまつられる建物なんだから、罰が当たるに違いない。それに、俺は何故か知っていた。それは幾度も別の夢で見た光景だ。あの神社は時折巨木になって中に幽霊を住まわせるし、かと思えば木造六階建てのとんでもない危ない屋敷に変貌したりする。とにかくあの神社は嫌なんだ。

すると、その、見た目が友達の奥さん。中身が気の強い後輩。こいつがまるで「郵便出しといたよ」程度のノリで言うんだ。もう改装したんだよ。材木を打ち付けて、壁紙を貼った。レイアウトの都合上、張り出した梁などは鋸で切った。と。

なんてことをするんだ。このクソアマは。こんなことをしたら罰が当たるに違いない。すると、どうだ。ほら。罰が当たったのだ。目の前の景色がどんどん色彩を失い。灰色の世界となった。不思議なのは、人間だけが光り輝いていること。自分と、その女だけがまるで真夏の太陽の下にいるかのように明るい。空も真っ暗なのに。

俺は自宅に走った。自宅の前ではどうだ。悪魔が踊っている。全身が炎に包まれた悪魔が、一心不乱に踊っている。気持ちが悪い。これ以上近づいたりすれば、何故か光り輝いている俺のこと、必ず悪魔に見つかるに違いない。俺は恐れおののいた・・・と思いきや、そんなことはなかった。ここでも何故か俺は知っていた。あの炎に包まれた悪魔は、見た目の醜悪さほど恐ろしくはないのである。アウトレンジから弓矢で攻撃すればそれほど手強い相手ではない。

あれ、何で、俺、弓と矢を持っているのですか。しかも、何の訓練もなしに、何故力強い矢を放てるのですか。昔、弓道部の彼女が居た影響でしょうか。それとも放射能とPM2.5による悪影響でしょうか。びゅーん、ぐさっ。放たれた矢は悪魔の眉間に刺さって、溶岩の中に落ちた。哀れかな、悪魔は溶岩に焼かれた。自宅の前まで走ると、そこは地獄絵図。人々が業火に焼かれ、鎧をまとったヒゲのオヤジが槍を女学生に突き立てていた。オヤジが俺に気づく。不動明王のような顔だ。しかし俺の敵ではない。心の中に何故か余裕があった。寸前のところで槍をかわし、のど元に何故か持っていた包丁を突き立てた。

そして俺は自宅へ突入。自宅の中も地獄と化していた。一般庶民を虐殺する足軽たち。俺はそれを助けるべく、再びその先頭に狙いをつけ、のど元に包丁を一突きした。どやっ。俺の軽やかな身のこなし。

すると。響き渡る女の金切り声。集まってくる警備員。よく見るとそこは地獄でも何でもない。平和な百貨店の3階。俺が握りしめていたのは、幼児を抱えた母親の首。鮮血がワイシャツを染めていて、子供もぐったりしている。おそらく死んでいるのだろう。なぜだ。俺が刺し殺したのは足軽ではなかったのか。

俺は逃げた。逃げて川に飛び込んだ。警備員が追うのを諦めたのが分かる。この川を上れば、古里の川へたどり着く。そしたら、俺は平和に暮らすことが出来るんだ。でも、誰にも見つかってはいけない。誰にも見つからない限り、平穏に暮らせるんだ・・・。山の奥に小屋を建てて、木の実を食いながらひっそりと暮らそう。心の中の言葉がナレーションになって響いた。